EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/02/22の週の展望】

先週は金曜日にFRBがディスカウントレート(公定歩合)を75BPSまで上げましたが,2月10日時点でバーナンキ議長が可能性を示唆していたこともあり,個人的には特に驚きませんでした。

Bernanke Says Discount Rate May Rise ‘Before Long’ (Update4)

ましてや,このディスカウントレートは通常の短期金利市場でレンディングできないときの緊急避難的金利にすぎないので,これが出口戦略に即つながると言うのは早計です。しかし,FFレートとの金利差を予めつけておくと,実際に利上げをする際にFFレートもディスカウントレートも同じベーシスポイント幅の利上げが可能になり,本当の利上げ時に無用な引き締めの印象を与えません。「出口戦略じゃないよ」とはっきり言える時期にこのディスカウントレートの利上げ操作をしておくのは賢明なことだと思われます。一方で,最初に「出口に到達できる」のはやはり米国だと市場が受け取ったのでしょう。ユーロドルは明らかなユーロ安で1.34ドル台まで突入しました。もちろん,その後のNY時間の金曜日の米国CPIはエネルギーと食品を除いたコアが1982年以来の前月比マイナスになるなど,ディスインフレの傾向も出てきていますので,今度は「出口はまだ遠い」と思い直されユーロ安は反転しました。

原油価格はいつの間にかドンドン上がって週の終値が80ドル台を越えて終了し,金価格も1126ドル台に突入した後ほぼ1120ドルで週末を迎えました。



ドル円は,予想が90.80円-88.80円で,実際は92.130円-89.690円(終値91.610円)でした。今週は全般にドル高に推移したので上限は約130PIPSドル安方向に外し,下限は約90PIPSドル安方向に外しました。普段どおり日銀政策金利は据え置きでかつ総裁会見もデフレ克服のためのインフレ目標に対する受け答えが中心でしたので,日本は本気で出口戦略を議論できる状況ではないことが市場のコンセンサスとして明らかになりました。これが米国経済との差として意識され,一時92円台まで円安になったということです。1月12日の高値92.410円が意識されてなんとか上昇は止まりました。上限としては,次の目標は1月11日の高値92.650円ですが92円台では断続的な戻り売りが続くので,今週は93円には達しないと思っています。一方,下限としては,先週は90円近傍での均衡状態とサポートを感じることができましたので90円直下でのサポートを考えています。よって,今週の上値は92.80円程度と予測し,下値は89.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3770ドル-1.3410ドルで,実際は1.37880ドル-1.34430ドル(終値1.35940ドル)でした。上限は約20PIPSドル高方向の誤差で済み,下限も約30PIPSドル高方向の誤差で済みました。急速なユーロ安の印象もありましたが,実はテクニカルで見たサポートとレジスタンスがしっかり機能したと言うことです。相対的に米国経済の方が不安要素が少ないのでドルは堅調なのですが,大筋で約束されたギリシャへの財政援助が具体的になるまではユーロが動く材料とはなっていないことが分かります。徐々に良いニュースも悪いニュースも消化されてレンジ相場を抜けていくのでしょう。下限については,今週もしつこいようですが昨年5月17日の週の安値1.34230ドルが意識されますのでこのレベルまでを目指してサポートされるという見方を続けます。上限については,下落基調で先週の高値までは上昇しないと考えるので,今週は1.37ドル前半での失速を予想します。よって,今週の上値は1.3730ドル程度と予測し,下値は継続して1.3410ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0870フラン-1.0650フランで,実際は1.08970フラン-1.06450フラン(終値1.07670フラン)でした。上限は約30PIPSドル安方向の誤差で済み,下限は5PIPS程度のピッタリの予想となりました。加えて週足ではほぼ十字線となり,2週続けてレンジ相場が守られると同時に売買がほぼ均衡していることがわかります。今後予想されるPIIGS諸国の財政不安の拡大はユーロには影響があってもスイスフランにはないと考えていますので,この意味でスイスの経済指標やニュースイベントのサプライズがない限り,ユーロドルとの逆相関の動きは少し弱まるという予想をしています。上限については,昨年5月24日の週から8月9日の週までの1.08フラン後半から1.09フラン半ばまでの上限突破の攻防が破られていない限り上値は重いのですが,今週は是非1.09フラン前半までは上げてもらいましょう。下限については,週足でも5週連続安値を切り上げていますので今週は1.06フラン半ばでの底堅さを継続します。よって,今週の上値は1.0920フラン程度と予測し,下値は継続して1.0650フラン程度と予測します。

今週のイベントとしては,火曜日の2月23日の12月S&Pケースシラー住宅価格は(小売売上高も雇用指標も回復している中で)やっと下げ止まりを確認できるかどうかに注目です。水曜日の2月24日のユーロ圏製造業新規受注や木曜日の2月25日のドイツの2月失業率などは悪ければユーロ安の相場材料となるでしょう。木曜日の2月25日の1月耐久財受注が輸出の好調でポジティブサプライズとなればこれもドル高ユーロ安の原因となる可能性があります。

さて今週は月・火曜日と信州方面に出かけますのでブログの更新は停止します。おそらくTwitterでのつぶやきも最小限となると思います。

2月フィラデルフィア連銀景況指数は予想を越えるも先行指数はやや低下

Philadelphia Manufacturing Accelerated in February (Update1)

2月フィラデルフィア連銀景況指数: 17.6 (予想:17.0,前月:15.2)

2月のフィラデルフィア連銀景況指数は先月が寒波などの季節要因があったのと対照的に予想以上の指数です。でも,先行指数のほうは先月の43.3が35.8とやや低下しています。(下図参照)



内訳としては,

新規受注: 22.7 (前月:3.2)
出荷指数: 19.7 (前月:11.0)
在庫指数: 3.2 (前月:-1.6)
雇用指数: 7.4 (前月:6.1) -> 2007/10以来の高い指数

というように,新規受注の大幅改善があり,その他の指数も先月を上回っています。雇用も引き続き少しずつではありますが改善していますし,もはや製造業に関しては心配ないレベルまで回復しているように思えます。おそらく中国を始めとする外需を良くこなしている証拠でしょう。

ドル円も91円を越えてきましたし,今のところドル堅調の動きは変わりません。ユーロドルも1.35ドルから少し戻し,1.36ドル台に上昇しましたが,大勢に影響はありません。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/02/15の週の展望】(超遅延モード)

先週はRBAでの非公式会議からトリシェECB総裁を中座させてまで,ユーロ各国首脳は「ギリシャ財政支援」会合を行いましたが,方針決定・詳細未定の残念な結果となりました。

1)ギリシャの支援を厚遇すると,自分の国も支援してもらえると期待するPIIGS諸国が続出して財布を持っているドイツやフランスとしては痛し痒しである。
2)早くから詳細を決めると,自国民からすぐに反対の意見が出ることも予想されて計画自体が頓挫する可能性もある。


などいろいろなしがらみがあるので,具体策を迅速に決められないのですね。一方,自国のバークレイやHSBCなどの金融機関がドバイ債務問題を抱えている英系メディアは対岸の火事を炊きつけるような報道をして,人々の目がギリシャ財政問題に向かうようにしているような気がします。ともかくユーロ圏の経済関係ニュースはここ数週間ずっとカオス状態で,ユーロドルは一時1.35ドル台まで下落して一向に上がる気配を見せません。

原油価格は概ね71ドル-75ドル台のレンジ相場で推移し,金価格は1063ドル台まで下落したあと1093ドル台まで反騰しました。

今週は海外からの仕事の依頼が地政学的に非常に少ないので自分の本業の仕事が非常にはかどるのですが,「今週の展望」エントリが月曜日中に終わらないという体たらくでアップするのがとうとう火曜日未明になってしまいました。言い訳ではありませんが,米国市場も中国市場も休みですので許してくださいね。



ドル円は,予想が91.40円-87.80円で,実際は90.410円-89.130円(終値89.980円)でした。一週間の変動があまりにもなさ過ぎで上限は約100PIPSドル高方向に外し,下限は約130PIPSドル安方向に外しました。まだ期末要因もなく,適当なボラティリティと流動性がない相場には積極的に参加する必要はありません。上昇であれ下落であれブレイクアウトでポジションを取っている人はこのような凪の相場ではノーポジションが最適です。テクニカルに徹して冷静に相場を考えたいと思います。先週は89円のサポートが良く効きましたので,下限としては,2月4日の直近安値88.54円を割れない限り89円直下での継続サポートを考えています。一方,上限については,2月3日の直近高値91.27円はまず無理のような気がして90円台後半で戻り売りに跳ね返されると考えます。よって,今週の上値は90.80円程度と予測し,下値は88.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3820ドル-1.3370ドルで,実際は1.38390ドル-1.35310ドル(終値1.36170ドル)でした。上限は約20PIPSドル高方向の誤差で済み,下限はちょっと急激なユーロ安を予想しすぎで約160PIPSドル高方向に外しました。安値圏で終わった週足から見て1.35ドル台に突入してもまだ市場は達成感を感じてはおらず,先週の安値更新を狙って下落リスクは残っています。ただ,戻り売りレベルでは市場参加者の十分なコンセンサスがあるのに,安値圏からさらに売りにいくキッカケが見つかっていないというだけです。下限については,しつこいようですが昨年5月17日の週の安値1.34230ドルが11月までの上昇相場の基点になっていますのでこのレベルまでを目指してサポートされるという見方を続けます。上限については,先週の高値までは上昇できる勢いはなく,今週は1.38ドルが近づくにつれて猛烈な戻り売りにさらされると考えます。よって,今週の上値は1.3770ドル程度と予測し,下値は1.3410ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0880フラン-1.0540フランで,実際は1.08260フラン-1.06070フラン(終値1.07640フラン)でした。上限は約50PIPSドル高方向に外しました。下限は約70PIPSドル安方向に外しました。ドル円と同様に先週のドルスイスの変動は少なく,直近高値の連続更新はなんとか達成しましたが上昇圧力には少しブレーキがかかりました。上限については,引き続き昨年5月24日の週から8月9日の週までの1.08フラン後半から1.09フラン半ばまでの上限突破の攻防が節目となっており1.08フラン後半での失速を目標を少し下げて継続します。下限については,先週の火曜日の陰線の週足安値を毎日切り上げていることからすると今週は1.06フラン半ばでの底堅さを考えています。よって,今週の上値は1.0870フラン程度と予測し,下値は1.0650フラン程度と予測します。

今週のイベントとしては,月曜日の2月15日の日本のGDPは上ブレても既に無視されてしまいました。木曜日の2月18日の日銀政策金利もやはりスルーでしょう。英国,カナダ,米国,ドイツなどの各国PPI/CPI物価指数もインフレが市場の焦点ではないので無視されるでしょう。水曜日の2月17日のユーロ圏貿易収支と金曜日の2月19日のユーロ圏経常収支はユーロ売りの言い訳材料になるかもしれません。木曜日の2月18日(19日午前0時)のフィラデルフィア連銀景況指数も今週は焦点ではないと思いますが,無理にでもユーロ売りの言い訳材料となるかどうかに注目です。

米1月小売売上高は予想を上回り堅調

Retail Sales in U.S. Increase More Than Anticipated (Update3)

1月の小売売上高はコアも全体も予想を上回りました。加えて前月の改定値もプラス方向の修正です。米国はお正月休みがまともにありませんから曜日の関係でワークウィークが多いんですってね。インターネット販売も含んだ店舗無しセールスが12月の2.2%上昇に続いて1.6%も上昇し好調のようです。あと,自動車とガソリンと建設資材の売上げを除いて個人消費のGDPの計算をするようなので,この3種を除くと-0.3%から0.8%に上がったのは他の経済指標にも良い影響を与えるでしょう。ようやく遅行指標である個人消費の改善および失業率の低下が見えてきたということは米国経済の回復にとって頼もしいじゃありませんか。

米1月小売売上高(自動車除くコア): 0.6% (予想:0.5%,前月:-0.2%)
米1月小売売上高: 0.5% (予想:0.3%,前月改定:-0.1%[改定前:-0.3%])

Please wait for Cleveland Fed data update

ユーロドルなどは別要因で上下しましたが,米国株式市場には下落の動きが反騰するのに役立ったようですね。

※クリーブランド連銀さん,早く小売売上高のグラフ更新してね。飲み会から帰って翌日ゆっくり起きたのにまだアップされていませんねえ。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/02/08の週の展望】

先週はECBは政策金利を据え置きましたが,ギリシャの財政問題については当該国におまかせで,流動性供給については3月までは様子を見るという待ちの姿勢の体たらくでした。その上,ソブリンリスクが金融市場の不安定要素でもあるので週末は各国で「ギリシャ財政は大丈夫」と大合唱しないといけない状況はいかがなものでしょう。金融と財政が分離されたユーロ圏の脆弱さが市場では材料視されてユーロドルは一時1.35ドル台まで下落しました。ユーロ圏の株式市場の下落はリスク回避の動きですが,日米の株式市場では自国通貨高で株式市場が落ち込むという通貨安売り競争の展開が続いています。

原油価格はじわじわと落ちて71ドル台,あんまり落ちると産油国の経済特に問題のあるUAE方面の経済にもまずい状況ですね。また,金価格は「こども店長」必死の積立てのお勧めにもかかわらずこちらも1100ドル越えから1060ドル台へ急落でいよいよ資源新興国ブームも終わるのかも知れません。それと世界中でトヨタ車のリコールがニュースになり日本のメディアだけが大げさには報じないというのは(TV CM自粛報道が出てから放送し始めるというのも)かなり不自然ですね。



ドル円は,予想が91.20円-88.80円で,実際は91.270円-88.540円(終値89.370円)でした。上限は10PIPS以内の誤差で,下限は約30PIPSドル高方向の誤差でした。今週は久々に誤差の少ない週でした。欧州信用危機か米国実体経済かという構図ですので,相対的に変動が少なくなっているドル円ペアは(別に勧めているわけではありませんが)今のところスカルピングに向いている相場と言えるでしょう。5週連続下値を切り下げている現状では方向感としてはそれでも円高方向に進む可能性が高く,下限についてはもう一度87円台に突入するのではないかと考えています。上限については,やっと91円を越えましたが上値を更新する勢いは弱く今週も91円半ば程度でやはり戻り売りにさらされると考えます。よって,今週の上値は91.40円程度と予測し,下値は87.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3980ドル-1.3730ドルで,実際は1.40250ドル-1.35840ドル(終値1.36640ドル)でした。上限は戻り売りの圧力にもかかわらず少しだけオーバーシュートして約50PIPSドル高方向に外しました。下限はとうとう1.35ドル台に突入し約150PIPSドル安方向に外しました。3週続けての予想以上のユーロ安の動きにはさらに警戒が必要です。日足で見ると金曜日の下ヒゲが長く感じますが,週足で見るとそれほどでもありません。1.35ドル台に突入してもまだ市場は達成感を感じてはおらず,下落リスクは引き続き強いです。下限については,昨年5月17日の週の安値1.34230ドルが11月までの上昇相場の基点になっていますのでここを明確に下抜けると1.32ドルへの道も開けてくると思われます。上限については,先週のようにサイコロジカルな戻り売りの境界線はありませんし,明確な上ヒゲすら現れませんので極めて上値は重く,今週は1.38ドル越えで満足しないといけないでしょう。よって,今週の上値は1.3820ドル程度と予測し,下値は1.3370ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0720フラン-1.0390フランで,実際は1.07940フラン-1.04960フラン(終値1.07270フラン)でした。上限は4週連続の陽線の勢いに1.08フラン手前まで上昇し約70PIPSドル安方向に外しました。下限は1.05フランがらみでサポートされて約110PIPSドル安方向に外しました。ユーロに負けず劣らずスイスフランもひどく弱い状況でどうやら今週も直近高値を更新する勢いは続きそうですが,上限については,昨年5月24日の週から8月9日の週までの1.08フラン後半から1.09フラン半ばまでの上限突破の攻防が節目となっているので1.08フラン後半での失速を予想しています。下限については,先週の流れからすると今週も1.05フラン台は幅広いサポートして機能すると考えて1.05フラン半ばでの反転を考えています。よって,今週の上値は1.0880フラン程度と予測し,下値は1.0540フラン程度と予測します。

今週のイベントとしては,月曜日の2月8日の1月スイス失業率はフランが弱いだけに材料視されるかもしれません。水曜日の2月10日の12月英国鉱工業生産が弱ければポンド安からユーロの連れ安もありえます。木曜日の2月11日は日本市場はお休みですが,1月米国小売売上高が力強さを見せればこれもユーロ安の要因です。つまり,今週はユーロが下がる材料をマーケットは都合よく探す展開となるでしょう。間違ってもユーロ買いの逆張りはお薦めできません。

1月失業率は減少も,NFPの修正があり過ぎで信用できない

U.S. Economy: Unemployment Rate Unexpectedly Declines to 9.7%

1月非農業部門雇用者数: -20K (予想:15K,前回修正値:-150K←-85K)
1月失業率: 9.7% (予想:10.0%,前回:10.0%)

1月の失業率は12月の10.0%より減って9.7%でした。しかし,前回12月の雇用者数減のデータ-85Kはさらに大幅減の-150Kに下方修正です。こういう時は,セクター別のNFPは,ニュースのヘッドラインリスクに踊らされずに時系列のデータを直接見るに限ります。その月だけの見てもダメですよ。

Table B-1. Employees on nonfarm payrolls by industry sector and selected industry detail
Employment Situation Summary Table B. Establishment data, seasonally adjusted

引き算されているだけ後者のほうが見やすいかな。

製造業: 1万1000人 (前回:-2万3000人) ※やっとプラスですよ
建設業: -7万5000人 (前回:-3万2000人) ※寒波の影響
金融業: -1万6000人 (前回:-7000人)
リテール部門: 4万2100人 (前回:-1万8000人) ※大幅増
政府部門: -8000人 (前回:-2万7000人)

また,依然として一時雇用者の率も高く今後の変動要因となるでしょう。とはいうものの,今回についてはNFPの値ごときで右往左往してはいけません。指標での往って来い相場のあとは再びドル高・ユーロ安の傾向に戻りました。ユーロ圏のギリシャを始めとするソブリンリスクが主題となっている時には雇用統計だって無視されるのは当然と再確認いたしましょう。

ECBは政策金利を据え置き

ECBは政策金利を1.0%で据え置き…
ECB Leaves Rate at 1% as Greece Takes Center Stage (Update1)

ECBは9回連続金利据え置きでした。トリシェ総裁の記者会見では

「金融危機対応からの脱却は,3月の成長予測およびインフレ予想を待ってからになる」
「6か月ローンによる流動性対策は3月まで続ける」

という判断で,ソブリン債のスプレッドが400BPSに開いたギリシャ財政赤字危機への対応がメイントピックなために利上げは当分できないECBの苦悩を表しています。この一回待ちに近い重苦しい会見は,ユーロドルに対してダウンサイドリスクの脅威となってくるでしょう。



PIIGS諸国の問題がドミノ倒しのように起きればトリシェECB総裁の本当の手腕が問われますので,先月のエントリで書いたような全く冒険しない政策運営では済まされないでしょう。

なお,BOEも同時に政策金利を据え置き0.5%のままにしていますが,ボンド購入プログラムは2000億ポンドに据え置くことを決めているようです。

Bank of England Pauses 200 Billion-Pound Bond Plan (Update3)

英国のほうが財政と中央銀行が一国のなかでセットになっているので問題はややこしくないのですね。

1月ISM製造業景気指数は前月より大幅上昇&予想も上回る

Manufacturing in U.S. Expands More Than Forecast (Update1)
1月ISM製造業景気指数: 58.4 (予測:55.6,前月修正値:54.9)



1月のISM製造業景気指数は12月の指数からさらに上昇しました。New Orders, Productionが引き続き60台後半で頑張っていてかつ輸出も堅調です。製造業の回復は羨ましい限りです。日本とは大違いですね。為替相場はドルが堅調ですがまだ50PIPSも動いていない通貨ペアが多く小動きです。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【2010/02/01の週の展望】

先週は予想通りユーロドルは1.40ドルを割ったばかりか1.39ドルも通り越して大幅なアンダーシュートというか,もっと下がるかも知れない奈落の底の蓋が開いた感じです。ギリシャを始めとするPIIGS諸国の財政不安観測は今後もユーロのダウンサイドリスクに大きく影を落としています。FOMCでは現状維持でひとりだけ文言を変えないことに反対の理事がいましたが,GDPも予想より低かったですしまあユーロが勝手にこけているという構図でしょう。バーナンキFRB議長の再任おめでとうございます。とりあえず,政治ショーでの市場不安は取り除かれました。原油価格は74ドル台から72ドル台まで落ち,金価格はちょっと1100ドルを越えた時期もありましたが典型的な戻り売りで1080ドル台に落ちました。週後半からはダボス会議が始まりましたが,バンカーの出席者の露出が少なかった一方,政治主導で金融規制を行うことに勢いがあったようです。日本から出席した仙石国家戦略相は1回目の発言は政権交代に関するもの,2回目の発言は主体的にというより全体の流れにモデレータの配慮でコメントを求められたという寂しいものでした。今年は米経済もユーロ経済もいずれも低調なのでアジア経済に頑張ってもらわないといけませんが,日本のプレゼンスは経済でも政治でも落ちていることは間違いありません。



ドル円は,予想が91.80円-87.80円で,実際は90.910円-89.120円(終値90.240円)でした。上限は約90PIPSドル高方向の誤差で,下限は約130PIPSドル安方向の誤差でした。つまりドル円は値幅が取れず膠着状態だということです。欧州通貨がこけていますのでそろって日米通貨が相対的に強くなっている中で,日本は実体経済が弱々しい上にソブリンリスクも高まっています。加えて米国も今週の雇用統計に向けて経済の復調が不透明であれば両通貨に大きく差が出てこないのではないでしょうか。ともあれ89円のサポートは健在でしたので,下限については雇用統計のリスクはあるものの89円直下のサポートで持ちこたえると予想します。上限については,91円を越えられなかったのは相当な意外感がありますので今週も上値は相当重いと見なければならず,91円前半を達成したらそれで十分です。よって,今週の上値は91.20円程度と予測し,下値は88.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4250ドル-1.3980ドルで,実際は1.41940ドル-1.38610ドル(終値1.38630ドル)でした。上限は1.42ドルを越えることができず約60PIPSドル安方向に外しました。下限は1.40ドル割れは結果的に1.38ドル台への突入を許して約130PIPSドル安方向に外しました。誤差は先週ほどはありませんでしたが2週続けてのユーロ安の動きには特に警戒が必要です。予想レンジより値幅が少ないときは取引をしないだけですが,予想レンジより下落が激しい時は買い向かうのだけは避けなければなりません。決して現在の1.38ドル台が底だと考えてロングしてはいけません。昨年5月17日の週の急速なユーロ高から再下落して持ちこたえたのは昨年6月14日の週の1.37470ドルです。ここを明確に下抜けしたときにショートから入りましょう。上限については,現在の下落局面では1.40ドル近くに行ったときに戻り売りが起きると考えています。下限については,1.37ドル台前半でのサポートを期待します。よって,今週の上値は1.3980ドル程度と予測し,下値は1.3730ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0550フラン-1.0280フランで,実際は1.06410フラン-1.03660フラン(終値1.06040フラン)でした。上限は一方的な上昇のためとうとう1.06フラン台まで上昇し約90PIPSドル安方向に外しました。下限は月曜日に安値が1.03フラン台半ばまでしか戻らず約90PIPSドル安方向に外しました。どうやら1.0150フランあたりから始まる旧レンジ相場の上限は1.03フラン台前半から後半にかけてやや幅が広いようです。ともあれ先週のブッチ切りの上昇により,この1.03フラン台が新レンジ相場の下限になることは間違いありません。下限については,この新レンジ相場の下限範囲としての1.04フラン直下でのサポートを予想しています。上限については,今週さらにドルスイスの上昇が続いて新レンジどころか新々レンジ相場に突入するかどうかに注目ですが,当面は昨年8月23日の週に1.07128フランでとどまった1.07フラン前半のレジスタンスレベルに注目します。よって,今週の上値は1.0720フラン程度と予測し,下値は1.0390フラン程度と予測します。

今週のイベントとしては,月曜日(火曜日午前0時)の2月1日の1月ISM製造業景気指数が持ちこたえるか,火曜日の2月2日の豪政策金利発表が予想通り利上げするか,木曜日の2月4日のBOE政策金利発表とBOE政策金利発表での据え置き予想と会見発表内容,金曜日の2月5日の雇用統計が予想を下回るかどうかと注目すべきものが多いです。メジャーな指標や政策金利発表では市場の反応が過剰になりますので特に注意が必要です。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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