EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

タカ派のフィッシャー総裁がデフレを心配

Fisher Says Fed Can’t Offset Treasury-Borrowing Flood (Update1)

FEDのフィッシャー・ダラス地区連銀総裁はタカ派と評されているものの,今はインフレよりデフレを心配するときであると言っています。またオバマ政権から財政赤字をマネタイズする圧力は受けていないとも言っています。そもそも国債買い入れとイールドカーブの形状の変化を結びつけることをFEDは嫌っていますから,買い入れを増額するともしないとも言いたくないのでしょう。

イールドカーブのスティープ化にも限度があって金融機関にとっては利ざやを稼ぐ道具となる一方,住宅市場にとっては借り入れコストを上げてしまいますので,スティープ化も市場の自然な判断で適度なレベルにとどまるのが良いようです。

ハト派がインフレ目標に言及するのも異例ですが,タカ派がデフレに配慮してすぐには出口戦略を目標としないと言うのも異例です。今週の米経済指標もそれほど強くありませんし…当分は思い切ったタカ派スタンスは取れないと観念しているんでしょうね。

久々の福井前総裁の講演

やや旧聞に属しますが,福井前日銀総裁(現キヤノングローバル戦略研究所理事長)が,6月11日の早稲田大学主催の「金融危機シンポジウム」のゲスト講演で米国金融機関の不良債権処理について「日本の経験よりは速いスピードで物事が進んでいるのは確かだ」と指摘したそうです。

株は先取り的に明るい空気あるが、先行き確信持てず=福井前日銀総裁




果たして「迷ったら跳べが信条であった」(複数の日銀幹部)を髣髴させる発言だったのでしょうか。
タイトルは 「日本経済:未来を切り開く心意気」だったそうなので,なかなか跳んでいるのではないでしょうか。

出席して直に講演内容をお聞きになった方がおられましたら是非ご連絡を…

それはそれとして,16日は日銀政策金利決定会合の発表日で,金利は据え置きのようですが景気に関しては上方修正がなされるのでしょう。会合前の一週間以内に前職が講演するのはブラックアウト期間には抵触しないんですね。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/06/15の週】

週末にひっそりと話題にもならずに開かれたG8財務相会合では,「世界経済の安定化の兆候が広がっている」と経済情勢への認識が上方修正されました。「レッチェ・フレームワーク」などと言われても,レッチェがセリエAのエレベータクラブの本拠地と気づく経済関係者はほとんどいないでしょう。ほんとうに珍しい場所で会合が開かれたのですね。「コーポレート・ガバナンス,市場の健全性,金融規制・監督,税に関する協力,およびマクロ政策・データの透明性」のどの5分野でも,「いまだにそれらのイニシアティブは参加国やコミットメントが不十分」と言われちゃあ…ぶっちゃけ決めても守らない人がいると言うことでG8だろうがG20だろうがフレームワークの実効度については疑問符だらけです。

株式市場は,日経平均がようやく10000円越え,NY市場もVIXが安定して30を割っていたのは良かったですね。為替市場は,ユーロドルがこれほど動かなかった週も珍しいですね。一方,この8か月程の円高の流れも,市場のリスク嗜好が顕著になるにしたがって休止状態になったと言えるでしょう。



ドル円は,予想が100.50円-94.80円で,実際は98.850円-97.082円(終値98.360円)でした。相場は少しも動く気配がなく上限も下限もまったく当てが外れました。当面の高値98.875円を越えられず,下値も96円台にも行かなかったというのは市場参加者が既に夏休みを取り始めたのでしょうか。こういう時の翌週は明確に上限・下限を決定する手がかりがありません。週明けの日経平均はまたちょっと上げるでしょうけど,ドル円の上限としては99円のバリアとそれに続く戻り売りが予想され100円には達しないでしょう。一方,下限としては96.50円あたりまでは引き上げる必要があるでしょう。今週の方針は仮に上限・下限を決定したとしてもブレイクしたほうに付いていくべきで,逆張りはせずに大きな動きがなかったらポジションは取らないという薄い相場の原則を守るべきです。よって,今週の上値は99.30円程度と予測し,下値は96.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4220ドル-1.3740ドルで,実際は1.41760ドル-1.38044ドル(終値1.39980ドル)でしたので,上限・下限とも見積もりの範囲内で変動は少なめでした。下値も上値も明確に試しに行っていますので,1.38ドル-1.42ドル(または1.43ドル)のレンジを予想するのは難しくありません。市場がこう着状態になるとユーロドルにはオプションバリアを決めてくる連中が必ずいます。それもダブルノータッチをです。私はたいてい上限・下限を決めるときに安全を見て上下に50PIPSぐらいの余裕を持つことが多いのですが,今週はレンジ越え阻止の動きを期待してレンジの内側を上限・下限としたいと思います。ただし,先週1.42ドルまで行かなかったのは単なる勢いのなさです。バリアは1.43ドルのほうにあり,上限は先週よりは引き上げる必要があります。下限については1.38ドルのノータッチが守られると意識します。よって,今週の上値は1.4260ドル程度と予測し,下値は1.3805ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1050フラン-1.0600フランで,実際は1.09855フラン-1.06480フラン(終値1.08050フラン)でしたので,上限・下限とも50PIPS程度の余裕を持たせながらまずまずの予想でした。ユーロドルのレンジが予想できるときは,ドルスイスもたいてい同じです。上限は,1.10フランへのアプローチでの防戦売りがはっきりしていましたので,レンジの内側に変えたいと思います。一方,下値については先々週より切り上げていますので,予測も少し引き上げたいと思います。よって,今週の上値は1.0995フラン程度と予測し,下値は1.0670フラン程度と予測します。

今週は,フィラデルフィア連銀景況指数は改善すると見ていますが,米住宅着工数はまだまだ底ばいの気がします。消費者物価指数(CPI)が上昇すれば,FEDの出口戦略についての議論が深まるでしょう。相場はレンジの傾向にありますので,細かい動きにはノーポジションを決めブレイクした時に出動しましょう。

なお,本業多忙のため引き続き更新が遅れますが,いつも閲覧いただきありがとうございます。

【業務連絡】更新遅れます

今週から来週にかけて本業多忙のため,当ブログの更新が遅れます。なお,週末から月曜日にかけての展望は通常通りです。

 

各国中銀のインフレターゲット政策について

先週,FEDにもインフレターゲット(IT)政策を支持する連銀総裁がいることを紹介しましたが,積極的にIT政策を行っている中銀についての論文が,日銀ワーキングペーパーシリーズにありましたのでご紹介します。

インフレーション・ターゲティングの変貌:ニュージーランド、カナダ、英国、スウェーデンの経験

論文の結論としては,

■ これら4 ヶ国の中銀は,IT 導入当初,インフレ期待の安定を重視する観点から足許の物価安定に向けて厳格な運営を試みたが,その後徐々に中期的な物価と実体経済の安定をめざす運営に変貌していった
→極度に微細なIT政策はかえって実体経済を不安定にすることがある

■ この変貌の背景には,経済に発生したショックの内容・大きさだけでなく,各国における政治的背景やIT の枠組みに対する信認の強さもあった
→オーバーやアンダーを厳密には完全には防げないと言うこと

■ 過去20 年間に金融政策の透明性が大幅に向上・強化され,これが4 中銀の政策運営に対する批判への防御となり,IT の枠組みに対する信認を確立・維持する助けとなっていた
→クリアに説明責任を果たせば,目先目標と中期目標が異なる場合でも市場の反発を受けることが少ない

と言うことのようです。→以降は,私が短い言葉で簡単に言い換えました。

数式は興味があったら詳しく読んで,そうでなければ飛ばしても構いません。82ページ(文献・図表を除くと52ページ)ですが日本語ですのでさっと読めるかと思います。

厳密かどうかはともかく,IT政策やその類似政策をなんらかの形で導入・支持する中銀はこれからも増えてきそうです。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/06/08の週】

先週は英国と米国にやや経済指標の改善が見られました。ユーロ圏については依然として不透明です。金融市場の混乱は改善しているように思えるので,ECBやBOEは政策金利を据え置きました。株式市場も昨年9月以前のVIXの水準に戻り,景気回復が鮮明になってはいないものの,そのセンチメントは全般的には楽観的になっています。為替市場は,ユーロドルは終値で1.40ドルをを割り,目先のユーロ高の流れは阻止されました。ポンドドルも長い上ヒゲをつけた後,週足で陰線に終わりました。



ドル円は,予想が97.70円-93.20円で,実際は98.875円-94.440円(終値98.840円)でした。上限も下限も100PIPS程度円高に予想してしまいました。月曜日に安値をつけたあとは,月曜日の上昇を打ち消すような火曜日の陰線下落,そして後半3日間の続伸となりました。特に金曜日の上昇は終値も98円台後半の高値圏で終える予想以上のものでした。下値は,94円台のサポートは先週に引き続いて機能していますので,94円台の下値固めは今週は確実だと思われます。一方,上値の当面の目標は5月7日の99.604円で,1ドル100円がサイコロジカルなレジスタンスラインとして戻り売りを誘発すると考えられます。とはいえ,ここへ来て米国経済の悪材料出尽くし感から,予想以上の楽観論でNYダウが早々と9000ドルを越えてしまう展開になれば100円突破も現実的です。よって,今週の上値は100.50円程度と予測し,下値は94.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4280ドル-1.3820ドルで,実際は1.43370ドル-1.39315ドル(終値1.39630ドル)でしたので,上限も下限も100PIPS程度ドル高に予想してしまいました。しかし,金曜日終値で1.40ドルを割っていますので,月曜日と火曜日に見せた上昇の勢いはいったん収まったと考えます。下値については,5月28日の安値1.37920ドルが先々週から先週にかけての上昇のベースラインと考えていますので,それより50PIPS程度下落したレベルをメドと考えています。一方,上値については,金曜日の高値1.42631ドルを当面の戻り売りの限界と見ていますが,指標発表時のスパイク値なので実際には1.42ドル台前半が限界だと思われます。よって,今週の上値は1.4220ドル程度と予測し,下値は1.3740ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0880フラン-1.0490フランで,実際は1.09060フラン-1.05890フラン(終値1.08610フラン)でしたので,上限はまずまずの予想でしたが,下限はよりフラン高に予想してしまいました。先々週から比べて「行って来い」の動きでしたので,5月28日の高値1.09520フラン突破はほぼ確実で,今週は再び1.10フラン越えを狙う動きとなるでしょう。一方,下値については,6月2日の安値1.05890フランは当面の下限レベルと考えています。よって,今週の上値は1.1050フラン程度と予測し,下値は1.0600フラン程度と予測します。

ここへ来て米国経済の先行きに対して「根拠なき楽観論」が浮上してきているようです。米国株式市場やドル相場に強気の流れを生み出すかもしれませんが,今週発表の米国5月小売売上高がそれほど良くなければ,その勢いも緩和されますので,上値をどこで見切りいったん利食いするかも大切なことでしょう。

イェーレン総裁,FEDがインタゲ政策を取ることを支持

サンフランシスコ地区連銀のイェーレン総裁が,FEDがインフレ・ターゲットとして2%程度の目標を立てることを支持したようです。理由はインフレ率と政策金利がゼロ近くまで低下すると金融政策がうまくいかないというどこかの中銀でも聞きそうな理由です。

Fed’s Yellen Now Favors 2% Inflation

イェーレン総裁はこれまでハト派として知られてきたので,まあ低めの金利で目標を決めるということでしょうね。では,これまで市場でハト派あるいはタカ派として知られてきた連銀総裁を上げておきましょう。

【ハト派】
アタランタ地区連銀のロックハート総裁

【ハト派系インタゲ論者】
サンフランシス地区連銀のイェーレン総裁

【タカ派系インタゲ論者】
リッチモンド地区連銀のラッカー総裁

【タカ派】
ダラス地区連銀のフィッシャー総裁
フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁
セントルイス地区連銀のプール前総裁(今はブラード総裁)

アタランタ連銀ブログは,「バランスシートは問題ない」とか「今はインフレ懸念はない」とかハト派寄りの論調が多いですよね。一方,今は金融緩和時期ですから,どちらかと言えばタカ派の総裁が国債以外は買いすぎるなとか,当面は先送りできるFEDのバランスシートのことを問題にしたりや早々と出口戦略のことを言い始めるはずです。逆に言えば,これらの総裁やブログが通常の主張と反対の意見を言うときは特別なときですから要注意ですよ。

一般的な傾向として,都市部の連銀総裁は失業率に敏感でハト派が多い,農業従事者が多い地区の連銀総裁は金利引き上げによる雇用の減少を軽く見てタカ派が多いと言われますが,フィッシャー総裁のように個人の信念みたいな人もいますから,最後は個人の継続的な発言で判断するしかありません。

※確認できる範囲で記載していますが,もし間違っていたらご指摘ください。

雇用者数減少幅の改善はややサプライズ

U.S. Job Losses Slow, Signaling Recession Is Abating (Update3)

5月非農業部門雇用者数: -345K (予想:-520K,前回修正値:-504K)
5月失業率: 9.4% (予想:9.2%,前回:8.9%)

失業率自体は予想より高めの9%台となりましたが,雇用者数の減少にはブレーキがかかったようです。2月,3月は600K台の減少でしたから減少幅が半減しています。今後GM等の更なるリストラがあるでしょうが,それでも労働市場の最悪期も脱したと言えるかもしれません。

減少の内訳としては,
製造業: 15万6000人 (予想:15万0000人,前回:15万4000人)【ほぼ横ばい】
<内建設業: 5万9000人 (前回:10万8000人)>【ほぼ半減】
サービス部門: 12万0000人 (前回:23万0000人)【ほぼ半減】
<内リテール部門: 1万7500人 (前回:3万6500人)>【ほぼ半減】
<内金融業: 3万0000人 (前回:7万5000人)>【半減以上】

となっており,特にサービス部門の改善が著しいです。

これにより,為替市場はドルが堅調となり,対ユーロで一時1.39ドル台まで戻ってきました。一時,1.43ドルまで達した今週の値幅でしたが更なるユーロの上昇相場は引き戻されたと言えるでしょう。

ドルは対円,対フラン,対ポンドに対しても堅調で,これらの通貨のレートも結局は米国の経済指標の結果に大きく反応しました。まだ,金曜のNY市場の終値を迎えてはいませんが,週初に見せたユーロおよびポンドの対ドルに対する上昇は完全に上ヒゲ陰線に終わりそうです。

オバマ米大統領のカイロ演説

オバマ米大統領のカイロ大学での演説は「たとえダメでもイスラム世界と語ってみる」という意気込みを感じさせます。

また,言いたいことも包み隠さず言っている気がします。イスラエルとパレスチナの共存,核廃絶の意義,民主化の必要性,信教の自由,イスラム世界とアルカイダの区別などなど…

中国はガイトナー財務長官に任せてこの時期にしっかり中東との関係を改善するための日程を立てる。なかなか肝が据わっていますね。H代表やA首相にはできないかもしれません。

今日はCNBCでなくCNNを見る日でしたね。

まず,オプションでビデオを選択してから,下の再生ボタンをクリックします。



※トランスクリプトはこちらです。

ECBもBOEも政策金利を据え置き

ECBは政策金利を1.0%で据え置き…
Trichet Signals No Immediate Plan to Add to Purchases (Update1)
Trichet Says ECB Won’t Make Losses on Covered Bonds (Update1)

なんだか現状維持で十分と言う手ごたえのない会見でした。トリシェチャネルはこちらです。



BOEも政策金利を0.5%で据え置き…
BOE Keeps 125 Billion-Pound Plan, Rate Stays at 0.5% (Update2)

こちらも現状維持ですが,英国は小売も伸びているようですし,BOEの決定のほうが納得できるように思われます。



しかし,ポンドは動きが読めませんね。今日もまた急落してしまいました。ブラウン首相の辞任の噂が関係しているでしょうか。この通貨は裁量で売買するのは相当難しそうです。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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