EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

通貨ペアの曜日アノマリー

2010年もほぼ20週経過しましたので久しぶりに曜日アノマリーを調べてみました,図に先週までの通貨ペアの曜日アノマリーの集計を示します。(いつものように,2,3,4,5,6は月曜日から金曜日をあらわし,U%は陽線確率,D%は陰線確率です。)





これを見ると,
■ 金曜日にはユーロ・スイスフランに対してドル安になる
■ 火曜日はユーロ・ポンド・ドルに対して円高になる
■ 水曜日はユーロ・ポンド・ドルに対して円安になる(前日の反動)
■ 金曜日はドル・円・ポンドに対してユーロ高になる
■ 豪ドル円には特別な曜日アノマリーは全く感じない

という感じでしょうか。特に火曜日の円全面高と金曜日のユーロ全面高は割とはっきりしているようです。エントリを決意したらこれらのアノマリーでさらにポジション優位に立てるかどうか再確認してみましょう。

2010年4月YTDヘッジファンド成績

5月の後半を迎えましたので,2010年4月までのヘッジファンドの成績の推移を確認したいと思います。



図1が代表的な10種類のファンド成績の推移です。3月は成績が良好でしたが4月はギリシャ危機の影響が広がった月でもあり多くのファンドが利益を減らしました。4月最も成績の良かったのはテクノロジーセクターファンドが利益を継続しトップで,モーゲージ組成ファンドがコンスタントに利益を伸ばして2位となりました。3位以下はエネルギーセクターファンド,ファイナンスセクターファンド,エマージング市場ファンドとなっています。5月はもっとひどい成績になる可能性がありますがこの程度の収益の変動ならまずまずと言えるでしょう。住宅市場が引き続き回復基調ならモーゲージ組成ファンドの今後も期待できますし,単純なロングオンリー戦略は株価が下落した月は収益が減るのは普通のことです。5月はエネルギーセクターファンド,ファイナンスセクターファンド,エマージング市場ファンドの3つは流動性危機や原油や金の反落やドル資産への回帰の影響をもろに受けるのではないかと思っていますがどうなるでしょうか。

次が,全セクターの4月までのYTDパフォーマンスの図2です。



12.28%:スモール・マイクロ企業限定ファンド
10.76%:バリュー投資ファンド
8.48%:モーゲージ組成ファンド
8.08%:ディストレスドファンド
7.55%:レギュレーションD限定ファンド

7.48%:ファイナンスセクターファンド
6.97%:エマージング市場ファンド
6.94%:スペシャル・シチュエーションファンド
6.91%:テクノロジーセクターファンド
6.60%:ロングオンリー戦略ファンド
6.02%:イベント主導型ファンド
5.94%:仕組み債非裁定ファンド
5.79%:エネルギーセクターファンド
5.73%:転換社債裁定ファンド
5.62%:仕組み債裁定ファンド
5.43%:ヘルスケアセクターファンド
4.08%:ロング&ショート戦略ファンド
2.81%:オプション戦略ファンド
2.48%:マルチ戦略ファンド
2.21%:企業合併裁定ファンド
2.03%:マクロファンド
1.50%:資産賃貸ファンド
1.38%:マーケットニュートラルファンド
0.86%:統計的裁定ファンド
0.61%:短期トレードファンド
0.31%:その他の裁定ファンド
0.18%:CTA商品先物ファンド
-8.47%:ショートバイアスファンド


1位のスモール・マイクロ企業限定ファンドと2位のバリュー投資ファンドは3月と変わりません。3位以下はモーゲージ組成ファンド,ディストレスドファンド,レギュレーションD限定ファンド,ファイナンスセクターファンドの順で,小型株を中心に割安のものを探していく方針のファンドが継続して成績が良いようです。また成績の悪い方では,ショートバイアスファンドが早くも一人負けの様相を呈しています。その他は収益も微々たるものですが中位から上のどのファンドもコツコツと収益を積み重ねている点は評価できます。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/05/24の週の展望】(今夜は日韓戦でがっかりモード)

日本代表がワールドカップ前の壮行試合でまたしても韓国代表に今年2度目の惨敗を喫してテンションの低いこの頃です。ユーロドルも1.21ドル台まで下落したかと思うと1.26ドル台まで上昇してあてもなく浮遊しております。この2,3週は流動性危機に伴う市場心理のパニック下での金融資産の現金化が続いていますのでファンダメンタルで相場を語るなど愚の骨頂です。賢い投資家やトレーダーはポジションクローズして「休む」か次の「ブレイク待ち」であるはずです。まあ,とりあえずユーロを戻り売りするのは構いませんが…。原油価格は週前半に72ドル台まで上昇するのが精いっぱいで一時64ドル台まで落ちた後にすぐに戻して70ドル台まで戻しました。一方,金価格は月曜日は1242ドル台まで上昇しましたが,その後は続落してとうとう先々週の直近高値を越えることはできずに1177ドル台まで急降下して週末を迎えました。



ドル円は,予想が93.80円-91.40円で,実際は92.960円-88.950円(終値89.980円)でした。上限は約80PIPSドル高方向へ外し,下限は約250PIPSドル高方向に外しました。とうとうドル円にも欧州危機の影響が及び始め急激な円高になりました。当然株式市場もVIXが40以上になっていて相場全体に方向感がありません。予想通りの外し方ですし,引き続き今週も正確にことはできそうにありません。苦しいながらもあえて予想してみると,下限については,先週の安値に敬意を表して89円台の前半でのサポートは鉄板とします。一方,上限については5月19日と5月20日にの下落の仕方から92円台半ばでは戻り売りの強さには跳ね返されるでしょう。よって,今週の上値は92.50円程度と予測し,下値は89.20円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.2450ドル-1.2090ドルで,実際は1.2672ドル-1.21430ドル(終値1.25710ドル)でした。上限は約220PIPSドル高方向に外し,下限は約50PIPSドル高方向に外しました。下限は最安値が近いレベルまで下落したのですが,上限は思いのほか反発が強くて大きな誤差となりました。でも戻り売りが強いことは確かで僅か一日で1.26ドル台を割り込みました。週明けには引き続き下落が続いており,下限については最悪1.22ドル台前半ぐらいまでの下落を想定します。一方,上限については若干のオーバーシュートを考慮しても1.26ドルには及ばずに1.25ドル台後半で戻り売りにさらされると考えます。よって,今週の上値は1.2570ドル程度と予測し,下値は1.2220ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1490フラン-1.1180フランで,実際は1.15850フラン-1.12670フラン(終値1.14910フラン)でした。上限は約100PIPSドル安方向に外し,下限は約90PIPSドル安方向に外しました。ユーロドルよりは変化が緩やかな相場であるのは確かです。現在のボラティリティからするとユーロドルの取引を避けてドルスイスに切り替えると言うのもありです。下限については,5月18日の始値を起点とした1.13フラン台前半でのサポートを見込んでいます。一方,上限については先週に続きトレンドの進行方向のレジスタンスがはっきりしませんが,1.16フラン台後半では勢いが止まると考えています。よって,今週の上値は1.1680フラン程度と予測し,下値は1.1330フラン程度と予測します。

今週の経済指標としてはあまりめぼしいものがありません。26日水曜日の4月耐久財受注は前月の指標だし,27日木曜日の2010年1Q米GDPも改定値に過ぎないので大きなサプライズはないでしょう。今週の方針も引き続き欧州方面のイベントドリブンでの対応を中心としそのような臨機応変の対応ができないならばポジションは取らないことです。

5月フィラデルフィア連銀景況指数は上昇も,市場には無視される

Manufacturing in Philadelphia Region Expands in May (Update1)

5月フィラデルフィア連銀景況指数: 21.4 (予想:21.3,前月:20.2)

5月のフィラデルフィア連銀景況指数は再び予想を上回り上昇しましたが,先行指数のほうは先月の44.2が37.0と続落しました。(下図参照)



内訳としては,

新規受注: 6.1 (前月:13.9) -> 受注は息切れ感が…
出荷指数: 15.8 (前月:5.6) -> 出荷は今月がピークか
在庫指数: -7.9 (前月:2.0) -> また品切れに転じた
雇用指数: 3.2 (前月:7.3) -> 先月がピークであったか

というように,新規受注が低下し出荷指数が増加しています。新規受注が減ったので,これ以上出荷が増加せず,6月には息切れが本格化するのかもしれません。

為替市場は今週は当然のことながら指標を無視し,全般的にはユーロ安基調でもユーロドルは1.23ドル台から反転し,ドル円は90円台を割れて円独歩高になっています。株式市場も今年一番の下げでVIXも40%台まで上昇しました。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/05/17の週の展望】(今週も予想はお手上げモード)

ユーロ圏の流動性危機は去ったかに見えたECBとIMFの資金供給でしたが,今度は金融機関の支払い能力の疑念が持たれてユーロドルはフリーフォールでしたね。週ごとの予測がこれほど当たらないのもめずらしい地合いです。どんなにユーロショートの建て玉が増えようとも一時的なユーロ買いの動きが起きようとも,市場はまだ最安値更新を狙っています。原油価格は週前半は78ドル台まで上昇した後に続落して71ドル台まで下落しました。一方,金価格は月曜日は1185ドル台まで下落しましたが,その後反発して1249ドル台まで上昇しました。今週も「金の一人旅」の可能性が高いです。



ドル円は,予想が94.90円-91.20円で,実際は93.630円-91.790円(終値92.320円)でした。上限は約130PIPSドル高方向へ外し,下限は約60PIPSドル安方向に外しました。比較的動きの少ない非欧州通貨のペアでも誤差が多くなりました。今週もどうも予想は当たりそうにないです。ですから,経済指標の類は無視して目の前の相場に対してついていくことしかできないです。それでもあえて予想してみると,下限については,先週は91円台の後半で止まったのでやや円高になったとしても引き続き91円台半ばでのサポートを期待します。一方,上限については94円台がとても遠く,93円台後半での戻り売り圧力の強さを考慮することにします。よって,今週の上値は93.80円程度と予測し,下値は91.40円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3120ドル-1.2850ドルで,実際は1.30940ドル-1.23580ドル(終値1.23800ドル)でした。上限は約30PIPSドル安方向に外し,下限は約490PIPSドル安方向に外しました。上限はそれでもスパイクの上昇がなんとかテクニカルなレジスタンスに守られたのですが,下限はフリーフォールが止まらず過去2番目の誤差となりました。週明けにはさらに下落が続いており,下限については最悪1.20台への突入を想定します。一方,上限については1.25ドルには及ばずに1.24ドル台半ばで強烈に戻り売りにさらされるでしょう。よって,今週の上値は1.2450ドル程度と予測し,下値は1.2090ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1120フラン-1.0730フランで,実際は1.13310フラン-1.09230フラン(終値1.13130フラン)でした。上限は約190PIPSドル安方向に外し,下限は約190PIPSドル安方向に外しました。ユーロドルほどではありませんがやはり予想は当たりません。下限については,1.11フラン台後半でのサポートはある程度はっきりしているのでこのレベルを起点とします。一方,上限についてはユーロドルと同じくトレンドの進行方向のレジスタンスがはっきりしませんが,いくらなんでも1.14フラン台後半では勢いが止まると考えています。よって,今週の上値は1.1490フラン程度と予測し,下値は1.1180フラン程度と予測します。

今週の経済指標としては,20日木曜日の5月フィラデルフィア連銀景況指数は定点観測ではあるものの,欧州に関係ないので無視しましょう。21日金曜日の日銀政策金利も同様にいつも以上にスルーしましょう。一方,20日木曜日の5月ユーロ圏消費者信頼感指数などはネガティブサプライズを期待して注目したいと思います。今週も大切なのは経済指標と相場の関係を理由づけるのではなく相場が行きたがっている方向に指標がどう利用されるかを見ることです。

ガイトナー米財務長官の「ユーロで勝手にやれ」発言

Geithner Says Europe Will Manage Crisis as U.S. Keeps Growing

「ドルの流動性は供給するからユーロが何とか危機を処理してほしい。米国の景気はユーロ危機の影響など受けないくらい強くなりつつある。」

というガイトナー米財務長官のこの発言は,IMFからの当面の資金調達は決定した上で,

「(米国が最大出資している)IMFからの資金調達がこれ以上増えたら困る。だからできる子(ほめ殺し)のユーロは自分で頑張ってね。」というのが本音でしょう。

もっとひどい言い方をすれば,

「ユーロはできる子(ほめ殺し)だから自分のことは自分で何とかできるよね。でも私はユーロには関心がないよ。米国の景気回復が力強いのは喜ばしい限りだけど。」という「ユーロは他人事」「米国経済にしか関心はない」という発言でしたね。

これは,ドルを持っている非ユーロ圏の政治家・投資家の偽らざる共通心理と言えるでしょう。ユーロドルは1.20ドル割れもそう遠くない将来に起きると思います。

米4月小売売上高は引き続き堅調・3月分は上方修正

U.S. Economy: Retail Sales, Output Exceed Forecasts (Update1)

4月の小売売上高はコアは予想通りで全体は予想を上回りました。また今回も前月の改定値はどちらも上方修正されています。その後発表された5月のミシガン大学消費者信頼感指数も予想は若干下回りましたが,前月よりさらにアップし,米国は引き続き内需回復が顕著なようです。なお,前月の改定値の上方修正からすると,イースター前のショッピングが3月に集中したという観測は正しかったのでしょう。そのため4月は全品目にわたって売上げが伸びることはありませんでした。

米4月小売売上高(自動車除くコア): 0.4% (予想:0.4%,前月改定:1.2%[改定前:0.6%])
米4月小売売上高: 0.4% (予想:0.2%,前月改定:2.1%[改定前:1.6%])

Please wait for Cleveland Fed data update

しかし,今週は欧州債務危機(もはやギリシャ財政危機とは言わない)のため,欧州金融市場は引き続き流動性危機&株式市場もつれ安です。また,ユーロドルの下落もフリーフォールで2008年10月の最安値1.2329ドル割れも視野に入ってきました。今回のエントリは定点観測ですが,改めて米国だけは欧州の影響を受けず景気回復の流れに乗っていることがわかりました。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/05/10の週の展望】

ギリシャの財政危機に対するECBの政策の手詰まり感やNY株式市場の誤発注(?)騒動に起因する株式市場や為替市場の動揺は,週末のEUのユーロ安定化プランが市場に予想以上に好感されたことからいったん収まり,週明けにはユーロおよび欧州株式市場が一斉に反発しています。当面は勝手にこけたユーロの回復が続くといいですね…(棒読み)。私のユーロ売りもいったん終わりました。原油価格は週前半は87ドル台まで上昇した後に,75ドル台まで一方的に急降下しました。いやあ,こういう動きでは今年も商品相場に賭ける人は大変ですね。一方,金価格は火曜日にはいったん1158ドル台まで下落しましたが,反発して1213ドル台の最高値を付けた後に1208ドル台の終値で引けました。「通貨から金への逃避」がどこまで続くか見ものです。



ドル円は,予想が94.80円-91.80円で,実際は94.970円-87.940円(終値91.380円)でした。上限は約20PIPSドル安方向の誤差で,下限は約390PIPSドル高方向に外しました。思わぬブラックスワンの出現でこういう週はポジションをなるべく閉じるのがいいです。私も週前半で休暇が終わり後半は連休明けの仕事に追われて為替はノータッチだったので幸いしました。下限については,一応通常モードに戻ったとして91円台でサポートされるくらいの安定度はあるでしょう。一方,上限については95円台への上昇は先週も跳ね返されたので95円直下程度と思います。よって,今週の上値は94.90円程度と予測し,下値は91.20円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3390ドル-1.3220ドルで,実際は1.33120ドル-1.25200ドル(終値1.2730ドル)でした。上限は約80PIPSドル安方向に外し,下限は約700PIPSドル安方向に外しました。上限はそれでもましな方ですが下限は過去最大の誤差となりました。週明けには1.30ドル台まで上昇するという乱高下が起きているわけですが,下落時の動きからすると1.31ドル台に入ってからの戻り売りには苦労するでしょう。上限については,その戻り売りに1.31ドル台前半で屈すると考えています。一方,下限についてはロンガーの厚みがあまりないので,1.30ドルをもう一度割れば1.28ドル台半ばまでの下落は必至です。よって,今週の上値は1.3120ドル程度と予測し,下値は1.2850ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0870フラン-1.0670フランで,実際は1.12460フラン-1.07670フラン(終値1.10830フラン)でした。上限は約380PIPSドル安方向に外し,下限は約100PIPSドル安方向に外しました。ドルが強くなる方向での最大誤差がドル円とドルスイスでは同じ程度でユーロドルよりはるかにましだったという事実は,先週のギリシャ危機の影響はほぼユーロの一人負けにつながったことを表しています。スイスフランは欧州通貨としての相関を持っているとはいえ独自通貨であり,スイスには今回のギリシャ救済に何の義務も発生しません。英国とスイスは今頃ほっと胸をなで下ろしているでしょう。上限については,再び1.10フランを越えた後の反動予想として1.11フラン台前半での戻り売りの抵抗を予想します。一方,下限については先週の始値である1.0767フランが上昇のベースともなっているため,下落しても1.07フラン台前半でなんとかサポートされると考えています。よって,今週の上値は1.1120フラン程度と予測し,下値は1.0730フラン程度と予測します。

今週の経済指標としては,12日水曜日の2010年1Qのユーロ圏GDPとかがギリシャ危機に追い打ちをかけるくらいの悪さかどうかが気になります。14日金曜日の4月米小売売上高は既に内需改善の方向に向かっている米経済にとってはポジティブサプライズを起こすチャンスです。しかし,一番の相場の変動要因は欧州方面からのイベントリスクですので今週の経済指標は先週と同様に無視しても良いかもしれません。

ドル戦線異状なし,ユーロ勝手にこけるの図

先週(5/3に始まる週)は,ユーロ防衛基金の創設を含むギリシャの財政破綻救済スキームの確定とCitiによる誤発注騒動など,株式市場にも為替市場にも動揺が走った週でした。

一部では2008年のリーマン破綻後の金融危機の動静に似ているとか2007年のクオンツの崩れ方にやや似ているとかという意見もありますが,個人的意見では今のところ短期金融市場の流動性危機は欧州限定だと思います。

3MドルLIBORを2008年と比べるとこんな感じです。



短期的にはLIBORは上がり気味で株式市場のVIXも40まで行きましたので,米国株式市場に動揺が走っているのは事実ですが,2008年10月のケースと異なり米国債券市場にまでショックが来ているわけではないのです。

次の図は,3か月物米国債(T-bill)と3か月物LIBORの金利差=TEDスプレッドのチャートです。この値が大きいほど金融機関が債券投資を止めて手元の流動資金を確保している(市場の流動性が失われた)取引待ち状態に近いことを示します。明らかに2008年10月とは異なりますね。



つまり,米国債券市場が正常ならば,景気循環的にも米国株式市場のボラティリティの上昇は一時的で相場の良い押し目になるかもしれないと楽観的に考えています。

そして金融政策的には中銀間のドルスワップラインが復活するかもしれませんが,「資金流動性の問題はユーロで何とか解決してほしい。米国の問題ではないよ。」というのが現在のFRBのスタンスでしょう。

この仮定が崩れるのは,ギリシャの財政破綻本当に破綻が確実になるとかギリシャが実際にユーロを離脱するとかの新局面が生じたときです。そうなるとギリシャに対してカウンターパーティリスクを持っている世界中の金融機関や国にまでパニックが生じ新たな戦略が必要ですが,当面は,

■ ユーロドルは戻り売りか下落ブレイクアウトの順張り
■ 欧州経済の影響を受けにくい米国内需株の押し目狙い

の2本立てで行きたいと思います。

4月失業率は増加し,NFPは増加したが市場は無関係な動き

U.S. Economy: Payrolls Jump by Most in Four Years (Update1)

4月非農業部門雇用者数: 290K (予想:190K,前回修正値:230K←162K)
4月失業率: 9.9% (予想:9.7%,前回:9.7%)

4月の失業率は3月の9.7%から0.2%増加しましたが,NFPは逆に予想より良い結果になりました。そして3月のNFPも連続で上方修正です。もちろん,NFPが増えたのに失業率が上がったのは職探しをあきらめていた人がまた再開したからです。

製造業: 4万4000人 (前回:1万9000人) ※大幅な増加
建設業: 1万4000人 (前回:2万6000人) ※3月の寒波明けの建設の反動が来ました
金融業: 3000人 (前回:-2万0000人) ※やっとプラスになった
リテール部門: 1万2400人 (前回:1万5100人) ※一時雇用から製造業などに流れた可能性
民間部門: 23万1000人 (前回:17万4000人) ※この大幅増は製造業の貢献が大
政府部門: 5万9000人 (前回:5万6000人) ※国勢調査効果の上昇修正もあり

製造業の雇用の好調さが目立ちますが,今週に限って言えば,欧州債券市場の流動性が失われているので米雇用統計などどうでも良いのです。株式市場・為替市場ともジェット気流に煽られたような乱高下を繰り返しています。もちろん無理に後付けの値動きの説明をすることも不要です。また,こういうときは運良く儲かっても次の瞬間には含み損を抱えることになるかもしれませんのでポジションを取るのは控えるべきです。

前から持っているポジションをホールドするならともかく,新たにポジションを取ることは総資産に対するエクスポージャーを増やすことになり,リスクコントロールの観点から感心できないと心得ましょう。GWはGWらしくお休みに徹しましょう。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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