EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

中央銀行たるもの,政権との距離はかくあるべし

おはようございます。休日ということで早めに起きてしまいました。

昨日の日銀金融政策決定会合では,企業金融支援特別オペレーション(特オペ)の「3月末までの期間延長」+終了時期宣言という合わせ技が個人的には意外でした。

また,今回の記者会見では,記者さんたちが民主党政権との距離を測るべくところどころ地雷原を総裁への質問の中にちりばめておられますが,白川総裁のそつの無い答えぶりは,「中央銀行たるものは政権との距離はこのように保つべし」という見本のようなもので,福井前日銀総裁のような政策へのリップサービスもなく完璧でしたね。ちょっと挙げておきたいと思います。

今日の早いうちには日本銀行側から白川総裁記者会見の内容が公式発表(11月2日付け追記)されると思いますが,それまでは産経新聞の記者会見の一問一答をご覧ください。

【地雷の質問1】
民主党政権交代で初めての展望リポート。政権与党はさまざまな施策を打ち出しているが、反映されているのか
→直球ですが意地の悪い質問です。

【総裁の答え1】
「展望リポートはその時点で利用可能な情報を取り込みながらつくっている。補正予算の見直しもある程度考慮に入れた上で作成した。ただ、民主党のマニフェストに盛り込まれている政策という意味では、今回のリポートには盛り込んでいない」
→まあ,前政権の補正予算規模が変わるのですからその見直しの考慮は当然でしょうが,マニフェストが何も実現されていないという事実を記者の側から引き出すべくわざと質問を誘導したような回答ですね。

【地雷の質問2】
郵政民営化を前任の福井俊彦総裁は官から民への資源配分を評価されていたが、白川総裁のご見解は
→福井前総裁のリップサービスを引き合いに出して白川総裁のスタンスを問うています。ここは答弁にもいっそうの用心深さが求められるところです。

【総裁の答え2】
「(政権への)注文ではなくて感想。郵政民営化の見通しは政府によって決まっていくことで、現時点のコメント差し控えたい。ただ、郵政事業の国民生活における位置付けや、これへの公的関与をどう考えるべきかは、さまざまな観点からの検討を踏まえた上で、国民合意に委ねられる」
→誰が見ても国営化への逆進だろうと思われる「民営化の見通し」についても将来を予見せずコメントを控えたのはセオリーどおりですが,問題が郵政民営化自身ではなくユニバーサル・サービスそのものであることを見抜きながらも,選挙による政権選択の国民合意にゲタを預けたのは見事です。

【地雷の質問3】
新政権が発足してから2回目の決定会合。与党との情報公開や意見交換の方法について、新たな提案などはあったのか
→政権側からの定期会合の提案などの報道を踏まえ,この質問はその言質をとろうとしていますね。

【総裁の答え3】
「金融政策について日本銀行は、政府と連絡を密にし、意思疎通を図っている。その上で、政府関係者の政策決定会合への出席という透明性の高い仕組みが用意され、役割を果たしてきた。政府との間で意見交換をさまざまの場で行うよう、努めている。具体的な提案が政府からあったわけではないが、今後とも、十分に意思疎通をはかっていく」
→ここでは,政府側からの提案に対してとぼけるという高等戦術で余計な政府提案が一人歩きしないようにしています。提案がなかったことにすれば,現政権が提案撤回の機会を持つこともなくそのダメージも最小限で済みます。要するに今の定期会合制度でも十分だろうと言いたい訳ですね。分かります(笑)

【地雷の質問4】
展望リポートをマニフェストには織り込んでいないとおっしゃったが、実行されないものが多いからという考えか
→前述の総裁の答え1をふまえた上で記者のほうが言わされたような質問です。当然この質問への答えは総裁としては想定内のことでしょう。

【総裁の答え4】
「そういうことではまったくない。マニフェストは私もそうですけど、政策委員会のメンバー、きちんと読んでいる。(展望リポートの作成には)経済の見通しを数値に置き換える綿密な点検作業が必要。民主党政権のマニフェストを最終的に数字に置き換えていくためには、現時点で材料がないだけ。(不確実性が高いですとか)そういう評価ではない」
→ここでも,マニフェストが実行されるかされないかの予測は避けています。「マニフェストの成果が経済状況にどういう影響を与えるかを今後点検していく」とも答えず「現時点で材料がないだけ」とは考えられるもっとも穏便な回答です。あえて政府側に擦り寄ることも反発することもない模範解答ですが,今のうちは政府とこれぐらいの距離を保っていたほうが良いと思います。

※今回の慎重な記者会見では,政府サイドの亀井某氏にも反論されることはないと思います。まあ,彼が週末にテレビに出てきて何か言うのはデフォでしょうがね。

2009年第3四半期米GDPは上昇

Economy in U.S. Expands for First Time in a Year (Update2)

2009年3Q米実質GDP(前期比年率): 3.5% (予想:3.2%,前期:-0.7%)
2009年3Q米個人消費: 3.4% (予想:3.1%,前期:-0.9%)
2009年3Q米GDPデフレータ: 0.8% (予想:1.4%,前期:0.0%)

なかなか堅調なGDPですので,もう一押しの財政出動を2010年まで続けてもらって米景気回復の勢いを継続してもらいましょう。財政赤字は続いていますが,なにせ他国のことですからあまり深刻に考えないでいます。(こういうのを逆ホームバイアスと言うのかな。)

また,記事の中で言及されていて興味深いのは,

■ ドル安で輸出が後押しされているのにも関わらず,輸入の伸びの方が輸出よりも速い
■ S&P500に含まれている企業の85%が予想より収益を多めに計上した

ことです。さすが米国は現時点でも世界一の経済規模の国であることは間違いありません。結果だけ見ると,昨日のGoldman SachesのGDPの(3.0%から2.7%への)下方修正予想は何だったのかという感じです。

Canadian Stocks Fall as Goldman Sachs Cuts U.S. Growth Forecast

市場を操作して押し目をねらうなんてとんでもない話です。この手の予想(特にGSの予想)はポジショントークであることをいつも念頭におきましょう。

「資産価格」監視にも乗り出す世界の中央銀行

今回の金融危機で懲りたはずなので,世界中の金融機関は単に「物価安定」のための金融政策でなくて,「資産価格」もしっかり監視して金融政策に反映させようという路線で行くらしい。

Central Banks Hitting Asset Bubbles Show No Faith in Greenspan

つまり,

■ 「バブルなどはじけるまでわかんね」とのたまわったグリーンスパン前FRB議長の路線から決別して,資産価格の過度な高騰に注意を払う
■ 資産価格や商品価格が高騰したら,それらが消費者物価に十分に反映される前にも予防的に政策金利を上げることがありうる

ということですね。これは明らかにメディアを用いた「米国版」(利上げのための)地ならしということですわね。これ以上金や原油が高騰すると,もしかしたらもしかするかもしれませんよ。

【再掲:ホーニグ総裁タイプの考え方】
ホーニグ・カンザスシティー連銀総裁:
Fed Should Tighten Rates Sooner Rather Than Later, Hoenig Says
今利上げしても,利上げする伸び代はまだある。現在の状況で急激な引き締めを望んでいるわけではないが,私の経験からすると,超緩和的な政策は遅くなるより早めに除くべきだ。」

なお,最初のリンクはやや長めの記事ですので,いつものように日本語版では翻訳されないと思います。たとえ辞書を片手であってもご自分で読了されることをお勧めします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/10/26の週】

先週は原油価格は1バレルが再び80ドルを越えてから反落しました。金価格は1オンス1070ドルを越えることはできずもう一度1060ドルを割る展開でした。今の為替相場は強くなった通貨のほうが負けのようなババ抜き相場なので,自国通貨が強くなると株式相場が下がる変な展開になっています。これは先進国で絶対的な内需が不足している証拠でもあります。さて,週後半にはポンドが我慢できなくなって反落し,円安もクロス円を中心に進みました。あとは,1.50ドル台に乗せてから上値の抑えられたユーロドルが今週どうなるかが興味深いところです。



ドル円は,予想が91.30円-89.50円で,実際は92.109円-90.064円(終値92.060円)でした。週後半のドル円の上昇により,下限のレベルも50PIPSも円高方向に外しましたし,上限も92円越えまでは想定できませんでした。経済指標が良いと通貨は強くなるほうに反応しますが,先進国の株式市場は目下のところ輸出を経済成長の原動力と見ていますので逆に下がったりするようです。また,急速に経済が良くなるという大きなトレンドではなくじわじわと回復している状況なので,まちまちな指標に対してはあまり説明のつかない展開でもあります。こういうときにはテクニカルに見ていくしかありません。上限は,先週が92円台で終わったことを考えると目いっぱい93円近くまで上がる可能性はありますが,92円台は日足の一目均衡の雲の中に埋もれていますので,勢いが継続するとは思えません。下限については,先週前半の終値ベースとなった90円台後半にはもみ合うしこりが存在します。よって,今週の上値は92.80円程度と予測し,下値は90.70円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4980ドル-1.4810ドルで,実際は1.50594ドル-1.48280ドル(終値1.49950ドル)でした。こちらは下限はほぼ想定内で,上限は80PIPS程度ドル高に外しました。ただし,1.50ドルという節目を越えましたので踏み上げで60PIPSぐらいオーバーシュートがあるのも不思議ではありません。さて,前回の1.50ドル越えは2008年2月のことで,26日に1.48ドルあたりから一気に1.50ドルを越えていき,翌27日にはその勢いを継続して一気に1.51ドル台に達しました。上限については,今回の上昇ではそこまでの勢いが感じられず1.5060ドルあたりで上値を抑えられている状況で,何かのイベントをトリガーにしないと1.51ドルを大きく越えるのは難しいかもしれません。今週は多少のイベントへの反応があったとしても1.51ドルの前半と見ています。下限については,1.48ドル台半ばを突破した後は1.49ドル直下にロングとショートの均衡点がありますね。よって,今週の上値は1.5110ドル程度と予測し,下値は1.4880ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0290フラン-1.0060フランで,実際は1.02270フラン-1.00319フラン(終値1.00930フラン)でした。上限のレベルはややドル高に外してしまいましたが,下限の予想はパリティには達せずにほぼ想定内でした。これ以上金を買い続けるのは危険という市場のコンセンサスが出来れば今の短期的なフラン高も是正されるでしょう。反面,今年の4月以降ユーロスイスのボラティリティはきわめて少なくなっておりフランのユーロペッグ度は増しています。個人的には金価格との連動が大きいとは思いますが,ユーロドルが1.51ドルを再び早々と越えていけば,再びドルスイスのパリティ割れの危険も高まるでしょう。先週に引き続き純粋なテクニカルでポジションを取るとすると,下限については,パリティ割れギリギリでのサポートを予想しており,上限については,1.0150フランを越える力は今週のドルにはないと思われます。よって,今週の上値は1.0140フラン程度と予測し,下値は1.0005フラン程度と予測します。

さて今週のイベントですが,27日の8月のS&Pケースシラー住宅価格指数ではネガティブサプライズが起きるとドルが下落するでしょう。また,29日の2009年第3四半期の米国GDPも需要の先買い景気対策のために良くて当然という雰囲気が漂っていますから,これもネガティブサプライズには注意が必要です。なお,30日の日銀政策金利決定会合(4月および10月の2回目の会合は基本的に『経済・物価情勢の展望(基本的見解)』公表のためのもの)は前回から時間が経っていませんので市場の反応に変化なし(※1)と見てスルーです。

※1:ただし,前回から一月も経っていないのに企業金融支援オペが打ち切られるとかあるいは前回より踏み込んだ打ち切り姿勢が示唆されたら,日銀は市場の過剰反応と状況判断変化の説明責任という両方の厄介な問題を抱えるでしょう。

2009年9月YTDヘッジファンド成績

9月までのヘッジファンドの成績の推移を確認したいと思います。



図1が代表的な10種類のファンド成績の推移です。8月の収益の落ち込みは9月になって再び回復傾向にあります。とりわけ新興国経済の回復が後押ししエマージング市場ファンドがトップに躍り出ました。その他ではテクノロジーセクター,エネルギーセクター,ヘルスケアセクターも回復を見せています。さしずめ,テクノロジーセクターの第3四半期の決算発表を織り込んでいたかのような収益状況ですね。一方,ロングオンリー戦略を始めとするその他のファンドはあまり変わらないようです。また,商品に投資しても収益が上がらないのにエネルギーセクターに間接投資した場合には技術革新への期待も含め収益が上がるという面白い状況が生じています。

次が,全セクターの9月までのYTDパフォーマンスの図2です。ベスト10およびワースト10の順にもリストしてみましょう。



42.36%:モーゲージ組成ファンド
39.64%:スペシャル・シチュエーションファンド
38.88%:転換社債裁定ファンド
37.15%:ロングオンリー戦略ファンド
36.44%:エマージング市場ファンド
33.50%:スモール・マイクロ企業限定ファンド
33.23%:バリュー投資ファンド
31.50%:エネルギーセクターファンド
29.05%:カントリー特定投資ファンド
26.12%:長期・短期投資裁定ファンド

-17.19%:ショートバイアスファンド
-2.33%:その他の裁定ファンド
1.88%:CTA商品先物ファンド
3.46%:短期トレードファンド
3.60%:資産賃貸ファンド
4.37%:マーケットニュートラルファンド
7.46%:オプション戦略ファンド
7.54%:企業合併裁定ファンド
9.13%:マクロファンド
13.21%:レギュレーションD限定ファンド

8月に引き続いてモーゲージ組成はトップですが,スペシャル・シチュエーションファンドと転換社債裁定ファンドは2,3位が逆転しました。ロングオンリー戦略ファンド,エマージング市場ファンドは定位置ですし,ベスト4位からベスト10位までは順位が固定化しています。一方,ショートバイアス,その他の裁定,CTA商品先物の3つはほぼゼロかマイナスの収益でワースト3を引き続き堅持しました。資産賃貸ファンドとマーケットニュートラルファンドとが入れ替わり,オプション戦略ファンドの収益が低下してワースト7位にランクダウンしましたが,ワースト6位までと7位以降は差が広がってきており,勝ち組と負け組の固定化がいよいよはっきりしてきた感じです。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/10/19の週】

Twitterにハマってブログほぼ一日遅れなう…であります。

先週は金価格が1オンス1070ドル目前まで上昇し,基軸通貨であるドルに対する不安が強まったのでドル安が継続しました。ただし,対円に関しては日銀金融政策決定会合を無事に終えた後は,市場参加者は利食いに走ったのでいったん急激な円高は終了した様子です。しかし,ユーロドルに対しては目立ったイベントがないため1.50ドル越え目前の1.4960ドル台までユーロ高になり,ドルの弱さは継続中です。



ドル円は,予想が90.60円-88.60円で,実際は91.307円-88.821円(終値90.860円)でした。下限のレベルは予想通りですが,上限の91円越えまでは想定できませんでした。市場は米国経済の弱さよりデフレ傾向にある日本の経済回復の遅さに注目しているようです。15日に90円台までドルが上昇した時点で,7日移動平均は21日移動平均を上回ってきておりドル続落の勢いは解消されました。短期的にはドル円は90円をサイコロジカルなサポートレベルとして底堅く推移するでしょう。下値についてはさらに下がっても89円台半ばでのセカンドレベルでのサポートを期待しています。上限については,金曜日に91円を越えた勢いは週足終値で91円台をキープできずにいったん小休止ですので,今週は良く上がっても先週と同レベルでしょう。よって,今週の上値は91.30円程度と予測し,下値は89.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4780ドル-1.4560ドルで,実際は1.49663ドル-1.46761ドル(終値1.48930ドル)でした。こちらは下限で100PIPS以上,上限で180PIPS以上も外してしまい,全くの想定外のユーロの強さでした。ただし,15日も16日とも高値が1.49663ドルで失速したのは見逃せません。昨年の8月10日の週の1.50ドル割れの後の抵抗も1.5088ドル止まりで終わり,以来1年以上再び1.50ドルを越えることはありませんでした。期間が長いほどそしてサイコロロジカルな節目であればなおのことレジスタンスレベルとしての効果は高いので,上限については,さすがに今週中の1.50ドル越えは各方面からの抵抗がありそうです。一方,長期的な見方からすれば各種指標の後押しを受けて1.50ドル越えも視野に入れる必要があります。ロングの場合の短期での高値掴みおよびショートの場合の長期での踏み上げに注意しましょう。下限については,1.48ドルをブレイクした後のロングポジションが残っているので,1.48ドル前半でサポートを予想しています。よって,今週の上値は1.4980ドル程度と予測し,下値は1.4810ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0390フラン-1.0250フランで,実際は1.03511フラン-1.01163フラン(終値1.01840フラン)でした。上限のレベルは想定内ですが,下限の予想は130PIPS以上もドル高方向へ外してしまいました。さすがに金価格が上昇するときのスイスフランは強いものだと先週改めて確認しました。この通貨ペアだけは金価格が高い間は純粋なテクニカルでポジションを取ったほうが良いでしょう。それも逆張りではなくブレイクアウトについていくというシンプルな形が望ましいです。下限については,さすがに1.00フランのパリティ割れはあまりにも衝撃的なので1.00フラン半ばでのサポートを予想しており,上限については,1.03フランを越える力は今週のドルにはないと思われます。よって,今週の上値は1.0290フラン程度と予測し,下値は1.0060フラン程度と予測します。

さて今週のイベントですが,20日の9月米住宅着工件数および9月米生産者物価指数(PPI)ぐらいしか大きなものはありません。それより今は原油価格も再び1バレル78ドルを越えていますので,金価格と共に商品価格の動向に注意しましょう。

質的・量的緩和解除前夜の白川総裁会見

今週の政策金利決定会合後の白川日銀総裁の記者会見は無事に終わり何よりでした。今回は慎重にも慎重を期す態度がはっきりと出ていましたね。

http://www.boj.or.jp/type/press/kaiken07/kk0910b.pdf



特に市場の反応に気を使っていたところはこんなところです。

『ただ、日本銀行が講じている時限措置には、このCP・社債買入れだけでなく、企業金融支援特別オペや補完当座預金制度、適格担保の要件緩和措置など、様々なものがあります。これら各種の時限措置の取り扱いについては、それぞれの効果や必要性を出来るだけ包括的に点検した上で、次回以降の適切なタイミングで取りまとめて判断することが適当という結論になりました。』
(赤字部分の筆者意訳:「今回は決定を見送りますよ。また,取りまとめて解除できるまで決定を遅らせることも考えます。」)

『また、先ほど「誤解のないように」と申し上げたのは、金融市場あるいは広く国民の皆様に、日本銀行の考えていることが伝わっていくようしっかり説明をしていくということです。日頃より金融政策をウォッチしている方々は、技術的なことも含めてご理解されているかと思いますが、なかなか(閣内の一部の大臣の皆様を含む)一般の方には理解されにくい内容です。景気をしっかり支えていくことと、金融調節の技術的な修正との違いを正確に理解して頂かないと、市場に対して影響が出てくる、そういうことを避けたいという意味です。』(5ページ)
(下線は筆者の挿入,明らかにK&F大臣対策です。お疲れ様でした。)

『今回、時限措置の取扱いについて多少丁寧に説明したのは、技術的な側面が強いにもかかわらず、技術的な話ではなく受け止められる可能性があると考えたからです。ただし、次回以降の決定会合でどのような決定を下すかについて、今回の決定会合で決めたとか、判断を固めたということではありません。あくまでもこれまでのマーケットの状況をみた上で解説し、技術的な説明を行ったということです。』(10ページ)
(日銀文学では「技術論=決定以前の将来の方針転換」と訳す場合が多いようです。それを考慮したうえでの赤字部分の筆者意訳:「将来のどこかでの方針転換を示したのに過ぎないのに,既に決定事項であるとの誤解を受ける可能性があると考えたからです。もちろん,その方針転換も時期が決まっているわけではありません。」)

まあ,マスコミに漏れてしまった「出口戦略」構想の尻拭いをしている感も否めませんが,市場への格別の配慮,どうもありがとうございました。

10月フィラデルフィア連銀景況指数は下落

Philadelphia Fed’s Factory Index Decreases to 11.5 (Update2)

10月フィラデルフィア連銀景況指数: 11.5 (予想:12.0,前月:14.1)

9月はポジティブ・サプライズの大幅上昇だったフィラデルフィア連銀景況指数ですが,10月は予想より0.5ポイント低めになってしまいました。とはいえ,自動車買い替え補助の終了に伴う巻き戻しにもかかわらず,現況指数が11.5で落ち着いたことは景気回復ペースは鈍化したもののそれほど悪い話ではありません。先行指数のほうも先月よりまた下がりましたが,現況指数との差がまだあるのでこれも心配には及びません。(下図参照)



とはいえ,為替相場のほうはロンドン時間開始ぐらいから円安が進んでいたのですが,ドル円については指標発表以降ドル安方向に少し戻しています。また,ユーロドルも指標発表以降いったん進んでいたドル高が修正されて,1.49ドル台半ばにまで戻しています。

米9月小売売上高は減少も予想よりはまし

U.S. Economy: Retail Sales in September Drop Less Than Forecast

今回は政府の自動車買い替え補助がなくなった影響がはっきり出る月でしたので,予想が相当悪くネガティブ・サプライズにはなっていませんね。逆に言うと,自動車を除くコアで0.5%まで伸びたことを特筆すべきでしょう。意外と米景気回復の速度は早いのかもしれません。 それに引き換え日本のほうは…

米9月小売売上高(自動車除くコア): 0.5% (予想:0.2%,前月改定:1.0%)
米9月小売売上高: -1.5% (予想:-2.1%,前月改定:2.2%)



指標はほとんど無視された形で,発表時にはドル相場に影響は無く,関係ない前後の時間帯にユーロドルは1.49ドル越えを達成しました。今は指標とは関係ないモーメンタムで1.50ドル越えが狙われています。

Times of Crisis by Reuters

2008年9月のリーマンブラザーズ破綻からの1年をロイターのダイジェストで振り返ります。一年は本当に早いものです。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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