EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

為替市場はこの3年でどう変わったか(その2)

BIS(Bank for International Settlements=日本語では国際決済銀行と訳す)が3年ごとに出している為替市場の動向をまとめた95ページのドキュメントがさる12月1日に公表されました。

Triennial Central Bank Survey of Foreign Exchange and Derivatives Market Activity in 2010 - Final results

このエントリはそのドキュメントの一部を紹介するエントリ<その1>の続編です。

■ 図B-7
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図B-7を見ると,これまでもそうでしたが圧倒的に英国での為替取引の割合が高く37%を占めているようです。日本は右肩下がりで6%台ですが,追い上げているのがシンガポール市場で5%台です。もちろん,それなりに日本市場も一定の大きさを保っているのでしょうが,世界全体の市場が拡大している局面で市場が広がらないということは市場割合の減少を招くのです。これは東京株式市場にも同じく言えることです。

■ 図C-1
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図C-1を見ると,2008年末にかけてOTC(相対取引)の取引量が史上最高になりました。金融危機直後でドル供給量が逼迫しただけでなく,相場の大変動で多くの取引が損切りに至ったことも為替取引量を増やした原因でしょう。

■ 図C-2/図C-3
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図C-2を見ると,2010年のOTC(相対取引)のグロス取引量は2007年の2倍近くになっています。このグロス取引量の中にはディーラーが明確にポジションを建てた取引量以外の取引も含まれています。2008年末に最大になったカウンターパーティ・リスクによる予期せぬ損失の影響が2010年になっても継続していることは明らかです。このことは図C-3で先物スワップ取引に比べて,通貨スワップ取引や通貨オプション取引のほうがグロス取引量で増加していることからも推察できます。

■ 図C-4
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図C-4を見ると,2010年のOTC(相対取引)でのポジション保持期間は2007年に比べて長めの傾向にあります。トレンドが継続している限りにおいては個人投資家のポジションをより反映しているOTCのポジション保持期間が伸びるのは納得できますが,インターバンク市場ではリスクを低減するためにもっと短い期間に売買が繰り返されていることを忘れてはなりません。(前エントリの図B-3参照)

※ざっと資料を紹介しましたがとても長いので斜め読みでも構いません。為替市場が一国の中銀や財務省が為替介入しても追いつかない市場規模になっていることや今なお拡大していることを実感していただけると良いと思います。流動性の高い通貨ペアでの短期あるいは中期での取引を心がけましょう。<その2終わり>

為替市場はこの3年でどう変わったか(その1)

BIS(Bank for International Settlements=日本語では国際決済銀行と訳す)が3年ごとに出している為替市場の動向をまとめた95ページのドキュメントがさる12月1日に公表されました。

Triennial Central Bank Survey of Foreign Exchange and Derivatives Market Activity in 2010 - Final results

2007年より2010年は総取引量が20%アップ(3.3$トリリオンから4トリリオン$に増加)したそうです。リーマンショックをはさんでこの3年の動きですから非常に興味深いですね。いくつかのグラフからその概要を見てみましょう。

■ 図B-2
bis_graph_101201_B2

為替取引は,このドキュメントでは
- スポット取引(直物)
- アウトライト取引(先物)
- 為替スワップ取引(直物+先物)
- 通貨スワップ取引(異なる通貨)
- 通貨オプション取引
- その他
に分けて統計が取られていますが,図B-2を見ると,スポット取引が48%も増加して全体の37%を占めていることがわかります。世界の様々なところでネットワーク事情もさらに整備され,明らかに個人のFX証拠金取引が増えている証拠でしょうね。

■ 図B-3
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図B-3を見ると,為替取引は圧倒的に1週間以内の短期取引が主流ですが,それでも1週間から1か月以内の取引が37%台に増加し,少しだけ長めにポジションをキープする傾向にあるようです。インターバンク間では1か月以上ポジションを持ち続けるような取引は非常に少ないのです。この3年は金利が下がり続けていますのでスワップ益を稼ぐような取引はなさっていないと思いますが,個人投資家の皆さんもリスクが大きいので中長期にポジションを持つのはおすすめしません。一方的に上がるか下がるの相場は為替相場には非常に少ないのです。

■ 図B-4/図B-5
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図B-4を見ると,やはり基軸通貨であるドルの取引割合は85%程度で変わらず,ユーロと円の取引量が微増しました。(注:売り手・買い手の双方で取引がカウントされていますので取引割合の合計は200%になります。)一時,3位の取引量をポンドに明け渡していた円も再び3位を回復しました。リスクを避けるには流動性の高い通貨ペアを選んで取引することを忘れてはなりません。為替取引の場合には全く取引ができないことはありませんが,流動性が少ないと値が飛びますので損切りする場合に思わぬ損失を被ることがあります。その意味で図B-5の右端にあるような新しい通貨ペアには手を出さないようにしてください。

※長くなったので,いったん<為替市場はこの3年でどう変わったか(その1)>を終わります。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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