EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/08/01の週】

先週は2011年2Qの米GDP速報値も予想を下回る成長に終わり,米国債上限引き上げ野党案が下院で通過して(今度は与党案を提出するために)上院で否決されるという茶番が続いて,ドルにとっては苦境の相場が続きました。ドル円・ドルスイスは一段安の可能性を秘めたまま週末を迎えていますが,ユーロドルだけは弱い通貨同士の均衡が続いています。(WTI)原油価格は99ドル台で始まり一時100ドル台まで上昇したものの,週半ばから一本調子で下げて95ドル台で週末を迎えました。金価格は1600ドル台で始まり,週明け早々1623ドル台まで上昇してからもみ合い,一時1604ドル台まで反落したものの再び1632ドル台の最高値をつけた後に戻して1627ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が79.30円-77.80円で,実際は78.685円-76.882円(終値76.960円)でした。上限は約60PIPSドル高方向に外し,下限は約90PIPSドル高方向に外しました。4週連続陰線となっただけでなくこのレベルでは過去の節目となる水準もありませんので,来週はドルスイスと同じく新安値を展開していく可能性があり,(8月2日以降と思われる)介入があるとしても基本は下抜けを狙った戦略を取る以外にありません。下限については,まず今年3月17日の安値76.25円を週の前半に割れるかどうかが焦点で,そこをクリアすれば値幅から言っても75円台前半までは下落予想の範囲です。一方,上限については先週の高値は遥かに遠くなり78円をクリアできるかどうかも怪しいので77円台後半を目標値としておきましょう。よって,今週の上値は77.90円程度と予測し,下値は75.30円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4480ドル-1.4220ドルで,実際は1.45348ドル-1.42287ドル(終値1.43646ドル)でした。上限は約50PIPSドル高方向の誤差で,下限も約10PIPSドル高方向の誤差でした。ユーロ圏方面からネガティブなニュースが突然出てくるので過去の節目の1つである1.45ドル以上からはユーロを買い上げられないのが現状です。一方で,米国債上限引き上げ法案が無事通過したとしても再びドル高・ユーロ安になるかどうかはドルの対フラン・対円での強さが戻ってくるかどうかにかかっています。先週より更に不透明なユーロドル相場と言えるでしょう。下限としては,1.42ドル台前半のサポートは予想通りしっかりしていましたので今週は1.42ドル台前半でのサポートを継続します。一方,上限については先週のイベントほどユーロが買われる可能性は少ないので1.44ドル台半ばまでの上昇にとどめておきます。よって,今週の上値は1.4450ドル程度と予測し,下値は1.4220ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.8250フラン-0.8130フランで,実際は0.81540フラン-0.78522フラン(終値0.78696フラン)でした。上限は約100PIPSドル高方向に外し,下限は約280PIPSドル高方向に外しました。金価格の上昇も止まる気配がないですし,基軸通貨ドルの信認が国債発行問題で揺れている現状ではドルスイスはドル円以上に新高値を探る展開になるのは必至でしょう。週のどの段階で0.77フラン台に突入するかが焦点で,早いうちにクリアできれば0.76フラン台となる更なるフラン高も期待できます。下限については,0.76フラン台突入による達成感を考慮して0.76フラン台後半をメドとします。一方,上限については,0.80フラン割れを実現したのが大きく,今度は0.79フラン台半ば以上でそれなりの戻り売りの抵抗にあうでしょう。よって,今週の上値は0.7950フラン程度と予測し,下値は0.7680フラン程度と予測します。

今週の予定としては,米経済指標としては,8月1日の月曜日に7月ISM製造業景気指数が発表されますが,経済情勢を確認するには役立ちますが市場の反応は様子見で,8月2日が期限となる米国債上限引き上げ法案(今度は民主党案)の行方の方が大切です。8月4日の木曜日のECBおよびBOEの政策金利発表および8月5日の金曜日の日銀政策金利発表はどれも据え置き予想です。インフレ圧力は強くないですし,金利動向よりもギリシャ債務整理に関するトリシェ総裁発言および円高問題などに関係した白川総裁発言で相場が動くかどうかを見ていきましょう。

2011年第2四半期米GDPはやっぱり予想以下…各種指標が示す通りの結果

Economy in U.S. Grows Less Than Forecast

2011年2Q米実質GDP(前期比年率): 1.3% (予想:1.8%,前期:1.9%,前期改定:0.4%)
2011年2Q米個人消費(前期比年率): 0.1% (予想:0.8%,前期:2.2%,前期改定:2.1%)
2011年2Q米GDPデフレータ: 2.3% (予想:2.0%,前期:2.0%,前期改定:2.5%)

第2四半期米GDPは前期比年率で0.5%も予想を下回る1.3%だったのに加えて,個人消費も0.7%も予想を大幅に下回り0.1%の伸びにとどまりました。更に悪いことにGDPおよび個人消費とも前期の改定値が下方修正されました。2010年までは2009年いっぱいのGDPと比較できていたわけですが,2010年以降の経済が順調に回復していればいるほど2011年のGDPの伸びという面でのハードルは高いということでしょう。

Please wait for Cleveland Fed data update

図はGDPの変化に対する貢献率を示しているものですが,やはり目立つのは1Qに比べて個人消費の落ち込みが顕著です。設備投資は2Qで少し改善しているものの居住用不動産への投資はほとんど貢献していません。また,輸入と政府支出のGDPへの寄与が下がったのは絶対額が低下していることと最低ベースラインまで下がっていることと関係がありそうです。

震災による供給面での落ち込み,エネルギー価格の高止まり,米国債上限問題の不透明感…どれをとってもドルに追い風は吹いていません。とうとうドルスイスは0.78フラン台後半にまでフラン高になり,ドル円も76円台後半まで円高になりました。ドルスイスやドル円が反騰するにはまだまだ時間がかかりそうです。

2011年6月YTDヘッジファンド成績

7月の後半を迎えましたので,2011年6月までのヘッジファンドの成績の推移を確認したいと思います。



図1が代表的な10種類のファンド成績の推移です。5月に続いてというか6月のほうがもっと顕著に相場の調整の影響が出ています。その中ではオプション戦略ファンドがしぶとくプラスの収益を守って1位に躍進し,企業合併裁定ファンドとモーゲージ組成ファンドが2位・3位を占めました。残りのファンドは全てマイナス収益に転落した状態で,以下4位がファイナンスセクターファンド,5位がロング&ショート戦略ファンドの順となります。悪いほうで言えば,前月に続いてエネルギーセクターファンドとテクノロジーセクターファンドが大きくマイナス収益のままです。7月も米国景気が腰折れ気味の指標が続いていますのでリスク管理できないヘッジファンドはさらに収益を下げるでしょう。7月もオプション戦略ファンド以外の期待は望み薄と言わざるを得ません。

次が,全セクターの6月までのYTDパフォーマンスの図2です。



9.60%:ヘルスケアセクターファンド
9.17%:モーゲージ組成ファンド
5.20%:スモール・マイクロ企業限定ファンド
4.02%:ディストレスドファンド
3.57%:仕組み債裁定ファンド

3.47%:仕組み債非裁定ファンド
3.31%:オプション戦略ファンド
2.65%:転換社債裁定ファンド
2.40%:企業合併裁定ファンド
1.65%:バリュー投資ファンド
1.49%:マーケットニュートラルファンド
1.42%:資産賃貸ファンド
1.40%:イベント主導型ファンド
1.06%:ロングオンリー戦略ファンド
0.74%:マルチ戦略ファンド
0.28%:エネルギーセクターファンド
0.28%:ロング&ショート戦略ファンド
-0.08%:ファイナンスセクターファンド
-0.98%:マクロファンド
-1.24%:テクノロジーセクターファンド
-1.29%:エマージング市場ファンド
-1.40%:スペシャル・シチュエーションファンド
-2.59%:統計的裁定ファンド
-2.91%:CTA商品先物ファンド
-3.78%:ショートバイアスファンド
-4.98%:レギュレーションD限定ファンド


1位はヘルスケアセクターファンドで,2位のモーゲージ組成ファンドと共に抜けだした状態で。3位のスモール・マイクロ企業限定ファンドと4位のディストレスドファンドまでは先月と同じ順位ですが,5位にはほとんど差がないものの仕組み債裁定ファンドが仕組み債非裁定ファンドに入れ替わって入りました。エネルギーセクターファンドとテクノロジーセクターファンドは引き続き年間順位を下げています。また成績の悪い方では,レギュレーションD限定ファンドがショートバイアスファンドの成績より悪くなり最下位に転落しました。為替も商品も一方的なトレンドとは言えず,CTA系のファンドの収益悪化も目立ってきています。ロングオンリー戦略ファンドとバリュー投資ファンドの王道組も収益プラスマイナスゼロに近づいていますし,マイナス収益のファンドの数が大幅に増加しているので,今年は去年ほど楽観的にはいかない相場展開が続くと考えています。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/07/25の週】

先週はギリシャの債務不履行が部分的に実現したり,米上院の共和党保守派が国債上限引き上げの前提となる増税法案を(茶番)否決したり,ノルウェーオスロでテロが発生したりと経済指標以外の政治や社会イベントが目白押しでした。そんな中でユーロドルは堅調な一方でドル円・ドルスイスは下押し圧力強くブレイクアウトも予断を許さない状況でした。(WTI)原油価格は97ドル台で始まり94ドル台まで下落した後,100ドル台まで上昇して結局少し戻して99ドル台で週末を迎えました。金価格は1593ドル台で始まり,1609ドル台まで上昇したあと1582ドル台まで反落し,最終的には再上昇して1600ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が79.70円-77.50円で,実際は79.306円-78.209円(終値78.417円)でした。上限は約40PIPSドル高方向の誤差で,下限は約70PIPSドル安方向に外しました。3週連続陰線となり引き続きドルの下押し圧力が強いようです。8月2日が期限となる米国債上限引き上げ法案のゴタゴタが続いている限り,ここからドルを買っていく理由はありません。昨年10月以来,2週以上連続の陽線が2度しか無いのも意外ですが,これからの上昇のためにはまずは再度陽線を継続していく必要があります。下限については,引き続き今年の3月13日の週の安値76.992円を考慮して77円台後半までの下落予想とします。一方,上限については先週の高値付近での戻り売りは引き続き健在と見て79円台前半を目標値としておきましょう。よって,今週の上値は79.30円程度と予測し,下値は77.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4280ドル-1.3960ドルで,実際は1.44366ドル-1.40135ドル(終値1.43669ドル)でした。上限は約160PIPSドル高方向に外し,下限も約50PIPSドル高方向の誤差でした。ギリシャがたとえ部分的にでも破綻処理することになってユーロ圏通貨の不透明感はある程度払拭されました。いったん1.43ドルを越えてきましたので,下限としては,1.42ドル台前半あたりでの節となるサポートはほぼ確実でしょう。一方,上限については5月1日以来ほぼ4週間隔で記録している直近高値のトレンドラインからすると1.44ドル台半ばまでの上昇が可能で多少のオーバーシュートを考慮して1.44ドル台後半までの上昇を期待します。よって,今週の上値は1.4480ドル程度と予測し,下値は1.4220ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.8380フラン-0.8100フランで,実際は0.82764フラン-0.81042フラン(終値0.81772フラン)でした。上限は約100PIPSドル高方向に外し,下限は約5PIPS以下のほぼ予想通りでした。相変わらずドルの下押し圧力が強いものの先週はなんとか陽線で終わったので今週も陽線達成するかが焦点です。先週の安値0.81042フランを切り上げていくにしても本格的な反騰はまだ時期尚早だと思います。金価格が1600ドル台で頑張っている限り,依然として底値付近にとどまる可能性が高いからです。下限については,少しだけ先週の安値を切り上げて0.81フラン台前半をメドとします。一方,上限については,やはり先週の高値を少し切り下げて0.82フラン台半ばまでの上昇を期待します。よって,今週の上値は0.8250フラン程度と予測し,下値は0.8130フラン程度と予測します。

今週の予定としては,8月2日が期限となる米国債上限引き上げ法案の行方が一番注目されるでしょう。米経済指標としては,7月29日の金曜日には2011年2Qの米GDP速報値が発表されます。いずれにしろユーロ圏のイベントはいったん収束し,米国債と米経済指標に関するイベントに今週は注意を集中しましょう。

ユーロ圏首脳会議のギリシャ支援をトリシェ総裁の声明から読み解く

7月21日に行われたユーロ圏首脳会議の第2次ギリシャ支援について,ECBのページに上がっているトリシェ総裁のステートメントを紹介します。全体のトーンとしては,「ギリシャの選択的デフォルトによって元本放棄を余儀なくされる債権者を最小限にするためにEFSFと欧州各国が新たな担保を設定するから,ユーロ圏一丸となって民間部門もしっかり協力しろよ。」という内容です。

1."strict and rigorous"なギリシャ支援プログラムという表現は,あとの方の文脈とは一致するのかどうか疑わしいですが最初はこのように制度の厳密性を宣言せざるを得ません。(※1下線)
2.ギリシャの公的債務を"privatisation"するということは,ギリシャ政府には立ち直ってもらわないといけないですからどこかの民間にはババを引いてもらうということでしょうか。民間セクターの貢献の内容やその金額の計算方法は不透明ですが,金利を下げ返済を遅くするだけでなく元本放棄による負担もある程度は含まれると考えています。(※2下線)
3.ギリシャ支援のために"exceptional technical assistance"をするとはとにかく例外処理をしてギリシャの債務を減らしたいわけです。欧州金融安定ファシリティー(EFSF)以外にも第2,第3のファシリティを作ってパッと見では理解しがたい目眩ましな制度設計をする可能性があり,"technical"という用語はそれを想像させてしまうわけです。(※3下線)
4.ギリシャが"exceptional situation"にあるので"exceptional and unique solutions"が必要だとは,要するにギリシャをAIG並みに超法規的処置で救済するということです。EFSFおよび欧州各国が直接ギリシャ新規債を担保で裏付ける案などはギリシャの選択的デフォルトを容認したと認識されるでしょうが,それでもギリシャを存続させることには変わりがありません。(※4下線)
5.一方で,"reaffirm solemnly their inflexible determination to honour fully their own individual sovereign signature."というのは「自国の債券の完全償還を揺るぎない決意で厳粛に再度表明する」という意味ですから,ギリシャのデフォルトが他国に及ばないために自国の債券の信用を最大限に高めよということですね。(※5下線)
6.欧州金融安定ファシリティー(EFSF)はこれからセカンダリー・マーケットなどで債券の等価交換などで暗躍なさるのですね。(※6下線)
7.ここで"with a voluntary contribution of the private sector."と明言して民間部門の自己責任でのプログラム参加を強調していますが,ユーロ圏の国債がますますCDO化(Collateralized Debt Obligation:債務担保証券化)していく中で,「参加は自由・しかし元本放棄が起きても自己責任で」という原則をはっきりと示したと言えるでしょう。(※7下線)
8.ここで"guaranteed by the Hellenic Republic pledged as collateral to the Eurosystem."という表現は意味深です。ギリシャ債券という毒入り饅頭の食べ比べをするにはこのような血判状が必要なのでしょう。(※8下線)

***

Statement by Jean-Claude Trichet, President of the European Central Bank,
Brussels, 21 July 2011

I welcome the reaffirmed commitment of Euro area Heads of State or Government to ensure financial stability of the euro area.

In today's decisions, the following six points are particularly noteworthy:

First, the agreement by the Heads of state of government to support a new programme for Greece. The new EU/IMF support programme for Greece is crucial to foster sustainable economic growth and stabilize public finances. ※1Strict and rigorous implementation of the programme is key to ensure public debt sustainability in Greece. Besides fiscal consolidation, ※2the privatisation programme and the agreed structural reforms are of the essence to revitalising the Greek economy over time.

Second, the decision that Member States and the Commission will mobilise all resources necessary in order to provide ※3exceptional technical assistance to help Greece implementing its reforms.

Third, the clarification of the approach to private sector involvement in the euro area. Here, what is most important, is ※4the recognition that Greece is in an exceptional situation and that for that reason it requires exceptional and unique solutions, but that ※5all other euro area member countries reaffirm solemnly their inflexible determination to honour fully their own individual sovereign signature. The ECB fully shares the view that this inflexible determination is fundamental and that the credibility of all the sovereign signatures is a decisive element for ensuring financial stability in the euro area as a whole.

Fourth, the significantly enhanced flexibility in the use of the EFSF, ※6including the intervention in the secondary markets, if warranted by exceptional financial market circumstances and risks to financial stability.

Fifth, the decision to rapidly finalise the legislative package on the strengthening of the stability and growth pact and the new macro economic surveillance framework and, in particular, the support to the Polish Presidency to reach an agreement with the European Parliament on voting rules in the preventive arm of the pact.

Sixth, we take note of the fact that the governments are supporting the new programme for Greece ※7with a voluntary contribution of the private sector. As stated earlier, the ECB had made clear that it was advising that any contribution of the private sector should be voluntary, which is the case. The Governing Council had also made clear that it can only accept eligible collateral presented by sound counterparties. We do not prejudge at this stage what will happen to the Greek collateral. In any case, we had said that euro area governments would have to provide, if needed, the Eurosystem with a credit enhancement which would appropriately underpin the quality of securities issued or ※8guaranteed by the Hellenic Republic pledged as collateral to the Eurosystem. This commitment has been made today.

なお全文はここのリンクです。
http://www.ecb.europa.eu/press/key/date/2011/html/sp110722.en.html

7月のフィラデルフィア連銀景況指数は予想をクリアしてプラス

Manufacturing in Philadelphia Fed Region Expanded in July

7月フィラデルフィア連銀景況指数: 3.2 (予想:2.0,前月:-7.7)

7月のフィラデルフィア連銀景況指数は先月の-7.7から3.2までに回復。かろうじてプラス転換する予想を少しだけ上回って2か月連続のパニックの事態を避けることができました。先行指数についても前月の2.5から23.7へと大幅に回復しています。(下図参照)



内訳としては,

新規受注: 0.1 (前月:-7.6) -> 前月レベルを維持
出荷指数: 4.3 (前月:4.0) -> 回復度は前月並み
在庫指数: 1.4 (前月:-8.5) -> 前月レベルを維持
雇用指数: 8.9 (前月:4.1) -> 先月の雇用指数の倍に回復

というように,いちおう最低レベルの景気拡大の指標と言えます。そして,今回用意された特別なアンケートでは「過去2か月の製品需要の増減はありましたか。」という質問がなされましたが50.6%の人が需要が「増加」と答え,「減少」と答えた25.9%を上回りました。また,「減少」と答えた人に尋ねたその要因(複数回答)については,82.4%の人が景気の先行き不透明感,44.1%がエネルギー価格・商品価格・輸送費の上昇を挙げました。総合的に見てベース需要はそれなりにありますが,外部要因によっては再び減少しかねない脆弱な需要といえそうです。

今週はギリシャの債務不履行が部分的に実現し,見かけ上はユーロ圏の債務問題に前進があったように「見られている」のでユーロドルは上昇しています。フィラデルフィア連銀景況指数の為替市場への影響はほとんどないと言ってよく,米国景気の先行指標としての定点観察に徹するべきでしょう。ユーロドルは上昇と下落の繰り返しでシステムトレード的には面白いのですが,裁量取引するには米国景気の動向からドルスイスの底を探すという地道な方法もあるということです。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/07/18の週】(なでしこ祝賀のため遅延モード)

まずはなでしこジャパンのFIFA WC2011優勝おめでとうございます。先週は突然イタリアの債務問題がクローズアップされ,ユーロ大暴落&続けて円高急速進行と予想外の相場の荒れ方でした。米国も米国債発行上限の引き上げ問題がほぼ決着が付いているとは言え,国債格付けを落とすぞと一部で脅されているのも事実で,日本国債だけが粛々と買われるのも不美人投票の典型なのでしょう。(WTI)原油価格は96ドル台で始まり93ドル台まで下落した後,99ドル台まで上昇して結局少し戻して97ドル台で週末を迎えました。金価格は1544ドル台で始まり,ほとんど下落がなくほぼ一方的に上昇して1593ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が81.50円-80.50円で,実際は80.819円-78.454円(終値79.051円)でした。上限は約70PIPSドル高方向に外し,下限は約200PIPSドル高方向に外しました。前回の予想では図にある上向きのウェッジ(赤線で追加)内に相場はとどまるはずでしたが予想外の下放れをしました。たとえ予想を外してもブレイクアウトでポジションを取る人には良い相場です。外れることを期待してレンジの予想をするというと意外に感じるかもしれませんが,外れることが収益を生むのであればその妙な感覚(これが相場の難しさ)を受け入れる必要があります。下限については,今年の3月13日の週の安値76.992円を考慮すると最低でも77円台半ばまでの下落はあり得ると考えています。一方,上限についてはこれまでの直近のサポートレベルがレジスタンスレベルになりますので6月8日の週の安値79.686円をメドとして79円台後半を目標値としておきましょう。よって,今週の上値は79.70円程度と予測し,下値は77.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4520ドル-1.4220ドルで,実際は1.42814ドル-1.38363ドル(終値1.41463ドル)でした。上限は約240PIPSドル安方向に外し,下限も約380PIPSドル安方向に外しました。前回の予想では図にあるきれいなペナント(赤線で追加)内に相場はとどまるはずでしたが,こちらも下放れが発生してしまいました。一時的にはドル円以上にレンジからの乖離が激しかったのですが,週の終値では予想の下限にそれなりに近づいているのがドル円と違うところです。下限としては,既に過ぎた月曜日の安値1.40135ドルに敬意を表したいところですが,ギリシャ債務不履行宣言イベントを考慮すると7月13日の安値1.39612ドルを意識した1.39ドル台半ばまで下落する可能性を考慮します。一方,上限については同じく7月13日の高値の1.42814ドルを意識した1.42ドル台後半までの上昇を期待します。よって,今週の上値は1.4280ドル程度と予測し,下値は1.3960ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.8470フラン-0.8320フランで,実際は0.83967フラン-0.80910フラン(終値0.81267フラン)でした。上限は約170PIPSドル高方向に外し,下限は約230PIPSドル高方向に外しました。ユーロドルで相対的にドルが強くなっているとは言え,スイスフランに対してドルが最安値を更新中であることを忘れてはなりません。ドルスイスのパリティ復帰の可能性があった昨年12月のころから見るとウソみたいな相場水準です。それだけ金価格の天井が見えないことへの裏返しにもなります。とは言え既に過ぎた月曜日からは相当戻しており,下限については,その月曜日の安値0.81042フランをさらに下回る可能性はいったんは回避できると考えています。一方,上限については,7月13日の高値0.83924フランがとりあえずの上限目標なので0.83フラン台後半までの上昇を期待します。よって,今週の上値は0.8380フラン程度と予測し,下値は0.8100フラン程度と予測します。

今週の予定としては,7月19日の火曜日には既に6月の米住宅着工件数・住宅建築許可件数が発表されており予想より良かったのですが,だから景気に何なのという感じで一時的な株価への影響にとどまると思います。7月21日の木曜日には(めでたく?)ギリシャの債務不履行宣言がユーロ圏首脳会議で認定される可能性があり,そうなると相場は大荒れ必至でしょう。一方,政治的理由か何かで債務不履行に関する結論が先送りされれば相場への影響は少ないのでしょうが,同日には7月のフィラデルフィア連銀景況指数もありますから結局どっちに転んでも平穏な相場の日とは思えません。土用の丑の日にまったりと鰻を食べたいのであれば手持ちのポジションはクローズしておくほうが良いかもしれません。それ以外にも,英大衆日曜紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドの盗聴事件でルパード・マードックのメディア帝国が揺らぐなどユーロ圏はイベントが絶えません。心底から喜んでユーロを買える日はなかなか訪れませんので,スイスフラン(あるいは円)と金はリスクから逃避先として消去法的に有効なのでしょう。

米6月小売売上高は微増でも,今週は焦点にならず

Retail Sales in U.S. Stagnate as Rising Unemployment Keeps Consumers Away

6月の小売売上高は「自動車を除くコア」が先月と同じで増減がなく,全体は0.1%の増加でした。前月の指標はコアの方の売上高は0.3%から0.2%まで下方修正され,全体は-0.2%から-0.1%に上方修正されました。今週はイタリアの債務問題に市場の焦点が当たっているためまあ全部ゴミのような増減ですが,定点観測として今月も記録しておきます。

米6月小売売上高(自動車除くコア): 0.0% (予想:0.0%,前月改定:0.2%[改定前:0.3%])
米6月小売売上高: 0.1% (予想:-0.1%,前月改定:-0.1%[改定前:-0.2%])

Please wait for Cleveland Fed data update

グラフから分かるように前年比では小売売上高は8%近く増加しているのですが,米国経済の回復には力強さといったものが感じられないこの頃です。2011年の売上高はリーマン・ショック後からある程度回復した2010年に対する前年比ですから,本格的な経済回復が継続しないなら売上高増加率が停滞しても不思議ではありません。失業率がさらに低下し,原油価格がもっと低下し,製品の輸出入の正常化がなされて初めて本格的な需要回復を期待できることになります。市場はその効果があるかどうかは別にして,徐々にQE3への期待度を高めています。もはやFRB議長がリップサービスするだけでは済まないでしょう。

US上場企業決算日告知

アルコアの決算発表を皮切りに,2011年第2四半期の決算発表月が始まります。US上場企業決算日自動取得マクロの表に2011年7・8・9月の列を追加して,あらたに今月分と来月分をマクロに取得させました。(まだ埋まっていないTickerは省略してあります。18日の週と25日の週に集中しています。)

Date Company Name (As of 11-July-11) TICKER
2011/7/11 Alcoa Inc (AA)
2011/7/14 Google Inc (GOOG)
2011/7/14 JPMorgan Chase & Co (JPM)
2011/7/15 Citigroup Inc (C)
2011/7/18 Amazon.com Inc (AMZN)
2011/7/18 International Business Machines Corp (IBM)
2011/7/19 Johnson & Johnson (JNJ)
2011/7/19 Wells Fargo & Co (WFC)
2011/7/19 Bank Of New York Mellon Corp (BK)
2011/7/19 Coca Cola Co (KO)
2011/7/19 Apple Inc (AAPL)
2011/7/19 Bank of America Corp (BAC)
2011/7/19 Yahoo! Inc (YHOO)
2011/7/20 Intel Corp (INTC)
2011/7/20 US Bancorp (USB)
2011/7/20 eBay Inc (EBAY)
2011/7/20 E*Trade Financial Corp (ETFC)
2011/7/20 EMC Corp (EMC)
2011/7/21 Advanced Micro Devices Inc (AMD)
2011/7/21 Microsoft Corp (MSFT)
2011/7/21 Pepsico Inc (PEP)
2011/7/22 General Electric Company (GE)
2011/7/22 Caterpillar Inc (CAT)
2011/7/22 Xerox Corp (XRX)
2011/7/22 Verizon Communications Inc (VZ)
2011/7/25 Texas Instruments Inc (TXN)
2011/7/25 Broadcom Corp (BRCM)
2011/7/25 Boeing Co (BA)
2011/7/26 Gilead Sciences Inc (GILD)
2011/7/26 3M Co (MMM)
2011/7/27 Starbucks Corp (SBUX)
2011/7/28 Waste Management Inc (WM)
2011/7/29 Merck & Co Inc (MRK)
2011/8/2 Pfizer Inc (PFE)
2011/8/2 BNP Paribas SA (BNP.PA)
2011/8/8 MBIA Inc (MBI)
- Barclays PLC (BCS)
- Compania de Minas Buenaventura (BVN)
- Credit Suisse Group (CS)
- Deutsche Bank (DB)
- GlaxoSmithKline (GSK)
- Goldman Sachs Group Inc (GS)
- Hsbc Finance Corp (HTB)
- Nokia (NOK)
- UBS (UBS)

【緊急更新】持ち合い崩れのユーロドル−次のチャートポイントはどこか

昨日更新したドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2011/07/11の週】のエントリでは図の赤線のようにユーロドルは上限・下限を結んだ包絡線上の持ち合いを予想していましたが,7月11日の東京時間を終えたあとにペナント(昨日はウェッジと書きましたが包絡線が下降どうし・上昇どうしに偏っていないので正確にはペナントが正しい)の持ち合いが崩れました。



こうなるとどこまで下がるのか・どこでサポートされるのかが相場の焦点になりますので,曲がりなりにも為替ブログと称するからには当たる当たらないにかかわらず今後の予想をするのが説明責任と言うものでしょう。

【第1サポートレベル】
2011年5月22日の週の安値である1.39691ドルを明確に割るまでは1.39ドル後半にあると考えてください。短期に逆張りで買い上がるのであれば,このエントリを書いている時点でのロングでも構いませんが,2011年3月6日の週の陰線の終値1.39ドル台前半までにはロングをいったん損切りすることを検討してください。

【第2のサポートレベル】
2010年10月10日の週から2010年10月24日の週までの持ち合い相場での安値1.37ドル台前半が節目として考えられます。そこを明確に割った1.36ドル台半ばまでにはロングをいったん損切りすることを検討してください。

【第3のサポートレベル】
2011年2月6日の週から2011年2月13日の週に前週までのショーターの損切りを確認したロンガーが押し目で買い上がった1.34ドル台半ばにあると考えてください。そこを明確に割った1.33ドル台後半までにはロングをいったん損切りすることを検討してください。

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EURO SELLER

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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