EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

2011年の市場大胆予想 on 2010年大晦日

半分も当たらないかもしれませんが,2011年の市場及び経済の動向を予想しておきます。

【国内・米国政治】
■ 国内政界再編
民主党が分裂し政界再編が起きる。成長路線は展開できずに財務省主導の増税路線のみ推進される
■ オバマ政権
低迷する住宅市場と雇用統計を改善することはできずに,共和党との妥協が更に進む。民主中道として経済発展が阻害される政策がないのが救い

【商品市場】
■ 金価格
相変わらずボラが高いものの上昇を続け最終的には1500ドルを越える
■ 原油価格
一時は1バレル120ドル越えも最終的には80ドルから90ドルの範囲になる

【株式市場】
■ 日経平均
国内政治の混乱などの悲観論のために8000円台をふたたび見る。年単位で見ると陰線
■ 米国株式市場
引き続きテクノロジーセクターが市場を牽引する。ネットでの取引増加により輸送部門は好調。ダウは13000ドルへ

【債券市場】
■ 国内市場
株式市場の混乱のためJGBは粛々と買われ続ける
■ 米国市場
米国に還流したドルは主に商品・株式市場に投入されるので大幅下落はないものの人気は低迷する

【政策金利】
■ BOJ
日銀の包括緩和は継続せざるを得ず,短期金利と長期金利の差が広がりイールドカーブのスティープ化が進む
■ FRB
住宅市場は回復しないものの,個人消費は堅調なため1回目の利上げが年末になされる
■ ECB
流動性供給機関とソブリンリスク救済機関としては機能するが利上げは実施できない。年後半はトリシェ総裁の後任選びなどで混乱する

【為替市場】
■ ドル円
再び80円割れを第一四半期に見て円は対ドルで史上最高値を記録。76円台で止まるが2011年中に90円台を見ることはない
■ ユーロドル
再び1.40ドル台をいったん回復することはあるが,ユーロ地域の新たなイベントリスクが東欧地域に発生するので再び1.26ドルを割る機会がある

【テクノロジーおよび産業の傾向】
■ 新興国では自動車などの個人所有が進み,自動車産業の巨大な市場が拡大していく
■ 先進国では人々の移動は減り,ネット決済サービス市場が一層拡大し商品輸送は堅調である
■ IT産業のオフショア化が一層顕著になる
■ 日本で普及しない電気自動車がヨーロッパで普及する
■ IntelがクライアントPC市場でのCPUの高速化を断念し,Wintel連合に翳りが生じる
■ クライアントPCでのAndroid OS化が進みスマートフォンとの競争が激化する

それでは読者の皆様が良い年越しと新年をお迎えられますように!
来年もよろしくお願いします。

2010年11月YTDヘッジファンド成績

12月の後半を迎えましたので,2010年11月までのヘッジファンドの成績の推移を確認したいと思います。



図1が代表的な10種類のファンド成績の推移です。11月は10月の収益ダウンが顕著になっています。とりわけテクノロジーセクターファンドが-2.5%程度のマイナスに転じました。一方,エネルギーセクターファンドはプラスを維持し1位になりました。また,2位から4位はモーゲージ組成ファンド,オプション戦略ファンド,ロング&ショート戦略ファンドの順でした。11月上旬から下旬にかけて株式市場は下落していますのでにロングオンリー戦略ファンドの収益がほぼゼロになりました。

次が,全セクターの11月までのYTDパフォーマンスの図2です。



21.39%:モーゲージ組成ファンド
17.01%:テクノロジーセクターファンド
16.61%:スモール・マイクロ企業限定ファンド
14.19%:バリュー投資ファンド
14.05%:エネルギーセクターファンド

12.14%:エマージング市場ファンド
11.88%:ディストレスドファンド
11.26%:スペシャル・シチュエーションファンド
11.24%:転換社債裁定ファンド
10.54%:仕組み債非裁定ファンド
10.19%:ロングオンリー戦略ファンド
10.09%:仕組み債裁定ファンド
9.31%:イベント主導型ファンド
8.56%:オプション戦略ファンド
6.37%:マクロファンド
6.36%:ロング&ショート戦略ファンド
5.39%:企業合併裁定ファンド
5.04%:マルチ戦略ファンド
4.90%:レギュレーションD限定ファンド
4.43%:CTA商品先物ファンド
3.68%:ヘルスケアセクターファンド
3.37%:マーケットニュートラルファンド
2.48%:資産賃貸ファンド
1.63%:ファイナンスセクターファンド
0.96%:統計的裁定ファンド
0.00%:資本構成裁定ファンド
0.00%:マーケットタイマーファンド
0.00%:その他の裁定ファンド
0.00%:短期トレードファンド
-11.27%:ショートバイアスファンド


ついに1位はモーゲージ組成ファンドが逆転し,好調さを持続していたテクノロジーセクターファンドが11月の収益ダウンで2位に落ちました。3位と4位のスモール・マイクロ企業限定ファンド,バリュー投資ファンドは変化がありませんが,5位はエネルギーセクターファンドがエマージング市場ファンドを逆転しました。またショートバイアスファンドの損失は-10%を越すこととなりました。

上位5つを見てみると,今年の経済状況を象徴するような順位となりました。

iPadに代表されるような情報端末やスマートフォン市場は関連部品も含めて好調だった。→テクノロジーセクターファンドの成績はとても良かった。
■ 2009年に株式市場の底は脱しているので大企業の株価上昇余地は限定的だった。→スモール・マイクロ市場に投資したファンドの成績が良かった。
■ 雇用が回復していない現状ではレイオフ等で企業がスリムになることから収益は達成されている。→企業成長ではなく資産評価によるバリュー投資ファンドの成績も良かった。
エネルギー資産価格は上昇を続け,また新興国の経済成長が引き続き世界経済を牽引している。→エネルギーセクターおよび新興市場志向のファンドの好調さも変わっていない。

こういう市場の傾向を是非リアルタイムに意識できるようになりたいものです。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/12/27の週】

先週は国連安全保障理事会が結局中国の反対で何の議決もできず,北朝鮮の扱いに何の進展もありませんでした。欧州を始めとして記録的な大雪に見舞われており航空機ダイヤが乱れているようです。週末には中国人民銀行が銀行の貸出金利と預金金利をいずれも0.25%引き上げると発表し,銀行の貸出金利は5.81%に預金金利は2.75%に引き上げられました。今後為替の平衡をできるだけ保つために中国様が円やドルを買うのかどうかに注目ですね。日銀政策金利の発表は総裁が特に市場に反応される材料を提供することもなく平穏に終わってまずまずです。一方,原油価格は88ドル台で始まり,87ドル台よりは下落せずに91ドル台まで続伸して週末を迎えました。一方,金価格は1375ドル台で始まり,1392ドル台から1373ドル台のレンジの動きで1383ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が84.90円-82.50円で,実際は84.110円-82.847円(終値82.896円)でした。上限は約80PIPSドル高方向に外し,下限は約30PIPSドル安方向の誤差でした。今回は12月7日の安値である82円台の前半までは下落せず12月14日の安値付近でしっかりとサポートされました。財務省が介入したときのレートの比べてもあまり差はないのですが当時とは下落スピードが違いますし,直近安値を更新中の場合と80円台前半を10月に経験している場合とでは安心感が大きく違うのです。今週は少し円高になると予想しており,下限については,81円台後半を下限としておきます。一方,上限については先々週の高値の84円台半ばを越えられなかったことから84円台への上昇は結構厳しいような気がします。よって,今週の上値は83.90円程度と予測し,下値は81.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3330ドル-1.3050ドルで,実際は1.32010ドル-1.30546ドル(終値1.31151ドル)でした。上限は約130PIPSドル安方向に外し,下限は約5PIPS以下の誤差のほぼピッタリでした。上値も下値も重くクリスマス休暇相場で市場参加者が少ないことが推察されます。例年で言えば市場閑散時に時々大きく相場を動かそうとする例外もあるのでしょうが今年はその気配もなさそうです。下限については,先週と同じく1.30ドル台半ばを予想します。一方,上限についてはもう少しボラがあれば1.33ドル台越えもあるでしょうがちょっと厳しく1.32ドル半ばまでで止まるかと思います。よって,今週の上値は1.3250ドル程度と予測し,下値は1.3050ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.9830フラン-0.9570フランで,実際は0.97195フラン-0.94958フラン(終値0.96174フラン)でした。上限は約110PIPSドル高方向に外し,下限は約70PIPSドル高方向に外しました。多少ドルが堅調に見えてもドルスイスがパリティ越えを定常化しないことには本当に強いドルの復活とは言えません。65日移動平均が0.9770フラン付近のレベルにありここを勢い良く越える力がなければ,今週も4週連続でパリティ越えは難しそうです。上限については,今週はそこより多少低い日足の一目均衡の雲の下限である0.97フラン台半ばあたりに下方修正しましょう。一方,下限については10月10日の週の安値である0.94614フランを下抜けするのは来年に取っておき,0.95フランジャストでのサポートを予想します。よって,今週の上値は0.9750フラン程度と予測し,下値は0.9500フラン程度と予測します。

今週の予定としては,12月28日の火曜日にはS&Pケースシラー住宅価格の発表があります。米国の雇用市場と住宅市場の低迷は続いており,2010年の締めくくりとして住宅価格もスカっと底入れ改善してくれないだろうかと思っていますがまあ無理でしょうね。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/12/20の週】

先週は米経済指標が堅調でしたので月曜日を除くと比較的ドルは堅調でした。米株式相場では12月に入ってからは強気相場が続いており,一方で債券相場も12月はステープ化がハッキリしています。FOMCも前回の継続だったため当面は住宅市場と雇用市場を注視する姿勢は変えなくてよいでしょう。やはり次に大きなイベントが起きるとしたら欧州方面でしょうか。原油価格は87ドル台で始まり,基本的には今週は89ドル台と86ドル台の大きなボラのない単振動の相場で88ドル台で週末を迎えました。一方,金価格は1386ドル台で始まり,週前半は1408ドル台までなんとか上昇したもののそこから急落して1375ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が84.30円-82.30円で,実際は84.500円-82.830円(終値83.855円)でした。上限は約20PIPSドル安方向の誤差で,下限は約50PIPSドル安方向の誤差でした。朝鮮半島の軍事的緊張のための地政学リスクとしてドルが買われるのかあるいは日本政治の混乱の極みのために円を買う要素がないのかひところの円高の勢いはありません。先週の82円台はとてもしっかりしていました。今週も81円台は難しいでしょうから,下限については,今週も82円台半ばを下限としておきます。一方,上限については84円台の滞留も4週目になりましたから今週は久々に85円直近まで上昇すると思います。よって,今週の上値は84.90円程度と予測し,下値は82.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3490ドル-1.3180ドルで,実際は1.34973ドル-1.31324ドル(終値1.31837ドル)でした。上限は約20PIPSドル安方向の誤差で,下限は約50PIPSドル安方向の誤差でした。有事のドル買いの意味だけでなく,欧州方面の年末のドルの逼迫は毎年のことなので,直ちに1.30ドルの大台割れまでは期待しませんが,今週か来週にはもう一度1.30ドル台への下落は期待できそうです。下限については,この1.30ドル台半ばを予想します。一方,上限については先週の1.34ドル台越えは遠い彼方で1.33ドル前半まで行けば十分な上昇でしょう。よって,今週の上値は1.3330ドル程度と予測し,下値は1.3050ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.9880フラン-0.9530フランで,実際は0.98500フラン-0.95568フラン(終値0.96996フラン)でした。上限は約30PIPSドル高方向の誤差で,下限は約30PIPSドル安方向の誤差でした。ユーロや円と比べているのでドルが堅調と思えますが対フランではドルは下落気味なのですね。今週も3週連続でパリティ越えは難しそうです。せっかく0.98フラン台半ばを越えたにも関わらず月曜日の高値では先が続きません。上限については,今週は0.98フラン台前半で戻り売りの抵抗で失速するでしょう。一方,下限については先週0.95フラン台半ばで止まった実績を尊重して今週も多少引き上げる程度の0.95フラン台後半でのサポートを予想します。よって,今週の上値は0.9830フラン程度と予測し,下値は0.9570フラン程度と予測します。

今週の予定としては,12月21日の火曜日には日銀政策金利がありますが,当然のように金利は据え置きとしてもこのところの日銀短観も先行きが良くなかったので下ブレリスクにどれほど記者会見で言及されるかが気になります。また,12月23日の木曜日の耐久財受注が先週のフィラデルフィア連銀景況指数から考えるとちょっと上ブレするのではないかと期待もしています。とは言え,もうクリスマス休暇シーズンですので,今週は休んで2011年に備えるほうが良いかと思います。

12月のフィラデルフィア連銀景況指数は上昇継続のサプライズ

Manufacturing in Philadelphia Area Grows at Fastest Pace Since April 2005

12月フィラデルフィア連銀景況指数: 24.3 (予想:15.0,前月:22.5)

12月のフィラデルフィア連銀景況指数は増加傾向の低下を予想した事前予想の15.0を良い意味で裏切り,2005年4月以来のプラスの24.3まで急上昇しました。また先行指標も50.5と引き続き拡大中ですので,雇用統計と住宅市場の停滞以外はホーニグ総裁のいうように米景気の回復は思ったより早いのかも知れません。(下図参照)



内訳としては,

新規受注: 14.6 (前月:10.4) -> 受注は引き続き拡大しました
出荷指数: 7.3 (前月:16.8) -> 出荷はいったんはスローダウン
在庫指数: -2.0 (前月:-5.9) -> 在庫は少しだけマイナス継続中です
雇用指数: 5.1 (前月:13.3) -> 雇用指数はまたスローダウン

というように,好材料・悪材料が入り交じっていますが今月の総合指標は立派なものです。

週末にはユーロドルは1.31ドル台前半まで下落し,ドル円も84円直下で終値を迎えました。市場がそれほど活発化しない年末に向けて次にブレイクするのはユーロドルの1.30ドル割れなのでしょうか。ドル円の90円突破なのでしょうか。

FOMC statement, December 14, 2010

FOMC statement, December 14, 2010

FOMC statement

2010年11月3日以来,約41日ぶりのリリースでした。引き続き政策金利は据え置きのままで,QE2と言われる追加緩和も継続中です。政策の変更は前回の会合で決まっているので今回に限って言えば目新しい物はありません。

1.雇用回復のペースについては,先回の"employment continues to be slow."から今回の"at a rate that(economic recovery) has been insufficient to bring down unemployment."と経済回復の遅さに焦点を当てた書き方に変更。(※1下線)
2.家計消費は,先回の"increasing gradually"が"increasing at a moderate pace"に若干変化。(※2下線)
3.目先のインフレ状況については,先回の"have trended lower in recent quarters."が"have continued to trend downward."に変化してディスインフレーションの拡大を強調(※3下線)
4.第2パラグラフは先回と全く同じ表現
5.追加緩和については,先回の"to expand its holdings of securities."から"to continue expanding its holdings of securities as announced in November."の継続表現になった部分以外は一部形容詞以外は同じ表現。(※4下線)
6.第4パラグラフは先回と全く同じ表現。言うまでもなくレートは今回も0.25%で据え置きで,FOMC文内の優先順位は低い。今回も"warrant exceptionally"と"for an extended period"はどちらも残った。(※5下線)
7.第5パラグラフも先回と全く同じ表現。
8.いつも反対のホーニグ総裁の主張も先回と同じ表現だが,"In light of the improving economy"という表現の追加は,彼が米経済の回復ぶりを他のメンバーより楽観的に見ていることの証左だろう。(※6下線)

For immediate release
Information received since the Federal Open Market Committee met in November confirms that the economic recovery is continuing, though ※1at a rate that has been insufficient to bring down unemployment. Household spending is ※2increasing at a moderate pace, but remains constrained by high unemployment, modest income growth, lower housing wealth, and tight credit. Business spending on equipment and software is rising, though less rapidly than earlier in the year, while investment in nonresidential structures continues to be weak. Employers remain reluctant to add to payrolls. The housing sector continues to be depressed. Longer-term inflation expectations have remained stable, but measures of underlying inflation ※3have continued to trend downward.

Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. Currently, the unemployment rate is elevated, and measures of underlying inflation are somewhat low, relative to levels that the Committee judges to be consistent, over the longer run, with its dual mandate. Although the Committee anticipates a gradual return to higher levels of resource utilization in a context of price stability, progress toward its objectives has been disappointingly slow.

To promote a stronger pace of economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with its mandate, the Committee decided today ※4to continue expanding its holdings of securities as announced in November. The Committee will maintain its existing policy of reinvesting principal payments from its securities holdings. In addition, the Committee intends to purchase $600 billion of longer-term Treasury securities by the end of the second quarter of 2011, a pace of about $75 billion per month. The Committee will regularly review the pace of its securities purchases and the overall size of the asset-purchase program in light of incoming information and will adjust the program as needed to best foster maximum employment and price stability.

The Committee will maintain the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and continues to anticipate that economic conditions, including low rates of resource utilization, subdued inflation trends, and stable inflation expectations, are likely to ※5warrant exceptionally low levels for the federal funds rate ※5for an extended period.

The Committee will continue to monitor the economic outlook and financial developments and will employ its policy tools as necessary to support the economic recovery and to help ensure that inflation, over time, is at levels consistent with its mandate.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; James Bullard; Elizabeth A. Duke; Sandra Pianalto; Sarah Bloom Raskin; Eric S. Rosengren; Daniel K. Tarullo; Kevin M. Warsh; and Janet L. Yellen.

Voting against the policy was Thomas M. Hoenig. ※6In light of the improving economy, Mr. Hoenig was concerned that a continued high level of monetary accommodation would increase the risks of future economic and financial imbalances and, over time, would cause an increase in long-term inflation expectations that could destabilize the economy.

米11月小売売上高は予想最高値の拡大だが意外なドル安に

U.S. Retail Sales Top Forecast as Consumers Recover

11月の小売売上高はコアも全体も事前予想を越えてきました。コアは予想の2倍の1.2%で全体でも0.8%と堅調でした。また,前月の指標もどちらも上方修正です。ドル高になってもおかしくない指標ですが,今週前半はファンダメンタルで相場が動かずかえってドル安方向に相場は動いています。こういう時は自分の事前予想と違う相場の動きに対しては早めにポジションをクローズすることをお勧めします。

米11月小売売上高(自動車除くコア): 1.2% (予想:0.6%,前月改定:0.8%[改定前:0.4%])
米11月小売売上高: 0.8% (予想:0.6%,前月改定:1.7%[改定前:1.2%])

Please wait for Cleveland Fed data update

FOMCも間近ではありますが,雇用統計が悪いのに経済は何となく回復しているようには見える昨今です。FRBも真剣に彼らのDual Mandateから制御不能な雇用の安定を外したほうが自由度のある金融政策を取れるのではないかなとは思いますが,日銀法が簡単に改正できないのと同じようにFRBの役割が再定義されるのもそう簡単ではないでしょう。政府としては雇用を改善できないときのスケープゴートが別にあったほうが良いですからね。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/12/13の週の雑談】

先週はどちらかと言えば先々週の雇用統計のネガティブサプライズの影響が薄れドルの復調が見られました。株式相場では強気相場が続いており,一方で債券相場は下落が目立っています。今週のFOMCへの期待が剥離して別の変化があるかも知れませんが,明らかに景気の底の頃の債券買いのリバースが起きている感じです。対する為替相場は方向感が定まらず週替わりで(陽線と陰線を繰り返す)鯨幕相場です。原油価格は89ドル台で始まり,90ドル台までしか上昇せずに,その後は失速して87ドル台まで下落して週末を迎えました。一方,金価格は1414ドル台で始まり,1430ドル台まで上昇したもののそこから急落して1386ドル台で週末を迎えました。



ドル円は,予想が84.50円-82.30円で,実際は84.292円-82.330円(終値83.933円)でした。上限は約20PIPSドル高方向の誤差で,下限はほぼピッタリのサポート予想でした。先々週の下落分を完全に取り返しているのですが,どうも相場の参加者が少ないためかトレンドがあるというよりも一部の市場参加者に振らされている感じですね。今週になってからはまた円高方向ですが82円台のサポートはかなりしっかりしていますから,下限については,今週はまた82円台前半を下限としておけばよいでしょう。一方,上限については84円台半ばを簡単に抜けない状況ですので月曜日の高値が週の上限になる可能性があります。よって,今週の上値は84.30円程度と予測し,下値は82.30円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3420ドル-1.3080ドルで,実際は1.34204ドル-1.31635ドル(終値1.32271ドル)でした。上限はほぼピッタリのレジスタンス予想で,下限は約80PIPSドル高方向に外しました。回復したドルの強さは限定的であったようです。1.31ドル台半ばを明確に割れなかったため1.30ドルの大台割れの動きは起きませんでした。下限については,この1.31ドル台半ばをアンカーとして1.31ドル台後半を予想します。一方,上限については11月23日の1.36ドル台からの下落が強烈であったため,簡単には1.35ドル台に上昇しないで直下での抵抗を予想します。よって,今週の上値は1.3490ドル程度と予測し,下値は1.3180ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が0.9980フラン-0.9720フランで,実際は0.99143フラン-0.97248フラン(終値0.98005フラン)でした。上限は約70PIPSドル高方向に外し,下限はほぼピッタリのサポートでした。先週はドルスイスのパリティから再度下落してしまい,今週はまさに「届かぬ夢」に逆戻りとなりました。やはり,0.98フラン台半ばを明確に越えるかどうかが先行きを左右します。上限については,そのラインを越えても0.98フラン台後半では止まると予想します。一方,下限については0.95フラン台まではしっかり下落する可能性があり,その前半でのサポートをメドとします。よって,今週の上値は0.9880フラン程度と予測し,下値は0.9530フラン程度と予測します。

今週の予定としては,12月14日の火曜日(日本時間は12月15日の水曜日)にはFOMCがあり,政策金利の据え置きとQE2以降のさらなる緩和の動きがあるかどうかに注目です。明けて同じく12月15日には日銀短観がありますが,あまり良い景気予想は期待できませんね。12月16日の木曜日(日本時間は12月17日の金曜日)には12月フィラデルフィア連銀景況指数があり,雇用統計以外の指標がこのところ良いので上ブレを期待します。だからと言って積極的にポジションを取る気はありませんが…

為替市場はこの3年でどう変わったか(その2)

BIS(Bank for International Settlements=日本語では国際決済銀行と訳す)が3年ごとに出している為替市場の動向をまとめた95ページのドキュメントがさる12月1日に公表されました。

Triennial Central Bank Survey of Foreign Exchange and Derivatives Market Activity in 2010 - Final results

このエントリはそのドキュメントの一部を紹介するエントリ<その1>の続編です。

■ 図B-7
bis_graph_101201_B7

図B-7を見ると,これまでもそうでしたが圧倒的に英国での為替取引の割合が高く37%を占めているようです。日本は右肩下がりで6%台ですが,追い上げているのがシンガポール市場で5%台です。もちろん,それなりに日本市場も一定の大きさを保っているのでしょうが,世界全体の市場が拡大している局面で市場が広がらないということは市場割合の減少を招くのです。これは東京株式市場にも同じく言えることです。

■ 図C-1
bis_graph_101201_C1

図C-1を見ると,2008年末にかけてOTC(相対取引)の取引量が史上最高になりました。金融危機直後でドル供給量が逼迫しただけでなく,相場の大変動で多くの取引が損切りに至ったことも為替取引量を増やした原因でしょう。

■ 図C-2/図C-3
bis_graph_101201_C2
bis_graph_101201_C3

図C-2を見ると,2010年のOTC(相対取引)のグロス取引量は2007年の2倍近くになっています。このグロス取引量の中にはディーラーが明確にポジションを建てた取引量以外の取引も含まれています。2008年末に最大になったカウンターパーティ・リスクによる予期せぬ損失の影響が2010年になっても継続していることは明らかです。このことは図C-3で先物スワップ取引に比べて,通貨スワップ取引や通貨オプション取引のほうがグロス取引量で増加していることからも推察できます。

■ 図C-4
bis_graph_101201_C4

図C-4を見ると,2010年のOTC(相対取引)でのポジション保持期間は2007年に比べて長めの傾向にあります。トレンドが継続している限りにおいては個人投資家のポジションをより反映しているOTCのポジション保持期間が伸びるのは納得できますが,インターバンク市場ではリスクを低減するためにもっと短い期間に売買が繰り返されていることを忘れてはなりません。(前エントリの図B-3参照)

※ざっと資料を紹介しましたがとても長いので斜め読みでも構いません。為替市場が一国の中銀や財務省が為替介入しても追いつかない市場規模になっていることや今なお拡大していることを実感していただけると良いと思います。流動性の高い通貨ペアでの短期あるいは中期での取引を心がけましょう。<その2終わり>

為替市場はこの3年でどう変わったか(その1)

BIS(Bank for International Settlements=日本語では国際決済銀行と訳す)が3年ごとに出している為替市場の動向をまとめた95ページのドキュメントがさる12月1日に公表されました。

Triennial Central Bank Survey of Foreign Exchange and Derivatives Market Activity in 2010 - Final results

2007年より2010年は総取引量が20%アップ(3.3$トリリオンから4トリリオン$に増加)したそうです。リーマンショックをはさんでこの3年の動きですから非常に興味深いですね。いくつかのグラフからその概要を見てみましょう。

■ 図B-2
bis_graph_101201_B2

為替取引は,このドキュメントでは
- スポット取引(直物)
- アウトライト取引(先物)
- 為替スワップ取引(直物+先物)
- 通貨スワップ取引(異なる通貨)
- 通貨オプション取引
- その他
に分けて統計が取られていますが,図B-2を見ると,スポット取引が48%も増加して全体の37%を占めていることがわかります。世界の様々なところでネットワーク事情もさらに整備され,明らかに個人のFX証拠金取引が増えている証拠でしょうね。

■ 図B-3
bis_graph_101201_B3

図B-3を見ると,為替取引は圧倒的に1週間以内の短期取引が主流ですが,それでも1週間から1か月以内の取引が37%台に増加し,少しだけ長めにポジションをキープする傾向にあるようです。インターバンク間では1か月以上ポジションを持ち続けるような取引は非常に少ないのです。この3年は金利が下がり続けていますのでスワップ益を稼ぐような取引はなさっていないと思いますが,個人投資家の皆さんもリスクが大きいので中長期にポジションを持つのはおすすめしません。一方的に上がるか下がるの相場は為替相場には非常に少ないのです。

■ 図B-4/図B-5
bis_graph_101201_B4
bis_graph_101201_B5

図B-4を見ると,やはり基軸通貨であるドルの取引割合は85%程度で変わらず,ユーロと円の取引量が微増しました。(注:売り手・買い手の双方で取引がカウントされていますので取引割合の合計は200%になります。)一時,3位の取引量をポンドに明け渡していた円も再び3位を回復しました。リスクを避けるには流動性の高い通貨ペアを選んで取引することを忘れてはなりません。為替取引の場合には全く取引ができないことはありませんが,流動性が少ないと値が飛びますので損切りする場合に思わぬ損失を被ることがあります。その意味で図B-5の右端にあるような新しい通貨ペアには手を出さないようにしてください。

※長くなったので,いったん<為替市場はこの3年でどう変わったか(その1)>を終わります。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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