EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

9月米小売売上高は大スランプ

U.S. Economy: Retail Sales Slide Signals Deepening Recession

最近,金融不安が市場の中心課題だっただけに,久しぶりに経済指標としてみると景気後退のシグナルとしては強烈ですね。

9月小売売上高(前月比): -0.3% -> -1.2% (予想:-0.4%)
9月小売売上高(前月比・除自動車): -0.9% -> -0.6% (予想:-0.2%) 
9月卸売物価指数: -0.9% -> -0.4%(予想:-0.3%)
9月卸売物価コア指数: 0.2% -> 0.4%(予想:0.2%)
9月ニューヨーク連銀景況指数: -7.4% -> -24.6%(予想:-10.0%)

それやこれやでNY株式市場がまたひどいことに…月曜日の上げはなんだったのか。

正常とはほど遠いLIBOR

米国もとうとう公的資金の注入のプランを発表するに及んで,LIBORはピークからは下がったようです。

Libor for Dollars, Euros Fall on Government Bank-Rescue Plans

USD 3MLIBOR: 4.64 ← 4.82(Oct.10)
EUR 3MLIBOR: 5.23


各種スプレッドを見てみると…

USD 3MLIBOR - FF Rate: 314BPS (464-150) ← 332(Oct.10) ← 82(Sep.15)
LIBOR-OIS spread: 340BPS (464-124) ← 105(Sep.15) ← 24(Jan.24)
※すぐ返す翌日物のコストと3か月の固定コストとの差が広がるのはみんながキャッシュを欲しがっている証拠です。

TED spread: 445BPS ← 464(Oct.10: the most high since 1984)
※同様に金融市場の信用不安が拡大しているので,信用力の高い米国債が買われ(価格の上昇=利回りの低下)3か月の固定コストとの差も広がります。

短期金融市場の流動性が改善したとは思えない状況で,まだまだLIBORは高止まりと言わざるを得ません。本来,LIBOR3か月レートを日割りにしたものがロールオーバー時に反映されるドルの貸し出しコストと思うのですが,高止まりしているため皆さんのスワップポイントにも影響があって,プラススワップも微々たるものかマイナスかもしれませんね。

激しかったクロス円の巻き戻し



10月に入ってからの半月の状況を俯瞰してみるために各通貨ペアの14日ATRおよび7日ATRを比べてみました。ただし,そのままではレートの小数点がまちまちであるため,PIPSベースに直しました。(図1)

■ GBP/JPY,AUD/JPY,EUR/JPYの変動はさすが御三家といった感じです。直近7日間で変動は拡大しました。(NZDはマイナーすぎるので調べていませんのであしからず)

2008/10/14 ATR14-PIPSBase ATR7-PIPSBase
GBPJPY 567 732 キング・オブ・クロス円の変動です
AUDJPY 450 631 大いに下がって今週買い時かも
EURJPY 413 501 こちらもなかなかです

■ 中位2通貨ペアはポンドがらみです。やはりポンドは売り買いとも激しいようです。

2008/10/14 ATR14-PIPSBase ATR7-PIPSBase
GBPCHF 343 417 ドルスイスが変わらないのでポンドドルと酷似
GBPUSD 243 360 通常のポンドドルより変動は少ないような

■ 下位4通貨ペアは以下の通りです。ドルスイスの変動が少ないのは予想通りですが,思ったよりユーロドル・ドル円の変動は少ないのですね。

2008/10/14 ATR14-PIPSBase ATR7-PIPSBase
EURUSD 243 251 これまでに下がってきていて下げ余地が無かった
USDJPY 215 268 クロス円の下落のクッションのような役目
USDCHF 174 169 金が上がり,フランとドルは堅調に推移
EURGBP 115 146 一緒に売られたので両通貨間の変動は少ない

何日かの平均であるためATRの数値は少なめに出されます。また,累積の下落幅は足し算ですが,ATRは平均ですのでその面でも直接の下落のイメージとは異なります。ただし,変動が多いということはそれだけ不測の事態が起きやすいという事で注意したほうが良いようです。

クロス円が陰の極に達したと思う向きには買いなんですが…

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望(なんて今週は分かるわけがない)

ブラック・オクトーバー進行中で,どの通貨ペアも下がるのか上がるのか,そしてその値幅もさっぱりわかりません。今こそ目先のレートだけが正しいという相場になってしまいました。



よって今週はチャートはつけますが展望やレンジは述べません。(手抜きというか職場放棄ともいいますが,分からないものをもっともらしく言うのは売り屋に任せておけばよろしい。)

まずドル円です。きっと相場は人々が恐怖に感じる方向に動くのでしょう。ですから下落のブレイクアウトか戻り売りしかないでしょう。売って踏み上げられても上値は重いからです。

日本政府と日銀が動かないなら東京株式市場はさらに打撃を受けますねえ。もともと内需が弱いので円高では収益を上げにくい経済構造になっているからです。



ここへ来てユーロドルは悲惨ですね。もちろん,ポンドドルも悲惨なチャートですが,ブラウンが「お先にうちは公的資金注入ね。つきましてはそのノウハウをご教授いたしましょうか。」と高飛車というかEU諸国にいやみな態度に出ております。ですから,目先はまだ下がったとしても,ポンドの方が先に安値から反発すると思いますよ。

一方,ユーロはどうなるんでしょう。公的資金を注入する国の銀行に注入しない国の銀行のお金が移動してしまいますよ。そして裕福な国も(EU外のアイスランドのように)公的資金すってんてんの国もありますので,いっせいに公的資金を注入できるとは思えないですね。

この通貨ペアも一貫して売りについて行きましょう。ということはユーロ円を売ったらもっと値幅が出るかもです。



ドルスイスは,フランが円のような低金利通貨の側面も持っている半面,ユーロと一蓮托生でしょという不安から,ドルに対して一番優柔不断です。この通貨ペアは上へ行くのか下に行くのかはっきりしません。ということは,唯一レンジ相場で逆張りなどが良い通貨ペアかもしれませんね。

はっきり言って,G7の協議のさらなる具体策がどのように評価されていくか全く不明なので,今週の値動きは荒く不安定でしょう。予測しても無駄で,こういう相場にリアルタイムに参加しても1週間が限度ですね。休むのも良いと思います。

CBOE VIX スナップショット on 2008/10/09



60台のVIXは,史上最高値で全く前代未聞としかいえませんです。

リアルタイムチャートはここのエントリですが,スナップショットは流れてしまいますのでキャプチャしておきましょう。



追記: 2008/10/10
VIXが70も越えたので追記しました。

日本政府にできること

■ ドル円における超円高の阻止
クロス円が巻き戻しで円高になるのは,ある程度たまっていたもののまき戻しという観点でいたし方がないですが,ドル円および対欧州主要通貨で超円高になることは,輸出に頼る必要がある日本経済にとって大打撃で株価にも影響が大です。また今度こそドルの基軸通貨体制にも変調をきたす可能性があります。東京市場が開いている間は特に責任を持って通貨秩序の安定を図る必要があります。

■ 公的資金注入のノウハウの伝授
これはアメリカにとっては既に研究し尽くされていて釈迦に説法かもしれないが,ECBにとっては意味があると思います。反対する各国政府関係者を説得するのも日本の役目でしょう。

※後者は,徐々にシステムを整えていくのでリソースやスケジュールの問題もあると思いますが,前者は今週から待ったなしでしょう。国会内でワンセグ見ている暇があったら,財務大臣は財務省為市課とちゃんと連絡を取るように…

追加総合景気対策などなにそれ?という感じですし,この時期に解散しようとか言っている政党も何も分かっていないと思いますよ。

追記: 2008/10/11
■ たとえ0.25%でも利下げするように,日銀と財務省は今は挙国一致で行動すること
■ 銀行への公的資金注入に反対している国:ドイツの説得に努めること
■ 首脳国G10になったからといって大きく変わるとは思えないが,財務相G7で出来なかったら政治決断が必要

Joint Statement by Central Banks on 2008/10/08

http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20081008a.htm

※全員一致の協調利下げです。(トレード中につきコメント割愛します。)

Release Date: October 8, 2008

For release at 7:00 a.m. EDT
Joint Statement by Central Banks

Throughout the current financial crisis, central banks have engaged in continuous close consultation and have cooperated in unprecedented joint actions such as the provision of liquidity to reduce strains in financial markets.

Inflationary pressures have started to moderate in a number of countries, partly reflecting a marked decline in energy and other commodity prices. Inflation expectations are diminishing and remain anchored to price stability. The recent intensification of the financial crisis has augmented the downside risks to growth and thus has diminished further the upside risks to price stability.

Some easing of global monetary conditions is therefore warranted. Accordingly, the Bank of Canada, the Bank of England, the European Central Bank, the Federal Reserve, Sveriges Riksbank, and the Swiss National Bank are today announcing reductions in policy interest rates. The Bank of Japan expresses its strong support of these policy actions.

Federal Reserve Actions
The Federal Open Market Committee has decided to lower its target for the federal funds rate 50 basis points to 1-1/2 percent. The Committee took this action in light of evidence pointing to a weakening of economic activity and a reduction in inflationary pressures.

Incoming economic data suggest that the pace of economic activity has slowed markedly in recent months. Moreover, the intensification of financial market turmoil is likely to exert additional restraint on spending, partly by further reducing the ability of households and businesses to obtain credit. Inflation has been high, but the Committee believes that the decline in energy and other commodity prices and the weaker prospects for economic activity have reduced the upside risks to inflation.

The Committee will monitor economic and financial developments carefully and will act as needed to promote sustainable economic growth and price stability.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; Timothy F. Geithner, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Richard W. Fisher; Donald L. Kohn; Randall S. Kroszner; Sandra Pianalto; Charles I. Plosser; Gary H. Stern; and Kevin M. Warsh.

In a related action, the Board of Governors unanimously approved a 50-basis-point decrease in the discount rate to 1-3/4 percent. In taking this action, the Board approved the request submitted by the Board of Directors of the Federal Reserve Bank of Boston.

為替介入の極意

本日,JST 16時台からJST 20時台に為替介入があった模様(?)なので,記録のために貼り付けます。全体の俯瞰の関係で30分足のチャートをつけておきます。以下は単なる私の想像ですのであまり真に受けないようにしてください。



■ 16時台:99円台に落ちたドル円に活を入れるような最初の介入
まず,東京株式市場の影響を受けないように引け後にやるのがポイント。よく16:00台まで我慢しました。これにより,市場を「あれなんかおかしいぞ」という気分にさせます。

■ 次の2時間は油断させるのがポイント
ひっきりなしに介入しては効果が少ないので,いったん様子を見て無抵抗を決めます。半信半疑で売りに来るやつがいっぱいいるので,98円台まで市場に流れを任せます。

■ 19時台:防衛ライン辺りで小規模な介入
2時間も売りが続くと買戻しストップを設定した売り手が結構たまることでしょう。この時は,小規模な介入にとどめ売りの流れを止めていきます。たまったストップが炸裂するとこれだけでも半値戻しぐらいは容易に達成します。市場は「もっと売りたい」という気持ちと「そろそろ止まるかな」という達成感の両方を感じさせられます。

■ 20時台:市場の方向性を決定付ける大規模な介入
この時点では引き続き売り買いが交錯し,買いの確信も売りの確信も中途半端になります。こういうときに大規模な介入をすると,売り手をパニックにさせるのにはとても好都合です。また,この時点の介入は,しつこい戻り売りを飲み込むだけでなく,もみ合った100円前半の売り手の買い戻しストップを全部踏み上げるレートまでの大量の買い介入が必要です。

■ ストップをつけてしまうと市場のロング・ショートのポジションは急激に減少します。市場は「まあこれ以上は今日の売りは無理かな」という気持ちにさせられ相場は急激に上昇に転じます。

■ 協調介入になると東京市場の続きのロンドン市場だけでなくNY市場でも同様な介入がなされるかもしれません。最終的には今晩のNY市場の終値で相場は一段落します。

追記:20時の爆上げは協調利下げの発表でしたか。チャートしか見ていなかったので確認が遅れました。でも,効果としてはベストの時間帯でしたね。

為替的には最高にスリリングな週です

今週の月曜日は急激な円高でクロス円の暴落を経験して,今日はそれのリバウンドが起きています。世界の株式市場はさえないですが,ボラの高い今週は為替的には最高にスリリングな週といえます。

こういう週は,ファンダメンタルに薀蓄を傾けるブログの更新は願い下げにしてトレードに集中したいものです。

というわけで,今週は更新が滞りますのでご了承ください。

1999年以来の円の急騰

Yen Unbeatable as Credit Seizure Kills Carry Trades (Update1)

円の上昇割合とユーロ円の下落割合が出ていますのでリンクしておきます。

円は9月で貿易加重平均4.4%の上昇(去年の7月以来の)

円の実効為替レートは4月から9月までで5%上昇(1999年以来ベストパーフォーマンス)

円キャリートレードはこの7年で211%の収益をあげたのですが,今年それを13%減

ユーロ円の下落も1999年以来最高

ポンド円の下落は2001年11月以来最高

当然,シカゴCFTCの円ロングも7月18日以来最高

…などなど記録づくめです。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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