EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/08/29の週】

先週は株式市場が引き続き軟調な上,ジャクソンホールでのバーナンキFRB議長の講演の中でも新たな景気下支えの方策は示されず市場の失望を招きました。為替はユーロがドルに対して上値を意識しながら上昇したのに対し,ドル円では底堅い動きとなりました。(WTI)原油価格は82ドル台で始まりじわじわと86ドル台まで上昇した後,87ドルの壁を破れずに82ドル台との間で逡巡して,金曜日に戻して85ドル台で週末を迎えました。金価格は1852ドル台で始まり,火曜日には1912ドル台の史上最高値をつけたものの水曜日から木曜日にかけて急落し1704ドルまで200ドルを越える記録的な下落となりました。その後,金曜日には米国の金融政策に変更がないことが確認されると1829ドル台まで戻して週末を迎えました。



ドル円は,予想が77.80円-74.90円で,実際は77.684円-76.452円(終値76.671円)でした。上限は約10PIPSドル高方向の誤差で,下限は約160PIPSドル安方向に外しました。上値はほぼテクニカルな動きであったものの,76円台での底堅いサポートにより思ったより円高は進みませんでした。市場は77円台半ばでは確実に戻り売りを入れてくるのに対し,76円台半ばでは根強いサポートがあったためです。やはり金曜日のバーナンキ講演を控えて比較的様子見の1週間であったと思います。下限については,今週は雇用統計の週なので何かに理由をつけて75円台半ばまではトライしてくると考えています。一方,上限については77円台半ばでの戻り売りを再び予想します。よって,今週の上値は77.50円程度と予測し,下値は75.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4490ドル-1.4220ドルで,実際は1.45022ドル-1.43273ドル(終値1.44944ドル)でした。上限は約10PIPSドル高方向の誤差で,下限は約110PIPSドル高安方向に外しました。上限は引き続き1.45ドルあたりのレジスタンスは利いている一方で,下限は日足一目均衡の雲の上限を意識することもなく1.43ドル台を安定してキープしました。ユーロイベントが一巡したので,9月半ばまでは純粋に米国経済指標やイベントに素直に反応する週が続くと思われます。下限については,ドル高になる要素が少ないので1.43ドル台前半での底堅いサポートを予想します。一方,上限についてはドル円で円高が進めば1.46ドル台前半に達することも考慮に入れる必要があります。よって,今週の上値は1.4620ドル程度と予測し,下値は1.4320ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.7950フラン-0.7720フランで,実際は0.81561フラン-0.78384フラン(終値0.80749フラン)でした。上限は約210PIPSドル安方向に外し,下限は約120PIPSドル安方向に外しました。これは2010年6月から続いていたフラン高のトレンドが反転したと判断したいと思います。週末の終値が0.80フランをキープできたこともこの反転が持続可能なことを象徴する動きです。サイコロジカル的に見て0.80フランのレベルがキープされるのは大きな前進なので,下限については,この0.80フラン台半ばでの幅広いサポートレンジを期待します。一方,上限についてはいったん0.80フランを越えると7月19日の0.82フラン台後半までは明確な節がありませんので,今週は0.82フラン台半ばでの失速を予想します。よって,今週の上値は0.8250フラン程度と予測し,下値は0.8050フラン程度と予測します。

今週の予定としては,8月31日の水曜日にはADP雇用統計が発表されますが,金融セクターを中心に雇用減が続いているので予想よりネガティブなサプライズを期待します。9月1日の木曜日には8月のISM製造業景気指数が発表されますが,50割れは既にコンセンサスなのでどこまで下がるかに注目です。9月2日の金曜日には8月米雇用統計が発表されますが,NFPの雇用増加の勢いがなくなって来ていることに加えて教育関連の臨時雇用が失われる月としてのアノマリーを考慮すると,こちらもネガティブなサプライズを期待します。

2011年7月YTDヘッジファンド成績

8月の後半を迎えましたので,2011年7月までのヘッジファンドの成績の推移を確認したいと思います。



図1が代表的な10種類のファンド成績の推移です。7月は6月から少し持ち直したものの相場の調整の影響は止まりません。6月は1位だったオプション戦略ファンドがとうとうマイナス収益となり,モーゲージ組成ファンドが2位から1位に上昇しました。2位は6月までのマイナスを急激にカバーしてきたエネルギーセクターファンド,3位は収益ゼロに近いエマージング市場ファンドで,4位がロング&ショート戦略ファンド,5位が企業合併裁定ファンドの順となりますが,4位以下は全てマイナス収益です。悪いほうで言えば,ヘルスケアセクターファンドがついに収益悪化のために今月は最下位に転落し,ロングオンリー戦略ファンドも3か月連続でマイナス収益です。8月の相場も悪いことがわかっていますので,5月から4か月にわたって継続的に相場が落ち込むという深刻な事態になってきました。

次が,全セクターの7月までのYTDパフォーマンスの図2です。



10.37%:モーゲージ組成ファンド
7.73%:ヘルスケアセクターファンド
5.04%:スモール・マイクロ企業限定ファンド
4.31%:ディストレスドファンド
4.10%:仕組み債非裁定ファンド

3.33%:仕組み債裁定ファンド
2.21%:転換社債裁定ファンド
2.10%:企業合併裁定ファンド
1.91%:マーケットニュートラルファンド
1.69%:オプション戦略ファンド
1.29%:エネルギーセクターファンド
1.00%:資産賃貸ファンド
0.94%:マルチ戦略ファンド
0.91%:イベント主導型ファンド
0.83%:バリュー投資ファンド
0.11%:ロング&ショート戦略ファンド
-0.12%:マクロファンド
-0.19%:スペシャル・シチュエーションファンド
-0.57%:CTA商品先物ファンド
-0.62%:ロングオンリー戦略ファンド
-1.14%:ファイナンスセクターファンド
-1.32%:エマージング市場ファンド
-2.07%:統計的裁定ファンド
-2.38%:ショートバイアスファンド
-2.52%:テクノロジーセクターファンド
-3.49%:レギュレーションD限定ファンド


1位はモーゲージ組成ファンドで,2位のヘルスケアセクターファンドと逆転しました。3位のスモール・マイクロ企業限定ファンドと4位のディストレスドファンドは先月と同じ順位ですが,5位には再び仕組み債非裁定ファンドが仕組み債裁定ファンドに入れ替わって入りました。エネルギーセクターファンドは今月ようやく回復してきたものの年間成績では中位に低迷しています。また成績の悪い方では,レギュレーションD限定ファンドがやや独走気味の最下位です。ショートバイアスファンドの年間成績より悪くなったテクノロジーセクターファンドは残念なことに下から2番目の成績です。さらに,ロングオンリー戦略ファンドやエマージング市場ファンドが年間マイナス収益になっていることを考えると,つくづく今年の相場は新興市場を頼りにもできずに難しい相場なのだと思い知らされます。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/08/22の週】

先週は株式市場が引き続き金融株を中心に暴落中,債券市場はリスク回避の動きで高止まり中,為替はユーロがドルに対して盛り返す週でした。相対的にドルが弱いのでドル円は絶賛円高進行中で一時3月の最高値を越えました。(WTI)原油価格は85ドル台で始まりじわじわと89ドル台まで上昇した後,米国経済の二番底懸念から需要減が見込まれて79ドル台まで急落し,金曜日に引けで少し戻して82ドル台で週末を迎えました。金価格は1748ドル台で始まり,週全般でほとんど押し目がなく上昇し金曜日に1876ドル台の最高値をつけた後,引けで少し下落して1852ドル台で週末を迎えました。原油の下がり方は徐々にですが,金のほうの上昇スピードはとどまるところを知りません。



ドル円は,予想が78.50円-75.80円で,実際は77.081円-75.943円(終値76.480円)でした。上限は約140PIPSドル高方向に外し,下限は約10PIPSドル安方向の誤差でした。引き続き円高懸念は続いていますが,予想通りに75円台後半がブレイクアウトの最後の砦となりました。スイスフランは対ドル最高値からいったん反転に向かっているのに対し,円は対ドル最高値を更新中です。協調円売り介入の期待できない中では市場は介入催促の円買いを更に進めてくると期待します。下限については,75円台半ばにはロンガーのストップがあるのは確実なのでいったんは74円台後半までのアンダーシュートを予測します。一方,上限については77円台後半が最初の壁になりそうですね。よって,今週の上値は77.80円程度と予測し,下値は74.90円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4320ドル-1.4150ドルで,実際は1.45164ドル-1.42582ドル(終値1.43945ドル)でした。上限は約200PIPSドル高方向に外し,下限は約110PIPSドル高安方向に外しました。上限は未だに1.45ドルあたりのレジスタンスは利いている一方で,下限は日足一目均衡の雲の上限が1.4266ドルあたりを通過しているので1.42ドル台半ばが良いサポートとして利いているようです。市場がどこを意識しているかというのは非常に大事なので,下限については,そのレベルを多少アンダーシュートした1.42ドル台前半をサポートレベルとします。一方,上限については先週の1.45ドル越えは行き過ぎの感もあるので1.44ドル台後半まで上昇できれば今週の目標値は達成です。よって,今週の上値は1.4490ドル程度と予測し,下値は1.4220ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.7870フラン-0.7550フランで,実際は0.80158フラン-0.77682フラン(終値0.78566フラン)でした。上限は約150PIPSドル安方向に外し,下限は約220PIPSドル安方向に外しました。先々週はフランの急激な下落を予想できず,先週はSNBの新たな介入への警戒から予想以上に下値が堅い展開でした。この点ではドル円と異なりドルスイスは既に反転のシナリオになっていると考えます。先週の8月16日の安値0.77682フランは,頑張ってここまでよく下げたと言う感じでしたので,下限については,この0.77フラン台の幅広いサポートレンジを期待して0.77フラン台前半を想定します。一方,上限についてはいったん0.80フランを越えて達成感を感じてしまったので,今週は0.79フラン台半ばでの失速を予想します。よって,今週の上値は0.7950フラン程度と予測し,下値は0.7720フラン程度と予測します。

今週の予定としては,8月24日の水曜日には7月の耐久財受注(前月比)がありますが6月が悪かったので少し改善がみられると考えています。あとは,効果が薄くても日本の円売り介入が再びあるのかどうかに焦点があたります。さらには,8月26日の金曜日にはバーナンキ議長がカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール)でQE3あるいは新たな金融政策に言及するかが注目されています。それと,カダフィ政権もとうとう終焉が近いですね。原油価格には織り込まれ過ぎていてもう影響はないと思いますが,エジプトも含め早い段階での民主化の達成を期待します。

8月のフィラデルフィア連銀景況指数は予想を下回る大幅なマイナスへ

Philadelphia-Area Factory Index Falls to -30.7, Lowest Since March of 2009

8月フィラデルフィア連銀景況指数: -30.7 (予想:2.0,前月:3.2)

8月のフィラデルフィア連銀景況指数は先月の3.2から予想を裏切って-30.7までマイナスに下落。一瞬,数字の間違いかと思うくらいリーマン・ショック後では2009年3月以来の低い水準です。これでは株価も大幅に下落するはずです。先行指数については先月の23.7から1.4へとこちらも大幅に低下しています。(下図参照)



内訳としては,

新規受注: -26.8 (前月:0.1) -> 最低レベルに落ち込み
出荷指数: -13.9 (前月:4.3) -> これも大きくマイナスに
在庫指数: -9.8 (前月:1.4) -> こちらもマイナスに
雇用指数: -5.2 (前月:8.9) -> こちらもマイナスに

というように,支払価格以外が全部マイナスでコメントのしようがありません。そして,今回用意された特別なアンケートでは「今月の製造量に関して季節要因がどれほどありましたか。」という質問がなされましたが59.2%の人が「特に無い」と答え,「ある」と答えた39.5%の人を上回りました。また,「この夏の時期になんらかのプラント閉鎖や製造のスローダウンを計画していますか。」という質問には60.5%の人がやはり「特に無い」と答えました。今月の質問はなんとか指数低下の理由を季節要因に求めようとするものでしたが空振りでした。指数低下の主な原因はやはり個人消費の需要の大幅減が影響しているのでしょう。

今週はユーロ共同債の話し合いも不調に終わるなどユーロ圏のニュースが世界の株式相場の下落の要因となってきました。一方,このような製造業の低調を目の当たりにすると,リスクマネーがさらに株式から金・円・米国債へと逃避してくるのも頷けるところです。為替的にはSNBの積極発言でドルスイスはいったん反転しましたが,ドル円の円高基調は変わりませんので,円の対ドル最高値更新も視野に入れる必要があります。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/08/15の週】

先週は日替わりで株式市場が乱高下するなど特別な週でした。週前半はまだ米国債の格下げの話題で持ちきり,途中からSNBのユーロペッグ可能性発言やら,銀行ストレステストで大手仏銀の中で財務体質が最もぜい弱であることが判明したソジェンの投げ売りとか相場を動かすニュースが目白押しでした。とは言っても日替わりの変動の正当な理由には全くなっていないし,こんな真夏の暑い季節に株式だろうが為替だろうがトレードしたくはないですねえ。(WTI)原油価格は87ドル台で始まり週明けから3段落ちで75ドル台まで暴落した後に4日かかってじわじわと切り上げて,なんとか85ドル台まで戻して週末を迎えました。金価格は1663ドル台で始まり,木曜日までは上昇一方で1814ドル台の最高値をつけた後に反転し,結局は1748ドル台で週末を迎えました。原油の下がり方もまだまだ一時的ですし,金にいたっては単なる押し目の途中のような気がしますので今週も気が抜けない展開です。



ドル円は,予想が79.50円-77.20円で,実際は78.330円-76.297円(終値76.795円)でした。上限は約120PIPSドル高方向に外し,下限は約90PIPSドル高方向に外しました。激動の1週間にしてはドル円は動かなかったほうです。今年3月の円の対ドル新高値を更新するのかどうか…それは誰にも分かりません。なので,順張りする方針なら最高値更新後のブレイクアウトでポジションを取るか,逆張りする方針なら現在のレジスタンスレベル(後述するように78円台半ば)を突き抜けてそこがサポートレベルになったときに買っていくのどちらかしかなく中途半端は良くないことを明言しておきます。下限については,そこで75円台後半をブレイクアウトの最後の砦としておきましょう。一方,上限については78円台半ばになると戻り売りがきつそうです。よって,今週の上値は78.50円程度と予測し,下値は75.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4370ドル-1.4150ドルで,実際は1.44009ドル-1.41026ドル(終値1.42488ドル)でした。上限は約30PIPSドル高方向の誤差で,下限は約50PIPSドル安方向の誤差でした。株式相場の乱高下に比べ為替相場は冷静で動かなかったことがユーロドル相場を見てもよくわかります。ドル円のような対ドル新高値を試すのではないので,今週も上限・下限の節目を中心にレンジ相場が想定できます。基本的にはさらにレンジが狭まる方向に今週は予測します。下限については,週末が高値圏で終わっているので先週と同じ1.41ドル台半ばでのサポートを予想します。一方,上限については先週の8月11日と12日の両日で1.43ドルを明確に越えられなかった事実は大きいので1.43ドル台前半まで上昇できれば今週の目標値は達成です。よって,今週の上値は1.4320ドル程度と予測し,下値は1.4150ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.7780フラン-0.7450フランで,実際は0.77846フラン-0.70717フラン(終値0.77730フラン)でした。上限は5PIPS以下の精度で的中し,下限は約380PIPSドル高方向に外しました。フランの対ドル新高値を試す展開では下抜けのブレイクアウトはいつも意識する必要があり,この点ではドル円と同じ戦略で対応します。一方,ユーロペッグ可能性発言によるドルスイスの急上昇については,既に経験している節目通りの動きだったのが興味深いところです。下限については,週末が高値圏で終わっているので先週の8月12日の安値付近である0.75フラン台半ばを想定します。一方,上限については8月2日の高値付近である0.78フラン台半ばからは戻り売りが強くなり,0.78フラン台後半での失速を予想します。よって,今週の上値は0.7870フラン程度と予測し,下値は0.7550フラン程度と予測します。

今週の予定としては,8月18日の木曜日には8月のフィラデルフィア連銀景況指数がありますが休暇中ですので更新は遅めになります。先行指標としてはとても重要なものだと思いますので9月の指標が出そろう前に是非確認しておいてみてください。では,既に休みに入られた方も含め良い休暇をお過ごしください!

米7月小売売上高は予想を越え,ローラーコースター株式市場には多少の改善要因

U.S. Stocks Advance After Retail Sales Increase

7月の小売売上高は「自動車を除くコア」も全体も先月から0.5%増加で,コアは予想通りで全体は予想を上回りました。前月の指標はコアが0.2%の増加に,全体が0.3%の増加にそれぞれ上方修正されているので,実は今月の売上高の増加は2重の意味で改善されていることになります。日替わりでアップダウンを繰り返す今週の株式市場のフィナーレを飾る金曜日の相場としては多少のセンチメント改善要因として受け取られるでしょうか。

米7月小売売上高(自動車除くコア): 0.5% (予想:0.5%,前月改定:0.2%[改定前:0.0%])
米7月小売売上高: 0.5% (予想:0.3%,前月改定:0.3%[改定前:0.1%])

Please wait for Cleveland Fed data update

1)失業率がさらに低下して可処分所得が増加すること
2)原油価格がさらに低下して人々のモビリティが改善されること
3)サプライチェーン正常化を含む製品の輸出入の正常化が更に進展すること

が今後の力強い売上高増加のための条件です。市場はFOMCで示唆されたQE3相当の新たな景気刺激策に催促をする展開ですが,6月の小売売上高が底だとすると7月はやや改善の傾向にあるので米国景気回復という観点ではいったんは安心材料になりました。来週はソブリンリスクに関わるユーロ圏の金融市場の混乱に再び焦点が移るでしょう。

FOMC statement, August 9, 2011

FOMC statement

2011年6月22日以来,約48日ぶりのリリースでした。今回は政策金利は据え置きでしたが,2013年半ばまでの緩和政策の明確な時間軸効果を狙った表現に異例の3名の反対がありました。景気回復の遅さへのいらだちが随所に感じられ,景気後退へのダウンサイドリスクも初めて明確に表現しました。

1.景気回復については,前回の"though somewhat more slowly than the Committee had expected"から今回の"considerably slower than the Committee had expected"とさらに回復速度に不満感を表明。(※1下線)
2.雇用情勢については,前回の"recent labor market indicators have been weaker than anticipated"から今回の"a deterioration in overall labor market conditions in recent months, and the unemployment rate has moved up."と失業率を明示して高止まりを指摘。(※2下線)
3.家計消費については,"Household spending has flattened out"とイーブンのまま拡大しないと指摘。設備投資とソフトウェア投資が拡大しているのと対照的。(※3下線)
4.インフレ要因については前回と同じだが,"More recently, inflation has moderated as prices of energy and some commodities have declined from their earlier peaks"という表現で最近下落してきた商品価格によって低く抑えられていると指摘。(※4下線)
5.失業率については,"The Committee now expects a somewhat slower pace of recovery over coming quarters than it did at the time of the previous meeting"という表現で前回よりも低下を期待できなくなった弱気。(※5下線)
6.明らかな景況感の後退リスクを"Moreover, downside risks to the economic outlook have increased"と明示。(※6下線)
7.レートは今回も0.25%で据え置きでFOMC文内の優先順位は低い。今回も"warrant exceptionally"はそのままだが"for an extended period"は"at least through mid-2013"に変更されて,2013年半ばまでの緩和政策の明確な時間軸効果を狙った表現。(※7下線)
8.強い景気回復のためのツールに関して,"The Committee discussed the range of policy tools available to promote a stronger economic recovery in a context of price stability"と物価の安定の範囲において更に幅広い方法を模索していることを示唆。(※8下線)
9.3名のFOMCメンバーが,2013年半ばまでの緩和政策の明確な時間軸効果を狙った表現に反対して"for an extended period"という前月までの表現を主張。(※9下線)

For immediate release
Information received since the Federal Open Market Committee met in June indicates that economic growth so far this year has been ※1considerably slower than the Committee had expected. Indicators suggest ※2a deterioration in overall labor market conditions in recent months, and the unemployment rate has moved up. ※3Household spending has flattened out, investment in nonresidential structures is still weak, and the housing sector remains depressed. However, ※3business investment in equipment and software continues to expand. Temporary factors, including the damping effect of higher food and energy prices on consumer purchasing power and spending as well as supply chain disruptions associated with the tragic events in Japan, appear to account for only some of the recent weakness in economic activity. Inflation picked up earlier in the year, mainly reflecting higher prices for some commodities and imported goods, as well as the supply chain disruptions. ※4More recently, inflation has moderated as prices of energy and some commodities have declined from their earlier peaks. Longer-term inflation expectations have remained stable.

Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. ※5The Committee now expects a somewhat slower pace of recovery over coming quarters than it did at the time of the previous meeting and anticipates that the unemployment rate will decline only gradually toward levels that the Committee judges to be consistent with its dual mandate. ※6Moreover, downside risks to the economic outlook have increased. The Committee also anticipates that inflation will settle, over coming quarters, at levels at or below those consistent with the Committee's dual mandate as the effects of past energy and other commodity price increases dissipate further. However, the Committee will continue to pay close attention to the evolution of inflation and inflation expectations.

To promote the ongoing economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with its mandate, the Committee decided today to keep the target range for ※7the federal funds rate at 0 to 1/4 percent. The Committee currently anticipates that economic conditions--including low rates of resource utilization and a subdued outlook for inflation over the medium run--are likely to ※7warrant exceptionally low levels for the federal funds rate ※7at least through mid-2013. The Committee also will maintain its existing policy of reinvesting principal payments from its securities holdings. The Committee will regularly review the size and composition of its securities holdings and is prepared to adjust those holdings as appropriate.

※8The Committee discussed the range of policy tools available to promote a stronger economic recovery in a context of price stability. It will continue to assess the economic outlook in light of incoming information and is prepared to employ these tools as appropriate.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Charles L. Evans; Sarah Bloom Raskin; Daniel K. Tarullo; and Janet L. Yellen.

Voting against the action were: ※9Richard W. Fisher, Narayana Kocherlakota, and Charles I. Plosser, who would have preferred to continue to describe economic conditions as likely to warrant exceptionally low levels for the federal funds rate ※9for an extended period.

Every Breath You Take v1.0



動画職人第24弾です。これまで通り,こちらでも告知しておきます。

今回の動画は2006年にCBS Folliesが作成したグレン・ハバード嘆き節のパロディビデオの2次パロディ版です。今回の主人公はグレン・ハバードの代わりに「市場を注視する」ことで有名な野田佳彦現財務大臣に登場してもらい,"I'll be watching you."と連呼してもらいましょう。また彼は近日中に党代表選に出馬する見込みなのでちょうどいいタイミングで菅直人総理大臣をこき下ろしていただきます。初の英語の歌詞のパロディをお楽しみいただけましたら幸いです。

Every Breath You Take v1.0

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/08/08の週】

先週はせっかくの日本政府の円売り介入もトリシェ総裁のダメだし発言で効果が半減し,米雇用統計が少し良くても米国債の格下げ問題が響いてドル安・株安が継続した1週間でした。それにしても米国債をAA+に格下げしたS&Pは事前リークも含めていつかはしっぺ返しを食らうのではないでしょうか。また,主要通貨のうちユーロドルは先週も微妙な均衡状態でデイトレーダーにとってはおいしい相場だったかもしれません。(WTI)原油価格は95ドル台で始まり一貫して下げ続けて一時82ドル台の安値を記録した後,なんとか87ドル台まで戻して週末を迎えました。金価格は1627ドル台で始まり,1660ドルを越えるまでは一本調子でその後は1682ドル台と1649ドル台の間で振動しながら1663ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が77.90円-75.30円で,実際は80.228円-76.286円(終値78.459円)でした。上限は約230PIPSドル安方向に外し,下限は約100PIPSドル安方向に外しました。まあ,過去最大規模の円売り介入があったためいったんは80円台まで円安になりましたが,市場のセンチメントは引き続き円高で80円台は長くは続きませんでした。ただし,76円台に突入する水準では再び介入があるかもという市場のコンセンサスは今のところありますので,短期的には再び77円台前半から積極的に売られるとは思えません。下限については,そこで77円台前半を明らかなサポート見ておくことができるでしょう。一方,上限については一時的に上昇した先週の高値はあまり参考にならず,再度上昇をトライしたものの戻り売りに押された79円台半ばを目標値としておきましょう。よって,今週の上値は79.50円程度と予測し,下値は77.20円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4450ドル-1.4220ドルで,実際は1.44526ドル-1.40546ドル(終値1.42805ドル)でした。上限は5PIPS以下の精度で的中し,下限は約170PIPSドル安方向に外しました。先週のドル円の高値からユーロドルの安値までに約12時間の時差があります。介入後ドルが強くなるのでないかと市場が判断するまでにそれだけ時間がかかり,かつ時間と共にユーロドルはユーロ高に反転しました。下限については,週末の一段高の起点となった1.41ドル台半ば当たりが相場となるでしょう。一方,上限については先週の8月4日の高値付近である1.43ドル台後半まで上昇できれば今週の目標値は達成です。よって,今週の上値は1.4370ドル程度と予測し,下値は1.4150ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.7950フラン-0.7680フランで,実際は0.79516フラン-0.75782フラン(終値0.76543フラン)でした。上限は5PIPS以下の精度で的中し,下限は約100PIPSドル高方向に外しました。金価格は週末にかけてやや戻したものの週足では依然として陽線で,ドルスイスの下落にも歯止めはかかりません。ドルスイスのパリティの話をしていたのは2010年11月のことなのですがもう遠い昔の気がします。下限については,行くところまで行ってもらわないと相場は納得しませんので0.74フラン台半ばを想定します。一方,上限については先週の8月4日の高値付近である0.78フラン台到達はなかなか厳しいので,0.77フラン台後半での失速を予想します。よって,今週の上値は0.7780フラン程度と予測し,下値は0.7450フラン程度と予測します。

今週の予定としては,8月10日の水曜日にはFOMCがありますが,バーナンキ議長は格下げされた米国債について何か発言するのでしょうか。米財政当局がいくら抗弁しようと格下げされた事実に変わりはありませんので,今週もドルおよび米国株式市場にはアゲンストではないかと思います。8月12日の金曜日には米7月小売売上高がありますが,パッとしない売上高だったらやはり市場はドル安・株安の方向に動こうとするでしょう。

7月失業率は低下し,NFPも期待以上だが株価の回復は限定的…

Payrolls Rise, Jobless Rate Falls, Concerns Ease

7月非農業部門雇用者数: 117K (予想:85K,前回:18K,前回改定:46K)
7月失業率: 9.1% (予想:9.2%,前回:9.2%)

Wait for ClevelandFed updates

7月の失業率は6月の9.2%から0.1%改善した上に,NFPは予想の85Kを上回りました。また,前月のNFPも約2.5倍に上方修正されて雇用統計もブレが多いことを証明してしまいました。せっかくのポジティブサプライズとも言える指標でしたが,今週は米国債の上限引き上げ法案可決後も米国債の格下げへの懸念が残り,円高・ドル安基調に加えて米国株式市場も2008年以来の週足での下落となっており,金曜日の経済指標では後から出されても効果は限定的というところです。一方,雇用統計自体は遅行指標なので来月のほうがさらに悪くなるかもしれませんので要注意です。

製造業: 2万4000人 (前回:1万1000人) ※久しぶりに多めの増加を記録
建設業: 8000人 (前回:-5000人) ※隔月ごとにプラスマイナス振動中
金融業: -4000人 (前回:-1万8000人) ※金融環境の不安定さを引きずる
リテール部門: 2万5900人 (前回:1万1200人) ※本格的な回復はここが頼りです
民間部門: 15万4000人 (前回:8万0000人) ※プロサービス・教育部門が回復
政府部門: -3万7000人 (前回:-3万4000人) ※政府部門は継続的にマイナス中

今回のポジティブサプライズの主因としては,6月に不調だったプロサービス・教育部門が大幅に回復したことと,リテール部門の回復が挙げられます。建設業や金融業には引き続き期待が持てません。一方,政府部門は連邦・地方政府ともどんどん人減らしの傾向が続いています。これでは自然と小さな政府になることは自明ですが,逆に言えばオバマ政権が資金供給以外の経済政策を何もできていないことの証拠でしょうか。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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