EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円の次のサポートレベル

今週はドル円が予測の下限の97.10円を下回り,95円台まで突入してからいったんは96円台を見たものの,金曜日のロンドン市場を目前にしてついに94円台に突入しました。(図1の時間足)



もちろん,後付けでドイツのGDPがネガティブ・サプライズ(季調済・前期比:-3.0%予想が-3.8%,季調済・前年比:-6.0%予想が-6.9%)だったから,欧州通貨に回っていた資金が円買いに走ったともっともらしく理由付けても,いつもどおり正しい解答など誰にもわかりません。

もっと大事なのは,たとえばドル円がどこで止まりそうかという傾向とその対策のほうです。図2の日足を見ると4月28日の安値95.61円を下回った13日と14日の時点で,きっかけさえあれば94円台に突入する状況がすでにできていたのでした。



あとは,

1.94.49円(3月19日の終値): 下回るかどうかが次の焦点となる第1のサポートレベル
2.93.54円(3月19日の安値): これより上で切り返すかもしれない第2のサポートレベル
3.92.75円(2月23日の安値)-92.50円(2月20日の安値): 2月後半以降の円安の流れを作った基点としての第3のサポートレベル

に注目です。この3つはどれもそれぞれ95円から93円のジャストで下げ止まろうとして50PIPS程度アンダーシュートしているのが特徴となる同じような下げ止まり感です。

ドル円はここに来て大きくレンジを変えてきましたから,今晩の週の引けまででどの程度の進展があるのか良く注目していきましょう。

米4月小売売上高はサプライズ下げ

U.S. Economy: Retail Sales Unexpectedly Fall for Second Month

個人的にはプラス方向のサプライズを予想していたのですが,実際にはネガティブ・サプライズ…

米4月小売売上高(自動車除くコア): -0.5% (予想:0.2%,前月改定:-1.2%)
米4月小売売上高: -0.4% (予想:0.0%,前月改定:-1.3%)

この動きにあわせて,今週のドル円は97円前半で逡巡したあげく96円台,95円台と直近安値を更新してきました。今年3月20日の上昇時の基点である94円台前半まではあっさり行くかもしれません。

また,日足の一目均衡の雲は上昇基調であり,一両日中に96円台に戻らないと雲を完全に下抜けしたことになりますので,市場マインドの変化(ロンガーたちの加速的な損切り)にも注意を払う必要があります。

ガイトナー財務長官のNY連銀総裁時代のカレンダー流出

まさに中央銀行ネタとしては最高の資料をNYTがネット上で公開しています。

Geithner's Calendar at the New York Fed

全658ページもわたる2007年1月2日から2009年1月11日までのガイトナー元NY連銀総裁の日々の業務カレンダーの内容をスキャナーでPDFファイルに落としたもののようです。ページごとに閲覧できるだけでなく,同じページにPDFファイル自体のリンクもありますので,削除されないうちにダウンロードすると良いでしょう。

しかし,こんな資料が流出するということは,NY連銀総裁時代によほど人望がなかったのか,秘書と付き合ってて家族にばれそうになって捨てたとか,周りに敵を作っていたのでしょうか。

内容を抜粋すると…

【Geithnerの一般的な日課】
■ 朝の7:30にお迎えの車が来て,8:00から8:30の間に仕事を始めることが多いが,2008年秋には忙しくなって6:30にお迎えが来る日もある。
■ FOMCがあるときは18:30だが,それ以外はたいてい17:30には仕事を切り上げている。
■ おおむね30分から1時間のミーティングを数多くこなしている。2時間以上の議題の場合は何回かに分けている。
■ NY連銀内で使われているメールシステムはIBM社のLotus Notesのようだ。
■ 時々,心の師であるHenry Kissinger氏とディナーを共にすることもある。

【Lehman Brothers破綻をめぐる日々について】
■ 2008年5月28日:初めてLehman BrothersのDick Fuldがミーティングに来訪
■ 2008年7月2日:もう一度Lehman BrothersのDick Fuldがミーティングに来訪
■ 2008年9月10日-11日:Lehman Brothersについて一番多くの時間が割かれた2日間。10日は17:30になってもGeithnerは帰らず,20:00までミーティング
■ 2008年9月10日(水)14:00:BOAのリスク担当者Amy Brinkleyと会議
■ 2008年9月10日(水)08:30/13:00/18:00:Bernanke,Cox,Paulsonと断続的に電話会議
■ 2008年9月11日(木)18:00:Bernanke,Cox,Paulsonと電話会議
■ 2008年9月12日(金)10:00:Bernanke,Cox,Paulsonと電話会議
■ 2008年9月13日(土)10:00:各国中央銀行間との電話会議
メンバーは,
 Bernanke(Chairman)
 Donald Kohn(Vice President)
 Geithner(FRBNY)
 Mervyn King(BOE)
 Fabrizio Saccomanni(Bank of Italy)
 Trichet(ECB)
 Masaaki Shirakawa(BOJ)
 ※日銀の白川総裁は9月13日(土)の23:00から電話会議でした!お疲れ様です。
■ 2008年9月13日(土)12:30:SEC/CFTC関係者と会議
■ 2008年9月13日(土)13:00/16:30:Barclaysと電話会議
■ 2008年9月13日(土)14:00:BOAと会議
■ 2008年9月14日(日)10:00:名前は伏せられている数多くの金融機関のCEOと会議
■ 2008年9月15日(月)10:00:GSのBlankfeinとJP MorganのDimonと電話会議(この2人は別格の扱い!)
■ 2008年9月15日(月)11:00:Moody's,S&P,Fitchの各CEO他との会議
■ 2008年9月15日(月)14:00:Cox,Paulsonと電話会議
■ 2008年9月15日(月)16:00:Bernanke他と電話会議…以下20:00まで何らかのミーティング

【2008年夏以降もっとも話し合われたのはAIGの問題】
■ 2008年5月28日から数えても,Lehman関連の会議数は9件
■ 7月8日に最初にRobert Willumstad(AIG CEO)と会って以来のAIG関連の会議数は21件
■ AIGはまさにToo Big Too Failだったわけです。


うーーん,仕事のカレンダーって深いですね。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/05/11の週】

5月連休の後半の先週には金融機関のストレステスト,ECBの利下げ,米4月失業率の発表などのイベントがありました。どの公的機関もシステミック・リスク排除のためには何でもやるのだという既視感と予定調和の雰囲気を感じました。

ストレステストは安定化資金の総額を考慮した資金注入必要額&ストレスになっていないストレス条件での算出で出来レースの色合いが強かったです。ECBがカバード・ボンドの買取りを決定して,ユーロ金融市場のクレジットリスクに一歩踏み出したこと(具体的な詳細は次回の決定会合に発表)は大きな進歩でしょう。市場は4月失業率の発表が8.9%の予想通りであったものの改めて米国景気の悪さを認識して欧州通貨高になりました。あと,ブログのバックアップ作業があと一息でまだ終わりませんでした。



ドル円は,予想が100.80円-96.90円で,実際は99.60円-97.93円(終値98.46円)でした。上限は思ったより伸びず100円を越せずに終わりましたし,下限も6日に97円台にやっと突入した程度の小動きでした。先週の日足での動きは100円を心理的バリアとして99円後半での戻り売りが非常に強くなっていることを示していると思われます。また4月20日から24日のもみ合いが下限の決まり方に影響を与えたことは明白で,前回4月24日にショートポジションを立てた連中が4月30日の上昇で投げさせられたことを考慮すると,下限はその日の陽線の始値である97.60円から+-50PIPS近傍で下げ止まる予想が考えられます。一方,上限は4月14日以来の100円越えが先週2度も阻止されていることを考えると今週はまだ容易ではありません。よって,今週の上値は99.90円程度と予測し,下値は97.10円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3480ドル-1.3050ドルで,実際は1.3658ドル-1.3211ドル(終値1.3627ドル)でしたので,上限も下限もユーロ高の流れに大きく外しました。特に金曜日の陽線は,今年3月27日と4月6日の陰線をかぶせるように乗り越えた上昇でしたが,3月19日から24日の高値1.3737ドルを越えられなかったのがそれ以上の上昇が妨げられている要因です。ただし,先週終値が高値圏で終わったのは大きく,今週前半はユーロ圏への期待から1.38ドル近くまでのアプローチをトライしてくる可能性を見ています。一方,下限は先週の安値よりは上昇を期待している分だけの底上げが必要です。よって,今週の上値は1.3780ドル程度と予測し,下値は1.3280ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1580フラン-1.1180フランで,実際は1.1420フラン-1.1056フラン(終値1.1064フラン)でしたので,こちらも金曜日の流れのままにフラン高(ドル安)の流れで大きく外しました。現在は週足の一目均衡の雲に突入しており,週足の65週移動平均線は1.0991フランあたりでサポートレベルとなっています。1.10フランの切りのいいレベルを心理的なバリアとみなす傾向もありますが,ユーロドルの場合と同じく先週の終わり方はドルにとっては一段安の期待が高まるものですので,下限は1.08フラン台を想定します。一方,上限は5月4日の高値1.1420フランを5月7日に越えられなかったことを重視して,上がっても1.13台とします。よって,今週の上値は1.1340フラン程度と予測し,下値は1.0860フラン程度と予測します。

今週は,水曜日の4月米小売売上高がウォールマート売上高から想定するに少しサプライズの上昇の予感です。あとは金曜日の2009年1Qユーロ圏GDPぐらいが市場に変化を与えそうですが,先週の雇用統計ほどの大きなイベントではないので小動きではないかと予想される週でしょう。

金融機関だけではないケイマン諸島籍による「節税」

Coca-Cola, Oracle, Intel Use Cayman Islands to Avoid U.S. Taxes

タックスヘイブンの英領ケイマン諸島に多くのヘッジファンドが本拠地を構えていますが,そのような手法は多国籍企業では金融機関と同じく行われているようです。現時点では合法的な「節税」のようですが,オバマ政権の判定ではそのような方法は「悪質な税金逃れ」なので,スケープゴートにされるヘッジファンドと一緒に,それらの多国籍企業も35%の法人税の網にかけられそうです。

それにしても,Seagates,Oracle,Intel,Coca-Colaといった有名どころがそのようにしているのですね。もちろん,ケイマン諸島以外にもそのようなタックスヘイブン地域はあるのでしょうが,米国政府と取引のある企業100社のうち4分の1およびNYダウ銘柄の少なくとも10社,合計すると2007年11月の時点で378社が,何らかの形でケイマン諸島に支社を持っていたそうです。

これは,ケイマン諸島でもHDDやコカコーラの需要はあるとは思いますが,まるっきり「節税のため」であることは確実です。大型景気刺激策・金融機関救済策と引き換えに事実上の課税強化を行う米国政府の対応は,14兆円ばら撒いてその後消費税を上げる日本政府となんら変わりません。

株式相場の観点では課税強化でPERが上がり割高感が増す銘柄が続出ということもあり得ます。どの4半期の時点から新しい税金の計算になるのか注意が必要でしょう。

なお,タックスヘイブン地域の説明とそれを利用した日本企業の事例(阪急電鉄のリース車両)の説明については,以下が詳しいのでご覧ください。

プライベートバンクとオフショア(2) by 日本プライベートバンキングコンサルタンツ

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/05/04の週】(外出先にて)

先週末のISM製造業景況指数は予想より良く,4か月連続の改善の40.1でした。まだ,50を割っているので不況と好況との分岐点にすら達していませんが,やっと底を脱する気配が見えてきました。他の景況指数に比べて少し遅くなるもののこの指数の好転が一番重要な景気の指標であるのは間違いありません。さらに,延期された(5/5->5/7)ストレステストの不透明感が今週払拭されれば,ドルにとっては好材料でしょう。



ドル円は,予想が98.50円-95.50円で,実際は99.57円-95.61円(終値99.25円)でした。上限は木曜日からの怒濤の上げで予想より100PIPS以上もドル高でしたが,下限はほぼ予想通りでした。週足で見ると先々週下落からの「行って来い相場」で,4月5日の週の高値101.43円と,先週の安値95.61円の間のレンジ相場を再び確認したといえます。ただし,上限は65週移動平均が100円台の後半にあり,一目均衡の雲に突入する段階ではここしばらく101円越えは難しいでしょう。一方,下限は再び3月30日の日足終値97.40円付近あるいはさらに-50PIPSの余裕を見た96.90円が下げ止まりのメドと見ています。「行って来い相場」というのはその期間がなくても相場の流れに影響がないと考えられるのと96円台の買い意欲が旺盛だからです。よって,今週の上値は100.80円程度と予測し,下値は96.90円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3380ドル-1.2950ドルで,実際は1.3385ドル-1.2964ドル(終値1.3265ドル)でしたので,久しぶりに上限も下限も良い予想でした。そして,先週の終値が1.32ドル台後半で終了したことを確認しているので,今週は1.34ドル越えを視野に入れる必要があります。一方,週の前半を1.33ドル台で乗り切れれば,下値が1.30ドルを割る下落の勢いは出せないでしょう。また,木曜日に予定されている政策金利の発表予測もECBが-25BPの1.00%,BOEが据え置きの0.5%ですのでこれらも大したサプライズにはならない織り込み済みの模様です。よって,今週の上値は1.3480ドル程度と予測し,下値は1.3050ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1630フラン-1.1250フランで,実際は1.16020フラン-1.1269フラン(終値1.1360フラン)でした。今週はこちらも上限・下限ともまずまずの良い予想でした。ドルスイスは他の通貨ペア以上にレンジ相場のイメージが強いですね。週足の始値と終値が近いというのもその表れです。比較的はっきりしているのは下値のほうで,先週の予測で言及した4月13日の安値1.1303フランと4月6日の安値1.1239フランの中間で下落が止まりました。つまり4月14日と4月6日に買い上がった両方の連中がまだ投げていないので,1.1180フランを下抜けするまでは近傍で踏みとどまるでしょう。一方,上値は日足の一目均衡の雲の上限1.1559フランを越えてからが特に重くなるでしょう。安値圏で始まったので今週は越えられるハードルを少し下げたいと思います。よって,今週の上値は1.1580フラン程度と予測し,下値は1.1180フラン程度と予測します。

なお,GW明けの海外旅行者の帰国にあわせて米ドルや他国通貨を円転するので円高になるというまことしやかな話がありますが,今は帰国しても空港ですぐ円転する人などはそれほど多くなく,円安になった時期を見計らって換えようというくらいの機転は利くのでその影響は軽微でしょう。

今週は木曜日のストレステストの結果(CitiとBOA以外にも大幅な資本増強の必要な金融機関があるのかどうか)や金曜日の雇用統計(失業率が予想の8.9%を上回って9%台に突入するかどうか)のほうがより重要な材料だと考えるべきでしょう。

それでは,引き続きお休みの人は良い休日を…そうでない方もお仕事がんばってください。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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