EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

商品市場の調整で影響を受ける通貨



原油も金も今週に入ってピークをつけて下落しました。
図1はWTIの価格,図2は金の価格です。原油もピークから8ドル程度,金も17日から80ドル程度の下落です。

今のところ,10%未満の下落ですので調整の一種かもしれませんが,反落の序章の始まりであるとしたら…

結構多くの通貨は影響を受けるでしょう。


【ポンド】
原油が下がればここは下がります。非常に相関係数が高いのです。北海油田が関係するある種の思惑だかなんだか知りませんが…それと,米当局が住宅市場に対して先週から今週にかけて,利下げや資金供給以外の対策を打ち出しているのに対し,BOEやブラウン政権は英国住宅市場の低迷に対して何の手も打っていないというのが観察されます。今年の初めから次は英国だと思っていることが現実になるかもしれません。

【米ドル】
商品市場がすべて米ドル建てで取引されている事実は,商品の手仕舞いが相対的に米ドルを押し上げるかもしれないと考えるのには十分です。米国商品市場ではロールオーバーで限月を乗り換えることができますが,十分高いと思われた商品が限月を迎える週になると,今週のようにさすがに換金される事態も生じます。その時に米ドルがやっぱり必要になりますね。

【ユーロ】
特に特定の商品と関係しているわけではないと思いますが,やはり今回の商品の下落の影響を受けると思われます。たとえば,原油を売った側は米ドルで得た代金をどこかで運用しているはずなのです。それがユーロだったとしましょう。100ドルを越える上昇でいったん調整が入ると,下がった原油を買い戻したいという気持ちに駆られるかもしれません。つまり,高くなったユーロを売ってそこで利益確定し,安くなった原油を米ドルで買い戻して将来の値上がりを待つという一見合理的に思える行動です。(両方うまくいくと思うほうがどうかしていると思うのですが…)原油を安い段階で売った連中や買い損ねた連中でしたら,なおさら今回の押し目を狙いたいと思うはずです。だから,他通貨が米ドルへの換金の犠牲になってもおかしくありません。

【豪ドル・加ドル・NZドル・スイスフラン】
これらはひとくくりにコモディティ通貨です。オーストラリアは世界第3位の金生産国です。また,最近ではオーストラリアは干ばつによって高騰する小麦価格との相関もあるといわれています。NZドルはオーストラリアと経済的に関わりが高いために同様な動きをします。カナダは世界第5位の金生産国のため同様です。加えてカナダは原油とも相関があります。スイスフランは,スイスが金の生産国ではないものの,実はスイスは世界第4位の金保有国なので影響を受けるといわれています。さらに,かつてスイス憲法には通貨の40%を金準備によって裏付けることを求める条項がありました。いまはありませんが,これも思惑の一種でしょう。

全体を見渡すと,商品市場が下がるとその恩恵を受けるのは米ドルです。完全な逆相関と言ってよいでしょう。それに加えて,ECBの口先介入の動きやフィラデルフィア連銀の指標が予想より良かったりしたので,今週は米ドルが反発したとしてもおかしくありませんね。

【あとがき】
今週はトレードでお休みのはずでしたが,17日だけが特別で翌日早々に為替は撤退しました。株式では,予想外にFREが売れてしまい後の楽しみが減りました。というわけで,活発に裁量トレードする予定が狂ってしまい,前言撤回で結構更新してしまいました。m(__)m

金と原油はまだ上がる



Gold Rises to Highest Since 1980 on Dollar, Oil; Silver Climbs
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601012&sid=aKSbpzK.sCgE&refer=commodities

ドル安が長期的なものなるとすれば,ドルの代わりに欧州通貨という手段以外には原油・金・小麦などのコモディティ市場にマネーが流れ込むのでしょう。メタル全般も上がっていますから,昨今の電線窃盗なども頻繁に起こり,それを売り飛ばす闇市場も整備されていると思われます。

我々は犯罪はできませんので,メタルに関係する企業の株でも物色しましょう。図は,BVN:ADR Compania de Minas Buenaventura ぺルーの採鉱会社のADRです。年初来倍近くに上昇しています。8月に気付いて下がったときに買ったらよかったですねえ。

今度,市場がクラッシュしたときのために目に留めておきましょう。



もっと安全に金投資したい場合は,
GDX: MARKET VECTORS ETF TR GOLD MINER ETF の金ETFなんかはどうでしょう。これも8月16日の最安値から,1.5倍になっています。

これも,8月に買っておけばというところでした。今後良い押し目を探しましょう。



次は,金の代わりにスチールですから鉄のETFですが,
SLX: MARKET VECTORS ETF TR MV STEEL INDEXは,外部要因の多い製鉄会社の株を買う代わりにどうでしょう。なんとこれも去年の11月以来2倍以上になっています。

見つければいろいろあるものです。

追記:
ところで,景気のいい話ばかりではなく,ペルーは採鉱で環境破壊・汚染がすごいです。
[特別報告] ペルーの鉱害問題 リスベス・フローレス・デル・ピノ参照

利下げの援軍・・・のつもりだったけど



ここへ来て利下げの言い訳は整ってきたわけですが,いかんせん利下げしても大丈夫なのというインフレ加速の心配があります。つまるところ,労働コストは依然上昇していますし,原油価格も図に示すとおり,8月初めにつけた1バレル78.77ドルを更新しようとしています。

信用収縮に伴う株式市場の期待に応え,利下げしたとたん,インフレが拡大するようでは中央銀行は何をやっているのかということになります。何しろFEDには明確な雇用の安定とインフレの抑制という2大命題があるのです。

こまったなあ,原油下がってくれないかなあ,何かカタリスト(触媒)になるもの無いかなと思っていたところ,アメリカの中東のお友達たちがやってくれました。

OPEC Raises Output 500,000 Barrels/Day to Ease Prices (Update2)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601103&sid=a_DP6nM.7WPk&refer=us


これで,9月18日までにもう少し原油価格が下がってくれれば,利下げの援軍になるでしょう。

さて,インフレの問題に担保をつけた後,FEDが気にかけているのはずばりドル安でしょう。もし,9月18日(日本時間19日)に利下げが実行された後,仮にドル安に振れるようでしたら,19日-20日にかけて各国中央銀行+中国の一斉ドル買い協調介入でもあったらドラマチックですね。

そこまでは,予定調和にはならないか。でも,久々にBOE-ECB-BOJ-FED協調,US-OPEC-China連合の結束を見てみたい気がします。

追記(9/13):
50万バレルではゴミだったようで,WTI原油は最高値を更新中です。企画倒れだなこりゃ・・・


9月のFFレート先物は100%利下げ期待



9月のFFレートの先物は95.0000で,5.00%への0.25%利下げを100%織り込んでいます。

FFレートが据え置きなら,通常はその国の通貨にも大きな変動は無く,株価も個別材料で反応するのが一般的です。ところが,金利据え置き(利下げしない)→流動性不安の増大→株価の下落→為替のポジションまき戻し(ドル安)と言う流れは,金利相場のころとは全く逆の反応となっています。

今週の経済指標(8月ISM非製造業景況指数や雇用統計)がうんと悪くて,FEDとしてはFFレートを下げる口実があったほうがFFレートは下げやすいでしょう。そうすれば先物の織り込み済みとうまく整合し,市場にサプライズはありません。

逆に,今週の経済指標が予想より良いとすると,先週の講演などでも明らかなようにFEDは本当は利下げしたくないのですから,市場がFFレートの据え置きを織り込むように,9月11日のFOMC前のブラックアウト開始までに,盛んに据え置きのメッセージを送ることでしょう。このメッセージがうまく伝わらないとき,株式市場には失望売りが出ます。個人的には,経済指標が良くてもFEDが市場におもねってFFレートを下げるというようなことは想定していません。

ですから,今週の統計が良いほうが,波乱万丈の9月の相場を迎えるのではないかと考えています。

9月のFFレート先物の利回り曲線



8月になってからいったん50ベーシスの利下げを織り込みながら,現在は25ベーシスさえ完全には織り込んでいない。

市場は楽観的というより,モラルハザードを恐れるFEDの姿勢を強く意識している。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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