EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望



先週は,メリルリンチを含む米金融機関の決算の損失が限定された範囲であったことから金融不安が大きく減退し,円およびフランに逃げていた資金がアンワインドされました。また,ユーロドルの高値が1.5985ドルあたりでとどまり反落すると,ドル円やドルスイスで急激なドル高が進みました。

ドル円は,月曜日だけはほぼ十字線の陰線でしたが,その後4日間連続で下値を切り上げ最終日に大陽線という理想的なドル高の週でした。加えて日足における一目均衡の雲もしっかりと越えて101円台での下値サポートも万全です。

週足でも5週連続下値を切り上げているので完全にドルは反転したのではないかと思います。まず,下値は101.50円あたりで底堅いと思われます。また,上値は先週の高値が104.63円でとどまったことが示すように,105円を越えるまでに激しく戻り売りの抵抗にあうでしょう。しかし,いったん越えると107円まではあまり抵抗がなく,NY株式市場が一段高になるならその上昇スピードにも加速がつくと思われます。



ユーロドルは,原油高に伴い水曜日か木曜日に1.60ドルをつけるかと思ったのですが,あと一歩で届かずに木曜日,金曜日と反落して1.5808ドル程度で週の終値を迎えました。

円安およびフラン安のようにユーロ安にならないのは,まだ原油価格が最高値を更新しているからです。おそらく今月はロングポジションのままロールオーバーされたのでしょう。原油価格の上昇と1.60ドルへの抵抗力が相殺されて,引き続き上値は1.5950ドル程度で,下値は1.5600ドル程度のレンジ相場を構成すると思います。



ドルスイスは,木曜日まで日替わりでもみ合った後に金曜日に大きく上昇しました。1.0200フランは越えることができましたが1.0300フラン手前で激しい抵抗にあい1.0282フランが高値となり,1.0186フランまで下落して週足は引けています。

ドル円と同じく週足で3週連続下値を切り上げているので,下値はおそらく0.9950フラン以下にはならないでしょう。上値は1.0360フランあたりまでは引き続き上値の重い展開ですが,そこを突き抜けると一気に1.0500フランを越える可能性があります。1.0400フラン台にはあまり抵抗帯がないと思われるからです。

今週の決算では,Bank Of Americaの損失がやはり想定内であれば,引き続きドル円,ドルスイスの底堅さには影響はないと思われます。ユーロドルは,原油価格がどこまで行くかがわかりませんのでとりあえずレンジ相場を予想しますが,商品全般の動きと共に下落すれば,ユーロドルの下値ブレイクも考えに入れないといけません。

相場に立ち向かうために大切なこと

■ 情報量で勝負してはいけない
特に株式市場にいえることですが,インサイダーの人間に情報量で絶対勝てるわけがないのです。さらには証券会社の自己売買部門の人たちにもきっと勝てないでしょう。彼らは売り板・買い板を自由に見れますからね。比較的情報が伝播する為替市場でさえ,相場は情報の絶対値ではなく,(ポジティブサプライズやネガティブサプライズというように)事前予想との差によって動きます。だから,私は情報自身や情報量を信用するというより目の前の相場の動きを信用するのです。

■ 誰と戦っているかを明確にする
もし,ポジション量の大きな機関投資家と逆のポジションを取っていたら必ずつぶされます。トレンドに逆らって動くというのはそれと同じです。私の勝負場所にはそれと異なるもう一つのグループがいます。それは市場と連動して動くノイズ・トレーダーとも言える人たちです。彼らもある意味トレンドと共に動くのですが,トレンドに参入するのが遅くまたトレンドから抜けるのも遅い人たちです。また,合理的な投資行動というよりも,世の中の情報に過剰に反応し,しばしば相場にオーバーシュートやアンダーシュートをもたらします。皆さんは彼らの悲観を買うべきであり,彼らの楽観を売るべきなのです。株価の平均値回帰の理論もその延長にあるといえます。

■ 相場との戦いは情報戦というより心理戦である
前項2つから言いたいことは,相場との戦いは一言で言うと情報戦ではなく心理戦だということです。なかには,相場に勝つために全くファンダメンタルを必要としないと言い切るだけでなく,ファンダメンタルに頼ると直近バイアスにとらわれて自分もノイズ・トレーダーになってしまうと敬遠する人たちもいます。また,その心理戦の中には自己の欲望や損失の恐怖と戦う心理マネージメントも含んでいるといえるでしょう。

■ 常に謙虚であれ
勝ち続けると謙虚さが失われます。また,情報量が増えてくると自分はよく知っていると錯覚します。そういうときこそ,自分の心理マネージメントができなくなり,相場がアゲンストになっても自分が正しいと思い込みやすくなります。間違えたら前言を撤回すべし。

まだまだ,書いていけばいくらでもあげられますが,私が感じる最重要だと思われるのは以上の4つぐらいでしょうか。皆さんにも固有の投資スタイルや信念があることを希望しています。

フィラデルフィア連銀景況指数の00-02トレース



昨日発表されたフィラデルフィア連銀景況指数は,-24.9ととても悪い数字でした。製造業関連の同種の指標としては,NY連銀製造業景況指数やISM製造業景気指数がありますが,マーケットでの重要度は,NY連銀製造業景況指数より高くてISM製造業景気指数よりは低い感じです。ただし,翌月初旬に発表されるISM製造業景気指数よりなんとなく速報性は高い気がします。

あまり悪かったので,過去データと付きあわせてみたところ,昨年8月から今年4月にかけての指標の動きが,2000年8月から2001年4月にかけての動きととてもよく似ているのでした。図に2000年8月から2002年7月までのGAC(景況指数:Current Activity Index)データと,2007年8月から2008年4月までのGACデータを重ねてみました。摘要は,

赤色の△ドット線:2000年8月から2002年7月までのGAC
橙色の△ドット線:2007年8月から2008年4月までのGACです。

また,あわせてS&P500のトレースも加えてみました。摘要は,

青色の◇ドット線:2000年8月から2002年7月までのS&P500
水色の◇ドット線:2007年8月から2008年4月までのS&P500(ただし,4月分は月末のレートではない)です。

年初から4ヶ月連続で大きくマイナスのところとかはそっくりでしょう。2000年のケースでは,2ヶ月連続して景況指数がプラスになるまでは景気回復に関して油断ができないことがわかります。

また,S&P500のほうは2000年からのケースと比べて平均で10%程度下落が少ないのがやや救いですが,2000年からのケースでは1500ドル台から2001年の4,5月にかけていったん反転するものの最終的に2年かけて900ドル台まで下落しているのは大変不気味です。

ということで,米国株式に関してグロース株を探すなどと景気のいいことを前回のエントリで書きましたが,5,6月に急落しないことを確認するまでは安心できないというのが現実です。

「どちら様もシートベルトをお閉めください。」
"Fasten Your Seatbelt"


追記:
2001年のこのハイテクバブル崩壊時のケースには,日本総合研究所調査部から年初にこういうレポートが出ています。
2001年の米国経済〜バンピー・ランディングの公算大〜
2008年と比較すると面白いかもしれません。

今後の方針

【為替の方針】
■ 原油価格低下をドル反転の先行指標とする。つまり,商品市場への資金の流れが逆転すれば,それが通貨への資金の流入と一致すると予想している。
■ ドルスイスの下値の切り上げには中長期的に特に注目している。
■ ポンド暴落にはいたっていないので,ポンドドル・ポンド円は引き続きシステムトレードに任せる。

【NY株式市場および個別株】
■ 徐々に株のバーゲン価格はなくなっていくので,バリュー株からグロース株へ目の付け所を変えないといけない。VIX指数は,おそらく24を越えるような信用不安も過ぎ去ったと思われるので,NY株式の逆張りに使う有効度は以前より減少している。
■ MBIは16ドルまではホールドの予定
■ BVNは82ドルあたりでいったん利益確定する予定
■ GEを31ドル台で指値中(ショックの時には買い損ねた)
■ CTSHを28ドル台で指値中(一応ハイテクなので今週まで買う勇気がなかった)

市場は1ユーロ1.60ドル越えを催促



ドルスイスは断続的にパリティを越え,ユーロドルは1.5967ドルあたりまで高値が更新された。市場はユーロドルの1.60ドル越えを原油価格の上昇と共に催促している。ただし,もし今週1.60ドルを越えられなかったら失望が広がって,今度は原油価格の下落が同時に起きるかもしれない。

そのためには週後半の米経済指標と(JPモルガンは大丈夫ですけど)メリルリンチの決算発表が注目ですよ。

今週の経済指標の追記:
【04/16分】
3月消費者物価総合指数:0.0% -> 0.3%(予想:0.3%)
3月消費者物価コア指数:0.0% -> 0.2%(予想:0.2%)
※FRBの利下げには朗報かも。PPIほどではなかった。

3月住宅着工件数:1075k -> 947k(予想:1018k)
3月住宅許可件数:984k -> 927k(予想:965k)
※うん,まだ下がるかもしれません。どれくらい消費に影響が出るでしょうか…

【04/17分】
新規失業保険申請件数:355k -> 372k(予想:375k)
4月フィラデルフィア連銀景況指数:-17.4 -> -25.0(予想:-15.0)
※4月フィラデルフィア連銀景況指数は相当悪かったのですが,ユーロドルは1.5983ドルまでしか行かなかった。それで,ユーロドルは上昇を諦めて今度は下落に転じました。

米連邦住宅公社監督局(OFHEO)年次レポート

http://www.ofheo.gov/newsroom.aspx?ID=426&q1=1&q2=None

4月15日付けで議会向けのOFHEO年次レポートが出されていて,上記ページからDLできます。
連邦住宅抵当公庫(Fannie Mae) と 連邦住宅金融抵当金庫(Freddie Mac) の現状について知りたい人は読まれると良いでしょう。ただし,132ページあるので流し読みから始めましょう。

つぶれないけど,両社とも大変なのですね。

追記:Fair Value と 時価総額の比較
FNM: 4Q/07 Fair Value 35.799 B$ <-> 時価総額25.4B$ (株価 25.95$ on 04/15)
FRE: 4Q/07 Fair Value 12.600 B$ <-> 時価総額16.5B$ (株価 23.95$ on 04/15)

NY連銀景況指数は予想以上

U.S. Economy: Producer Prices Rise, New York Factories Gain

4月NY連銀景況指数:-22.2 -> 0.63(予想:-16.0)
※この指数は改善されました。

3月生産者物価総合指数:0.3% -> 1.1%(予想:0.4%)
3月生産者物価コア指数:0.5% -> 0.2%(予想:0.2%)
※原油価格が総合指数の上昇に貢献。明日のCPIにも注目です。

2月のTICデータ:
Monthly Net TIC Flows($bln):35.7 -> 64.1(予想:62.0)
Private, net:73.1
Official, net:-9.0
Net Long-Term Securities Transactions($bln):57.1 -> 72.5(予想:60.0)
※1月が悪かったので,これも戻した感じです。

結局,総じてNY株式市場および為替も底堅い結果となりました。

CNBCさん,それはやりすぎじゃないの



たった今CNBCが,

G7帰りのラガルド仏経済財務雇用相を寄り付いたばかりのNY株式市場に招いて,「ドルは安すぎますか。ユーロは高すぎますか。」と一緒にいるコメンテーターに訊かせている。

このラガルドさん,割と正直に答えていたようですけど,そこまでしてドルを強くしようとしなくてもいいんじゃない?やりすぎというか反則というか,もはや笑うしかない演出ですね。

今週,NY市場に押し目が来なかったら,私はこの演出をうらみますよ…

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望



先週は,月・火曜日はまずまずであったものの,最終的には米経済指標の悪化やGEショックなどによってドル安が進みました。週末のG7では金融安定化のための提言や為替に関する言及の変更などがありましたが,週明けへの影響は不明です。

ドル円では,週足で陰線には終わりましたが先々週の安値を切り上げています。その一方で高値を更新することはできませんでした。
> 上値は103円と104円の間に広い抵抗帯があるのでこの辺りで揉む
> 当面100.50円をメドに押し目を狙う
という予測と比べると,高値:102.84円,安値:100.01円ですのでほぼ予測の範囲でしたが,変動が落ち着き始めましたので,上値は103円,下値は99.50円として経済指標や決算発表が相次ぐ今週はこのレンジがブレイクされるかどうか注目です。



ユーロドルでは,以下の予測と比べると,
> 上値はこの1.59ドルをメドとし,下値は先週の安値付近の1.55ドル程度でしょう。
高値:1.5913ドル,安値:1.5623ドルですので,思ったより下がらなかった印象です。やはり3週連続で高値・安値を共に切り上げたことに注目する必要があるでしょう。G7の雰囲気では積極的に協調介入するとは思えませんが,1.60ドルを阻止する何らかの方策は考えているのではないかと予想しています。そのような思惑の担保のために週の初めはひょっとしたら下に窓空けして始まる可能性もあります。上値は1.5950ドル,下値は1.5600ドルとして,下へブレイクアウトする動きに注目したいと思います。



ドルスイスでは,ドル円と同じく週足で陰線には終わりましたが先々週の安値を切り上げています。その一方で高値を更新することはできませんでした。以下の予測と比べると,
> (上値は)1.0200フランあたりからかなり強い抵抗にあう
> (下値は)0.99フランと見てよい
高値:1.0171フラン,安値:1.0001フランですので,これも上値はまあまあの予測ですが,下値は思ったより下がらず,変動が落ち着いてきています。上値は1.0200フラン,下値は0.9950フランとして経済指標や決算発表が相次ぐ今週はこのレンジがブレイクされるかどうか注目です。

総じて3通貨ペアともレンジブレイクを狙う変動の低下を見ています。全ての決算発表や経済指標についていくのは大変ですので,どのペアで最初にレンジを越えるかどうか,そしてその動きがドル安であるかドル高であるかによって他の通貨ペアの動きも加速しながら自然に決まると考えています。また,ドル円が100円およびドルスイスが1.00フランを週の早いうちに下抜けするなら,後半はユーロドルが1.60ドルを上抜けするかどうかに焦点が移りますが,どちらも底堅いならドルの短期的な巻き返しに期待が持てます。月曜日の終日の動き,火曜日の経済指標・決算発表で週の傾向が決まるといっても過言ではありません。

G7声明文の為替部分変更

焦点:G7の8年ぶり「為替変動懸念」に温度差の見方、ドル安基調は不変

今回のG7は声明文の為替部分で「前回の会合以降、主要通貨で時として急激な変動がある」「経済・金融の安定へ与え得る影響について懸念している」と明記。「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済成長にとって望ましくない」とした、2004年の米ボカラトンG7以降続いてきた表現を変更した。G7声明文が主要通貨の動きに懸念を表明するのは、ユーロ買い協調介入に踏み切った翌日に行われた2000年9月のプラハG7以来、7年7カ月ぶり。

日本の財務省幹部:「為替のみ議論というより、全体の国際金融システムの中での議論」
→第三者的だが,意見が違っていてまとまらないことを暗に示唆。

パドアスキオッパ伊経済財務相:「過去数年間見られなかった懸念を反映」
→表現が変更されたことでまずは納得。

ラガルド仏経済財務雇用相:「変更がすべてを物語っている」
→変更できたこと自体が画期的な変化だと感じる。

額賀福志郎財務相:「議論の詳細については言及しない」
→この人はうっかりしゃべることを自戒している。

トリシェECB総裁「(為替部分は)詩のようなものだ。それ自体が物語っている」
→利下げはしないでユーロ高を是正したいという気持ちをどうか汲み取って欲しい。

ポールソン米財務長官:「この先もさらに問題が待ち構えているかもしれない」「この時期のわれわれの取り組みにおける最重要課題は、実体経済への影響を抑えることだ」
→頑固なドル安論者。そうしないと何が起こっても仕方がないぞと恫喝。

※これではまとまるわけはないですね。今週は決算発表だけでなく,経済指標も多いですが,個々の発表に市場がどう反応するかではなく,どのように均衡が崩れていくかを観察しましょう。

(参考)
14日:
3月米小売売上高と2月米企業在庫

15日:
4月NY州製造業業況指数
3月米卸売物価指数
2月対米証券投資
4月米住宅建設業者指数

16日:
3月米住宅着工件数
3月米消費者物価指数
3月米実質所得
3月米鉱工業生産
米地区連銀経済報告

17日:
3月米景気先行指数
4月米フィラデルフィア地区連銀業況指数

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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