EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/09/28の週】

先週は私は休みでしたが,全般的な円高およびポンド安になりました。システムが久しぶりにポンド円をショートした週でもあります。ユーロドルは上下動を繰り返しながらも最終的には均衡を保っています。米経済指標は全般的に良かったものの相場的には潮目が変わった印象があります。一時的に日本への(政治的)期待が高まっていることも円高に関係しているのかどうか分かりませんが,亀井大臣のモラトリアム法案発言など負の円高要因もあり,再び90円台を回復して安定して91円台に戻るまでは息を抜けない展開となっています。



ドル円は,予想が92.50円-90.80円で,実際は92.520円-89.502円(終値89.840円)でした。上限は正しかったのですが,下限が90円を割ってしまい,先々週の下限の予測の89.60円が一週遅れで当たってしまうと言う皮肉な結果となりました。今後下落の勢い(円高の勢い)はクロス円からの円買いがどこまで伸びるかにかかっています。90円を割った時点で87円台突入まで想定しておいたほうが良いでしょう。昨年12月14日の週の安値87.12円,今年1月18日の週の安値87.10円が戻したとはいえ今のところの瞬間最大安値となっており,87円台が守られるかどうかが当面のドル円の最重要注目点です。今週の下限は87円台でかろうじてとどまる展開で,上限は90円に近づくにつれて戻り売りの大量発生で上昇が阻まれる展開を想定します。よって,今週の上値は89.90円程度と予測し,下値は87.05円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4790ドル-1.4580ドルで,実際は1.48419ドル-1.46106ドル(終値1.46680ドル)でした。上限は50PIPS以上突破しましたが,下限はアンダーシュートを見込んだ想定内の下落レベルでした。不思議なことに円高とポンド安が進んでいるのに,昨年に比べればユーロ高ですがユーロドルは現時点で1.47ドル台の小康状態にあります。上限は,1.48ドル台が昨年8月の時点の下落時点でもみ合った節目となっていますので,戻り売りが続く抵抗帯となっています。一方の下限は,先週に引き続き1.46ドルから下に下がるのを嫌がる展開が予想されます。円とそれ以外の通貨ペアに市場の目が向いているときには,ユーロドルの動きが緩慢なのも理解できます。よって,今週の上値は1.4820ドル程度と予測し,下値は1.4620ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0390フラン-1.0220フランで,実際は1.03876フラン-1.01886フラン(終値1.02920フラン)でした。上限はピッタリで,下限もほぼ1.02フラン絡みの想定内の下落でした。先週は1.03フランが絡んでからは上にも下にも行きにくくなっていると書きましたがそうとも言い切れません。下限については一段の下げが予想されますので,さらに50PIPS程度は下を予測しないといけないでしょう。一方の上限については,なべ底の状態どころかまだ底が確定しない展開になってきましたので,今週は1.03フラン台での戻り売りに上昇を阻まれる展開となるでしょう。よって,今週の上値は1.0340フラン程度と予測し,下値は1.0130フラン程度と予測します。

さて今週のイベントですが,今週は雇用統計を除いて目立った米経済指標がありません。円に注目が集まっていますから30日の鉱工業生産(日)はネガティブなときには利用されるでしょう。また,今は経済指標より鳩山政権閣内不規則発言にも大きく影響される気がします。特に週末にテレビに出て放談するのは止めてもらいたいものです。

FOMC statement, September 23, 2009

FOMC statement

8月12日以来,約40日ぶりのリリースとなります。引き続き政策金利は据え置きですが,実体経済の自立的改善をいっそう強調にしていることと,MBSも買取りのペースを少しずつ遅くすると言っている部分が新しいです。(とはいっても今晩のメインはFOMCではなく,リビアのカダフィ大佐の1時間以上の国連初演説かもしれませんが…)

(今回の概要)
1.引き続き,レートを最初に持ってこないで前回のFOMCからの概況を先に持ってきた。先回の"(economic activity) is leveling out"は"has picked up"になり,景気悪化の下げ止まりから上昇への変化を示唆している。(※1下線)
2.先回の"(Businesses) are making progress"は"continue to make progress"になり,改善程度が進行中より継続性を強調する表現になった。(※2下線)
3.先回の"will contribute"という表現は"will support a strengthening of economic growth"に変更され,実体経済の力強さがより自立的なものに変更されている。(※3下線)
4.物価に関する独立したパラグラフで安定した「長期インフレ期待」に言及してきたのは初めてでは。ドルが余り気味で他通貨に逃避されていればそういう見解も分からないことはない。(※4下線)
5.レートは今回も0.25%で据え置きで,FOMC文内の優先順位は低い。(※5下線)
6.前の文は先回を踏襲しているが,MBSに関しても買取りのペースが徐々に鈍化すること("will gradually slow the pace of these purchases")を明言した。徐々に減らすのには期間があまりないため,2009年末だった終了期限が2010年第一四半期に修正された。(※6下線)
7.国債の買取りの終了期限を10月末と再度明言した。もうすぐ終わりなのでペースが徐々に鈍化すると言う表現は削除されたと思われる。(※7下線)

Release Date: September 23, 2009
For immediate release

Information received since the Federal Open Market Committee met in August suggests that economic activity ※1has picked up following its severe downturn. Conditions in financial markets have improved further, and activity in the housing sector has increased. Household spending seems to be stabilizing, but remains constrained by ongoing job losses, sluggish income growth, lower housing wealth, and tight credit. Businesses are still cutting back on fixed investment and staffing, though at a slower pace; they ※2continue to make progress in bringing inventory stocks into better alignment with sales. Although economic activity is likely to remain weak for a time, the Committee anticipates that policy actions to stabilize financial markets and institutions, fiscal and monetary stimulus, and market forces ※3will support a strengthening of economic growth and a gradual return to higher levels of resource utilization in a context of price stability.

With substantial resource slack likely to continue to dampen cost pressures and ※4with longer-term inflation expectations stable, the Committee expects that inflation will remain subdued for some time.

In these circumstances, the Federal Reserve will continue to employ a wide range of tools to promote economic recovery and to preserve price stability. ※5The Committee will maintain the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and continues to anticipate that economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period. To provide support to mortgage lending and housing markets and to improve overall conditions in private credit markets, the Federal Reserve will purchase a total of $1.25 trillion of agency mortgage-backed securities and up to $200 billion of agency debt. ※6The Committee will gradually slow the pace of these purchases in order to promote a smooth transition in markets and anticipates that they will be executed by the end of the first quarter of 2010. As previously announced, ※7the Federal Reserve’s purchases of $300 billion of Treasury securities will be completed by the end of October 2009. The Committee will continue to evaluate the timing and overall amounts of its purchases of securities in light of the evolving economic outlook and conditions in financial markets. The Federal Reserve is monitoring the size and composition of its balance sheet and will make adjustments to its credit and liquidity programs as warranted.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Charles L. Evans; Donald L. Kohn; Jeffrey M. Lacker; Dennis P. Lockhart; Daniel K. Tarullo; Kevin M. Warsh; and Janet L. Yellen.

2009年8月YTDヘッジファンド成績

8月までのヘッジファンドの成績の推移を確認したいと思います。



図1が代表的な10種類のファンド成績の推移です。収益が7月の好成績の反動でどれも収益が0%から5%の間に入ってしまいましたね。特にロングオンリー戦略,エネルギーセクター,ヘルスケアセクターが急激に落ち込みました。一方,やっとのし上がってきたのがファイナンスセクターです。年初からの収益の変動幅が少なく大勝ちはしませんが安定しているように思えます。まさにFEDが頑張ってくれたおかげですね。そして今月はテクノロジーセクターがやられ気味,オプション戦略ファンドも引き続き低空飛行です。まあ,YTDで良ければそれはそれで構わないのですが…



次が,全セクターの8月までのYTDパフォーマンスの図2です。ベスト10およびワースト10の順にもリストしてみましょう。

38.49%:モーゲージ組成ファンド
33.87%:転換社債裁定ファンド
32.15%:スペシャル・シチュエーションファンド
30.50%:ロングオンリー戦略ファンド
27.90%:エマージング市場ファンド
27.16%:スモール・マイクロ企業限定ファンド
27.14%:バリュー投資ファンド
26.15%:エネルギーセクターファンド
24.91%:カントリー特定投資ファンド
23.42%:長期・短期投資裁定ファンド

-13.47%: ショートバイアスファンド
-0.81%:その他の裁定ファンド
1.12%:CTA商品先物ファンド
1.43%:短期トレードファンド
3.27%:マーケットニュートラルファンド
3.75%:資産賃貸ファンド
6.49%:企業合併裁定ファンド
7.02%:マクロファンド
7.51%:オプション戦略ファンド
10.48%:レギュレーションD限定ファンド

7月に引き続いてモーゲージ組成・転換社債裁定ファンドの2強は変わりません。ロングオンリー戦略ファンド,エマージング市場ファンドは定位置ですし,今月レポートが入手できた長期・短期投資裁定ファンドも下げたエネルギーセクターファンドもベストテンまで堂々たる成績です。一方,ショートバイアス,その他の裁定,CTA商品先物の3つはほぼゼロかマイナスの収益でワースト3を堅持しました。今年は為替がポジションをうまく取れない年かもしれません。意外なのは金価格がこんなに上がっても商品先物ファンドの成績が良くないことです。収益を上げたり,踏み上げを食らったり,出入りの激しい取引なんでしょうか。また,ワースト6以降は薄皮を重ねるように収益を伸ばしており,他が良すぎるだけで例年通りの手堅い収益レベルなのでしょう。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/09/21の週】

先週は米経済指標は全般的に良かったものの火曜日から水曜日にかけてドル高・ドル安の行って来い相場が続き,その後全般的なユーロ高に推移しました。金価格は木曜日に1オンス1025ドルをうかがう動きまで上昇した後,金曜日は1006ドルで終値を迎えました。余ったドルが金相場に向かい,あるいは株式市場に向かい,ドル安傾向が続きながらも市場はどこも楽観的です。徐々にドル安が続くことには米当局も含め誰もが文句を言いません。



ドル円は,予想が91.90円-89.60円で,実際は91.611円-90.112円(終値91.380円)でした。下限が90円を割らなかった点を除けば下限も上限もまあそこそこの的中です。ただし,下限の予測はもっとトレンド的に下がる可能性を考えていましたが,民主党組閣時点での藤井財務相の市場放置発言が円高容認に捉えられた思惑からの円高でした。全般的には先週は先々週からの反転上昇を実現した週と考えられます。とはいえ,上限はやはり91円台後半から92円台前半で戻り売りの抵抗にあいます。一方の下限は,90円台後半でいったん均衡する流れを示しましたので,そのサポートに支えられて底堅く推移するでしょう。下値が安定するならば92円台半ばまでの限界上昇も可能です。よって,今週の上値は92.50円程度と予測し,下値は90.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4710ドル-1.4430ドルで,実際は1.47654ドル-1.45154ドル(終値1.47020ドル)でした。こちらは上限を50PIPS以上突破し,下限も80PIPS近くドル高に予想をはずしました。ユーロ圏は個別の国々の問題がオブラートに包まれて表ざたにならないというのもあるでしょうが,悪い材料も良い材料も経済指標はあまり評価されません。一方,金価格の上昇がドルからの逃避を招いていますからユーロが消極的に買われる展開となっています。相場的には1.47ドル台をつけていったん達成感があるので,今週は先週の高値1.47654ドルを越えるのが精一杯で,上限は1.48ドル直下で失速すると思います。一方の下限については,(アンダーシュートを深読みしましたが)1.45ドルが強力なサポートとなると言う先週の予想は間違ってはいませんでしたので,今度は1.46ドルから下に下がるのを嫌がる展開となり,1.45ドル台後半で下げ止まると予想します。よって,今週の上値は1.4790ドル程度と予測し,下値は1.4580ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0530フラン-1.0280フランで,実際は1.04212フラン-1.02735フラン(終値1.03020フラン)でした。上限は先週の不安どおり全く当たりませんでしたが,下限はほぼピッタリでしょう。1.03フランが絡んでからは上にも下にも行きにくくなっているようです。下限については一段の下げがあるかどうかは不明ですが,金曜終値が下値圏でしたので,さらに50PIPS程度は下を予測しないといけないでしょう。一方の上限については,しばらくなべ底の状態が続いて気の早い売りをたくさんこなさないと一向に上昇する気配が感じられません。1.04フランを越えるにも一苦労と言うところです。よって,今週の上値は1.0390フラン程度と予測し,下値は1.0220フラン程度と予測します。

さて今週のイベントですが,東京市場の休み明けの24日にはFOMC,24日には米中古住宅販売件,25日には米新築住宅販売件数・米耐久財受注と米経済の回復を再確認する日々が続くでしょう。また週後半にはG20で政府当局からの新たな金融システムの規制・課税などが協議される可能性もあります。でも,個人的には休み明けの本業が立て込むでしょうから休めるときにゆっくりと休みにしたいところです。 皆さんも休暇の方は良い休みを…

9月フィラデルフィア連銀景況指数は大幅上昇

U.S. Economy: Housing Starts, Philadelphia Factory Index Rise

9月フィラデルフィア連銀景況指数: 14.1 (予想:8.0,前月:4.2)

8月でなんとかプラ転したフィラデルフィア連銀景況指数ですが,9月はなんとポジティブ・サプライズの上の大幅上昇です。先行指数は少し下がりましたが現況指数には今後数か月は堅調ではないかと思わせる勢いがあります。(下図参照)




8月住宅建設許可件数: 579K (予想:583K,前月修正値:564K)

8月住宅建設許可件数もまずまずで住宅市場の底打ちははっきりと見て取れます。米国における景気回復の流れは先行指標でも遅行指標でもますます鮮明になってきました。一方,日本の景気回復の行方については,BOJは先行きに慎重な見方を崩さず予定通り政策金利を据え置きました。

BOJ Signals Economic Concern Even After Raising View (Update2)

さらに,英国の8月小売売上高は停滞しており,消費拡大なるかとみられた流れは失速となりました。

U.K. Retail Sales Unexpectedly Stalled in August (Update1)

英8月小売売上高(前月比): 0.0% (予想:0.1%,前月修正値:0.2%)
英8月小売売上高(前年比): 2.1% (予想:2.7%,前月修正値:2.9%)

結局,ドル全面安の流れは食い止められて,ドル円も90円を割らずに済み,ドルに対して円やポンドが軟調だった一方,ユーロやフランは堅調に推移しています。

7月対米証券投資は買い越し額激減

Foreign Demand for Long-Term U.S. Assets Weakened (Update1)

7月Long-term TIC Data: $15.3B (予測:$60.0B,前月修正値:$90.2B)
7月Net TIC Data: -$97.5B (予測:?,前月修正値:-$56.8B)

ブラジルやロシア,アイルランド,スイス,石油輸出国を始めとして海外投資家はドルへの魅力を失い急速に売り越しに転じている模様です。

一方,米国債の保有額では,中国は241億ドルの純増で8005億ドルで1位,日本は127億ドルの純増で7245億ドルで2位をキープしています。この2国はいまさらドルを売るとさらに損失が拡大しますから,どこまでも付いていくしかありませんね。現在の為替レートは,

ユーロドル: 週初の予想上限1.4710ドル付近で推移
ドルスイス: 週初の予想下限1.0280フランに接近中
ドル円: 90円割れギリギリまで円高になったあと反発中

基本的に円高バイアスを持たない藤井裕久財務相が誕生したので,政府の為替不介入は継続中であることが確認されました。今後は市場との会話の面で不用意な発言が出なければ突発的な円高は避けられるでしょう。

米8月小売売上高は大幅上昇

U.S. Economy: Retail Sales Rise More Than Forecast (Update2)

個人的にはあまり期待していなかったのですが,実際には相当なポジティブ・サプライズでしたね。

米8月小売売上高(自動車除くコア): 1.1% (予想:0.4%,前月改定:-0.5%)
米8月小売売上高: 2.7% (予想:1.9%,前月改定:-0.2%)

3年間で最も高い前月比の伸びです。もちろん政府の自動車買い替え補助などが時限的に利いてきたわけですが,自動車を除くコアでも低めの予想の0.4%の約3倍でした。

例のクリーブランド連銀のグラフをちょっとお借りしてきましょう。図のように,



小売売上高が底値から回復しているのが顕著ですね。ただし,ガソリン価格が前月比5.1%も上がっていますから小売売上高全体には大きめのオフセットがあります。そのためコアのみの上昇の方がより景気全体の回復をより正確に表しているといえるでしょう。

なお,共和党政権のころと異なり,ガイトナー財務長官は「強いドルは米国の国益」とはまず言いませんよね。この景気回復期にはドル安のほうが自国経済の輸出促進のために役立つと思っているはずなのです。なんといっても,前年比に対しては小売売上高は依然としてマイナスはマイナスなのです。この事実を受け止めないといけません。

さすがに,自国の内需だけで劇的な改善が見込めるとは思っておらず,きわめて現実的な米当局の対応と言えます。とはいえ,米景気の二番底は何とか避けられそうですね。それだけでも今は良い材料だと考えることにしましょう。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/09/14の週】

先週はユーロドルが1.46ドルを越え,ドル円が90円台に下落しました。どちらも思ったよりジャストの横切るときの抵抗は強くなく,強気の米株式市場を不思議な目で見ながらドル安が進む状況にあります。ドル安要因として大きいのはドンドン進む金相場の上昇です。1オンス1000ドルを越えてからいったん998ドルに下落したものの再び1005-1010ドルまで上昇しているのでこのまま金相場が一斉に利益確定にならない限り,すぐにはドル高には転換しないと思われます。他の通貨が強いと言うより相対的にドルを持ち続けることへの不安が市場に広がっているのかもしれません。



ドル円は,予想が94.90円-92.10円で,実際は93.282円-90.199円(終値90.640円)でした。7月12日の週の安値91.712円を割った時点でレンジ相場を離れましたので,下限も上限も大きく外しました。90円台前半も経験し今週前半に再び安値を試すようだとまず確実に90円割れを見ることになります。2月8日の週の安値89.690円にどこまで近づくかに注目ですし,そこを割った場合はさらに前週の安値88.580円で止まるかどうかを見ておく必要があります。ただし,今週の下限はひとまずは90円割れで89円半ばまでの押しを予測しています。一方,上限はレンジ相場を割ったため,91円台後半は逆にレジスタンスとして働きますので92円越えはなかなか厳しそうです。よって,今週の上値は91.90円程度と予測し,下値は89.60円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.4430ドル-1.4220ドルで,実際は1.46336ドル-1.43170ドル(終値1.45810ドル)でした。こちらも久しぶりに1.46台に突入し,上限・下限とも大はずれです。9月8日の火曜日に1.45ドルを突破した後は日々高値更新し,水曜・木曜・金曜にもなんとか止まるだろうと値ごろ感で売った人たちも多分損切りさせられるでしょう。今後は2008年12月14日の週のスパイク高値1.47180ドルを越えるかどうかで市場のマインドが変わります。越えたあとは一年前の2008年8月の1.50ドルから1.46ドルまでのレンジ相場のような買い方と売り方の力が拮抗する展開を予想しています。とはいえ,今週の範囲では現在の流れを考慮し,上限は1.47ドル台ぎりぎりかと見ています。一方の下限については,1.45ドルが強力なサポートとなるのは確かなのですが,先週の上昇が急激だったのでいったんは1.44ドル台前半まで割り込む展開も見たいと思います。よって,今週の上値は1.4710ドル程度と予測し,下値は1.4430ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.0700フラン-1.0560フランで,実際は1.06044フラン-1.03381フラン(終値1.03720フラン)でした。こちらも上限以上に下限のはずれが大きくドル安の流れはドルスイスにも大きく影響したことがわかります。スイスフランと金相場は歴史的に見て連動する思惑があるので,現在の金相場は基軸通貨としてのドルに対してスイスフランに有利に働いています。ただし,現在の通貨レート水準はスイス経済にも打撃を与えており,場合によってはスイス中銀の口先介入もあるかもしれませんので,下限については1.03フラン直下ではいったん止まると予測しています。一方の上限については,1.05ドル台半ばからの追撃売りの規模がいまいち不明で強いかどうか分からないのですが,1.05フラン台前半では上昇は止まると考えます。よって,今週の上値は1.0530フラン程度と予測し,下値は1.0280フラン程度と予測します。

さて今週のイベントですが,今週の17日にはBOJ&SNBのダブルの政策金利発表がありますが当然ながら据え置きが予想されています。(先週のイベントの項目はBOEのつもりがBOJとタイプしていたので直しておきました。)15日に米国8月小売売上高と17日に英国8月小売売上高がこちらもダブルでありますが,どちらの国が景気回復の程度が顕著なのかを見極めたいと思います。また,引き続き金相場には注目で,一方的な展開になるなら為替相場もどこまでも追従していきますので,思わぬ「ブラックスワンの出現」とならないように気を引き締めていきたいと思います。

物価推計に使われるヘドニック回帰式について

このエントリでは,物価指数の推計に製品の品質がどのように関係しているかの一例として品質調整のためのヘドニック法を取り上げます。

性能が上がっても価格が低下する代表的な製品はなんと言ってもPC(パーソナル・コンピュータ)に代表されるIT機器ですが,付加価値(機能)の変化を正確に推定できないとなると物価指数を推計するのが非常に困難となります。物価指数を実際に計算する場合には,同価格でも品質の変化(機能の向上)があればそれを加味して実際には物価が下がったと認識することが普通だからです。

一般に,新旧調査価格の価格差(A)=「品質変化」相当分(B)+「純粋な価格変動」分(C)と定義されますが,ヘドニック法とは,商品はそれを構成する性能(=特性)に分解され,かつ価格は性能によって決まると考え,新商品の旧商品対比での品質向上(劣化)相当分(=B)を直接計量手法を用いて推計するものです。

日本銀行では企業物価指数(CGPI)について,2005年12月12日公表予定の11月速報(および10月確報)分から2005年基準に切り替え,品質調整に関してヘドニック法の適用を行いました。
2005年基準企業物価指数におけるヘドニック法の適用
(詳細PDFファイルは,http://www.boj.or.jp/type/ronbun/ron/research07/data/ron0712b.pdfです。)

今回,PC(パーソナル・コンピュータ)の品質調整に当たってどの機能に性能向上の統計的有意があるかを調べた最新の資料が日本銀行より公表されています。

企業物価指数「パーソナルコンピュータ」に関するヘドニック回帰式

PCの性能動向や回帰分析に興味がある人は一度ご覧ください。

***

【デスクトップ型の最新調査(2008/3Q〜2009/2Q)で新たに有意になったもの】
「キャッシュ容量(2 次+3 次キャッシュ)」
「クアッドコア型CPU×2 ダミー」
「Windows Vista Home Premium 64 ビット版ダミー」
※CPUの性能向上とクアッドコア化,OSの64ビット化


【デスクトップ型の最新調査(2008/3Q〜2009/2Q)で有意にならなかったもの】
「Bluetooth 対応ダミー」
「ダブルチューナー対応ダミー」
「FeliCa ポート搭載ダミー」
※Bluetoothの凋落とマイナーなオプションの削減傾向


【ノートブック型の最新調査(2008/3Q〜2009/2Q)で新たに有意になったもの】
「デュアルコア型/クアッドコア型CPU ダミー」
「Windows Vista Home Premium 64 ビット版ダミー」
「記憶媒体容量」
「SSD搭載ダミー」
「液晶サイズ」
「フルHD 液晶ダミー」
「WUXGA液晶ダミー」
「DDR3ダミー」
「eSATA 端子搭載ダミー」
※CPUクアッドコア化,OSの64ビット化,記憶容量の増大,SSDの台頭,液晶大画面化,メモリおよび外部記憶I/Oの進歩


【ノートブック型の最新調査(2008/3Q〜2009/2Q)で有意にならなかったもの】
「PC カードスロット搭載ダミー」
「顔認証ダミー」
※廃れていくオプションと売れなかったオプション


こういう統計でもきちんと製品性能の動向は表われてくるものですね。しかし,株式市場・為替市場とは直接関係ないオタクなエントリでした。

BOEは政策金利およびボンド買取り枠をを据え置き

BOE Keeps Asset Purchase Plan at 175 Billion Pounds (Update2)

BOEは政策金利を0.5%で据え置き,ボンド買取り枠も当初の目標どおりです。景気が若干回復期にある現在では,余分なコメントはやめて当初のプランを粛々と実行するのが良いようです。そうすれば市場の催促相場や無意味な長期低金利期待を避けることができます。

一方,ブラウン英首相は総選挙までに1年を切っているので,できるだけ現在の経済・財政政策を堅持したいようです。米国などに比べて政府の側の役割は小さそうで単に「漁夫の利」を狙っているのはだけだと思います。

私の個人的な感想では,「今の英国には,Mervyn King BOE総裁は必要だが Gordon Brown 首相の仕事は別の人がやっても良い。」と感じてしまうこのごろです。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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