EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

9月失業率は変化なしで,予想外に良いNFPには市場は反応薄

U.S. Payrolls Rise More-Than-Expected 103,000; Jobless Rate Stays at 9.1%

9月非農業部門雇用者数: 103K (予想:55K,前回:0K,前回改定:57K)
9月失業率: 9.1% (予想:9.1%,前回:9.1%)

Wait for ClevelandFed updates

9月の失業率は8月と同じ9.1%でしたが,NFPは予想の倍近い103Kの増加でした。また,前月のNFPは増加なしから57Kまで上方修正されています。毎月,下方修正や上方修正に躍らされるのは嫌ですね。雇用統計発表時に無理に取引する必要もないでしょう。もともと雇用統計は遅行指標なので,NFPの移動平均を取って誤差を無視する方法で上向きか下向きかの傾向を知る程度で良いと考えましょう。

製造業: -1万3000人 (前回:-4000人) ※全体は良いのに製造業がマイナスは不気味
建設業: 2万6000人 (前回:-7000人) ※商業施設の建設による増加らしい
金融業: -8000人 (前回:5000人) ※不安定な金融環境が再び解雇増に直結
リテール部門: 1万3600人 (前回:-800人) ※今月のNFPにそれなりに貢献
民間部門: 13万7000人 (前回:4万2000人) ※実は情報関連部門が大きくプラス
政府部門: -3万4000人 (前回:1万5000人) ※政府部門はまたマイナスに戻った

今月は,製造業と金融業のマイナス分をプロサービス・教育・ヘルスケア部門に加えて情報関連部門が大きくプラスなのでNFPが予想外に良くなりました。まあ,情報関連部門については前月の減少の反動もあったのですが…本当の正規雇用してほしいのに一時雇用に甘んじている人が16.5%と2011年で最大になり,「経済的理由」で一時雇用せざるを得ない人が44万4000人増えて930万人にまで増加しました。これでは毎月のNFPが不安定なのもうなずけますね。また,2009年2月以来1年8か月にわたって失業率が8%を越えており,これは1948年に月次失業率がカウントされるようになってから一番長く失業率が高止まりしている記録のようです。日本の「失われた10年(15年)のように経済低成長が続く前触れかもしれません。

ECBは政策金利を1.50%で据え置き…資金供給に余念なくトリシェ総裁は最後の公式記者会見

ECB Holds Rate at 1.5% at Trichet’s Final Meeting

10月6日にECBは政策金利を1.50%に据え置きました。金融市場の流動性の問題や欧州経済の不確実性と強い下振れリスクを考慮し,長期リファイナンスオペ(LTROs)の拡充と少なくとも2012年の7月10日まで続くリファイナンスオペ(MROs)の継続に加え,総額400億ユーロのカバードボンド購入プログラム(CBPP2)を発表しました。一部の予想と異なり利下げではなく緩和政策をバンバン行なってギリシャ危機を抑えこもうとする姿勢がわかります。8年の任期をこのまま今月末に無事に終えられ有終の美を飾ってほしいですのですが…まあ何とか逃げ切ったかな(^_^;)



トリシェのECBとしてのささやかな抵抗は,救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFTF)を「ECBがレバレッジするのは適切ではない」と述べたことです。どこぞの国の「国債引き受けを中央銀行にやらせろ」という立法府からの意見と同じような意見がユーロ圏にもあるのですね。「各国政府にはEFSFをレバレッジする能力がある」と述べてドイツに全面的に期待していることも示しましたw

***

なにはともあれ,8年のお勤めお疲れ様でした。

9月ISM製造業景気指数は前月から全般的に増加,予想も上回るも今は市場の話題外

U.S. Manufacturing Unexpectedly Accelerates as Export Demand Spurs Output

9月ISM製造業景気指数: 51.6 (予測:50.5,前月:50.6)



9月のISM製造業景気指数は8月の50.6から1.0ポイント増の51.6に上昇し,事前予想の50.5も1.1ポイントも上回ることができました。予想より良かったことは朗報でしたが(失業率が高いままですし)市場にとっては米国経済の力強さとは認識されず,ユーロシステムの脆弱性による世界経済の混乱のほうがかえって米国株式市場の下落につながっています。

内訳では,新規受注指数(New Orders)は前月から変化せず拡大水準に近い中立水準のままです。製造指数(Production)は前月から増加して拡大傾向にあります。雇用指数(Employment)も増加して拡大が継続しています。価格指数(Prices)は拡大水準を維持しています。顧客在庫指数(Customers' Inventories)は中立水準以下ですがあと少しで拡大水準にまで達します。唯一大きく悪化したのが受注残指数(Backlog of Orders)で41.5となり,40.5だった2009年4月以来の低い値です。受注残が少ないということは製造より需要が少ない傾向を示しているので,将来にわたっては製造指数(Production)は再び低下する可能性もあると言えます。

製造指数(Production)と同時に増加しているのが輸出指数(Exports)なのも興味深いところです。国内消費で自国経済を牽引できる時代は終わり,輸出に頼らざるを得ない米国経済も世界経済の脆弱性の影響を強く受け続けていると言えるでしょう。為替市場ではドルが対ユーロに対して強気でユーロドルは1か月前の1.43ドル台からなんと約1000PIPSも下落している一方で,対円では引き続きドル円が76円台をキープしています。ですからユーロシステムの不安からすれば米国の景気回復の遅れは相対的には市場にとって小さな話題なのですが,米国の景気回復に力強さが足りないのもそのユーロシステムの不安が元凶となっているのが何とも皮肉なものです。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/10/03の週】(先週の相場は1回休みだったような気が…)

先週はギリシャの財政破綻に対する懸念が広がるものの,通貨ペア的には思ったより急激なユーロ安・ドル高にはならず,期待していたユーロ安には至りませんでした。それでも商品全般の下落と共にドルに換金する動きがはっきりしてきたので,必然的にドルが強くなる流れにあります。一方,米国経済が強くなったわけではなく相対的なドルの強さに過ぎないというのも真実です。その証拠に株式市場ではダウもS&Pも陰線に終わり先々週に続いて調子が良くありませんでした。(WTI)原油価格は80ドル直下で始まり,いったんは76ドル台を伺う動きでしたがその後は84ドル台まで上昇し,80ドル台をなんとかキープし続ける週半ばでしたが金曜日にはついに80ドルを割って78ドル台で週末を迎えました。金価格は1657ドル台で始まり,週明けは1537ドル台まで下げる急降下の展開でしたが,翌日持ち直して1677ドル台まで上昇しました。その後は1585ドル台まで反落しながらも1600ドルの攻防が続いて最終的には1624ドル台まで戻して週末を迎えました。金価格も一時の勢いがありませんがそれでも巷では金を買うように勧めるCMが流れていますので注意したいものです。



ドル円は,予想が77.10円-75.80円で,実際は77.185円-76.213円(終値77.123円)でした。上限は10PIPS未満のニアピンの誤差で,下限は約40PIPSのドル安方向の誤差でした。思ったより円高にならなかったのは,日本経済に目立った材料がないことと商品を含む相場のポジションをクローズした場合にほとんどの投資家がドルに換金することによるドル高が影響していたと思われます。この2,3週の相場の均衡はこのような一時的な両通貨の均衡のもとにあり値幅が動かないのも致し方ないと思います。今週も引き続きレンジの動きが中心でしょうが,金曜日には雇用統計の発表があるので,そろそろ再び円高の流れを期待しましょう。下限については,先週に続いて欧州リスク逃避の動きと米国経済の先行き懸念で75円台後半を再度目指したいと思います。一方,上限については逆に雇用統計でポジティブサプライズを期待して,できれば77円台半ばの攻防を見たいと思います。よって,今週の上値は77.50円程度と予測し,下値は75.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3580ドル-1.3280ドルで,実際は1.36891ドル-1.33618ドル(終値1.33945ドル)でした。上限は約110PIPSドル高方向に外し,下限は約80PIPSドル高方向に外しました。市場にはユーロシステム全体への疑念が渦巻いてはいますが予想より堅調なユーロでした。ギリシャの債務の借り換えは10月以降だと思われますので今は嵐の前の静けさでしょうか。とはいえドル円のレンジに幅をもたせたのですから,やはり1.33ドル台で底堅いというのはなにかおかしいような気がします。下限については,今週は1.32ドル台半ばまでの下落を期待したいと思います。一方,上限については先週の9月30日の高値1.36000ドルが目下の目標値と考えると,頑張っても1.35ドル台後半が相場ではないでしょうか。よって,今週の上値は1.3590ドル程度と予測し,下値は1.3250ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.9250フラン-0.8950フランで,実際は0.91422フラン-0.89169フラン(終値0.90624フラン)でした。上限は約110PIPSドル高方向に外し,下限は約30PIPSドル高方向の誤差でした。先週はユーロドルもドルスイスも特にドルを強めに見積もったようです。大外しではありませんでしたがややユーロ安を期待しすぎた結果でした。ドル円と同じようにドルスイスも値幅が少なくなっていることに注目しましょう。市場はちょうど良い均衡点を求めて先週より更に値幅が少なくなる可能性を考えたいと思います。下限については,わかりやすい0.90フラン割れも今週は小幅にとどまりサポートレベルを0.89フラン台後半に引き上げたいと思います。一方,上限についてはドルの堅調さを考慮しても先週の高値0.91422フランと同レベルの0.91フラン台半ばを予想します。よって,今週の上値は0.9150フラン程度と予測し,下値は0.8970フラン程度と予測します。

今週の経済指標では,10月3日の月曜日の9月ISM製造業景気指数はこれまでの他の先行指標から考えるとなんとか50をキープできそうなので大きなサプライズはないと思います。一方,10月6日の木曜日のECBの政策金利発表は一部では量的緩和や利下げの期待もあるようですが,退任前のトリシェ総裁としては外部の圧力に負けたと言われないためには現状維持が無難でしょう。10月7日の金曜日の雇用統計は米国経済の遅行指標としてはそれなりに意味があるものの,目下のところはポジティブでもネガティブでも良いのでサプライズが起きないと相場にはあまり影響がないかも知れません。それよりやはりユーロシステムが焦点ですのでトリシェ総裁の会見が楽しみな1週間と言えます。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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