EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/03/30の週】

先週は米2月耐久財受注が予想以上によく,また米2月新築住宅販売件数も増加しました。金融機関の不良債権買い取りなど柱とするバッドバンク構想も具体化し,日米とも株式市場は徐々に上昇しています。ドルが欧州通貨に対して堅調だったのは,ユーロ圏の1月鉱工業受注鉱工業生産も前年比が過去最大の落ち込みでしたし,ユーロ圏の貿易収支および経常収支が悪化したことや,EU議長国であるチェコのトポラーネク首相率いる少数中道右派政権の不信任案が可決されて政治情勢が極めて不透明であることなどが関係しているのでしょう。(6月末までで議長は変わるでしょうが,やっぱりこの国にはEUを仕切る能力はないですね。)



ドル円は,予想が96.60円-93.10円で,実際は98.85円-95.64円(終値97.91円)でした。先々週の円高をすべて帳消しにして,終値も98円直下まで上昇しました。先週の予測で述べた早いうちの96円台への上昇が月曜日に達成され,しっかりと96円台が次のサポートになる布石が打たれました。しかし,日本における年度末の30日,31日を控えていますので,先週の95円台に少しだけ突っ込むのはありえそうですね。一方,上値は99円台では戻り売りも厳しくなり蓋をされているように重いですので,99円後半には行かないでしょう。よって,今週の上値は99.20円程度と予測し,下値は95.80円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3850ドル-1.3280ドルで,実際は1.3735ドル-1.3257ドル(終値1.3298ドル)でしたので,ユーロドルは先々週の上昇の半分ほどの値幅を下げ戻しました。1月8日の戻り高値1.3799ドルを越えることができず,1.32ドル台半ばまで下落した後に週末の時間切れの様子です。割とわかりやすいレンジ相場の形成中だと思いますが,1.31ドル台から1.34ドル台は一気に上昇しましたので下がるときも一気に下落する可能性があります。よって,今週の上値は1.3750ドル程度と予測し,下値は1.3100ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1450フラン-1.0950フランで,実際は1.1478フラン-1.1167フラン(終値1.1434フラン)でした。上限はほぼ予想通りで週足高値をつけた後に少し戻して終値を迎え,下限はドルの堅調さのおかげで1.11フラン台で下げ止まり,今年1月12日から17日に1.1170フランあたりを中心にもみ合ったレベルでのサポートは今週も健在でしたから,引き続き下限はそのあたりとしましょう。一方,上限は1月19日の高値1.14フラン半ばをユーロの下落とともに多少は越えてくるかもしれません。よって,今週の上値は1.1530フラン程度と予測し,下値は1.1170フラン程度と予測します。

今週でようやく2009年第一四半期が終わりますので,3月中はいったんはもう少し円高になるようにレパトリが起きるかもしれません。しかし,4月まで長引くとは思えないので,基調としては欧州通貨と円の弱いもの比べで週末を迎えると予測しています。

耐久財受注がプラス上昇のサプライズ

U.S. Economy: Goods Orders, Home Sales Show Less Drag on Growth

2月耐久財受注    3.4% (予測:-2.5%, 前月改定値:-7.3%)
2月耐久財受注(コア)3.9% (予測:-2.0%, 前月改定値:-5.9%)
2月新築住宅販売件数 337K (予測:300K, 前月改定値:322K)

まあ,予想以上のサプライズを耐久財受注も新築住宅販売件数も示していますが,1月が本当に悪かったのでその反動とも考えられるわけです。ですから,正直なところこのサプライズを利用して短期の売買は可能なものの,長期的に景気が改善するトレンドになったとは断定できません。

あと2か月連続(3月と4月)で少なくともマイナスにはならない報告だったら,徐々に景気の底がはっきりしてきたと判断できるかな。それにしても「底がはっきりした」だけで「回復途上のトレンドになった」とは言えないのですが…

下のビデオではBarclays Capitalのストラテジストが実に慎重な見方をしています。(毎回は載せませんが,本家ブログでもちょっとBloomberg Videoを引用してみたくなりました。おまけです。)

偽バーナンキの嘆き by CBS Follies

CBS Follies と言えばColumbia Business Schoolの学生たちの有志で面白いビデオを作っているグループです。過去にはバーナンキFRB議長が就任したときに同じく議長候補だった同校学長のグレン・ハバードががっかりするというビデオ(*1)を作り,CNBCからも取材を受けたことがあります。

今回紹介するのはそのビデオの返歌のようなもので,2008年の春に偽バーナンキが嘆いているビデオを作っていました。たまには息抜きにどうぞ。



(*1)なお,こちらがもっとも有名なグレン・ハバード嘆き節のビデオのほうです。

やっとバッドバンク構想の詳細が明らかに

Geithner Relies on Investors for $1 Trillion Plan (Update5)

本来は先週末までに発表の予定だったのでしょうが,前回の構想発表のときは具体性がないと散々たたかれたので,延期してでももう少し詳細を詰めたのでしょう。

米財務省の発表ページは以下のとおりです。
http://www.treas.gov/press/releases/tg65.htm
ダウンロードできるPDF版FactSheetはこちらです。
http://www.treas.gov/press/releases/reports/ppip_fact_sheet.pdf

主に注目されるのは,前半の「金融安定化計画」のほうではなく,「レガシー資産に対する官民協力投資計画」のほうです。

公的資金から750億〜1000億ドル(約7兆2000億〜約9兆6000億円)を拠出して,5000億〜1兆ドル(約48兆〜約96兆円)の買い取りを目指す
と書かれています。基本ポリシーやこの方法のメリット,買い取り対象となるローン債権や証券化債権の定義などが詳しく書いてあります。

細かい能書きは別として,今回の発表された計画の成否の鍵は,

■ 政府の資金を補う民間投資資金が本当に十分集まるかどうか
■ 金融機関側に買い取られたローンや証券の損失確定を受け入れるインセンティブがあるのかどうか

でしょう。クルーグマン教授は相変わらず政府の計画に手厳しいですがが,部外者だから何でも言えるのです。政権中枢で起用してしかるべき責任とコミットメントを伴って立案させたら良いのですよ。米国はスウェーデンのケースのように銀行の国有化だけでうまく行くとは思えません。官民が協力するこういうプランが必要なのです。

そして,上記の成否の鍵についての肯定的な結果を生み出すためには,やっぱり米住宅価格の下げ止まりと再上昇という実体経済の漸進的な変化が必要です。それが早くても2009年の後半以降,実際には2010年になってやっと始まるとしたら結構先の長い話になりますね。

短期的な株式市場の上昇で利益確定するのでない限り,中長期投資のためのアクションは当分無理ということになります。そういう市場マインドの閉塞感に加えて麻生首相の「株屋発言」の逆風もありますので,証券業界のセールスの皆さんも本当に大変だと思います。

私も為替市場でのルールベースのトレードしか今のところお勧めできるものはありません。

3月のドル円のアノマリー

3月期末のドル円は,「輸出企業がドルで回収した製品代金を円転して期末に決算するから円高ドル安になる」というもっともらしい考え方があります。しかし,本当にそうでしょうか。

2000年から2009年にかけての3月のドル円の日足終値レートを3月の月足始値レート(毎年の日にちをそろえるために週末もつなぎ足にしていますので,3月1日が営業日でない場合は2月最終営業日の終値レート)から引いた値をグラフにしてみました。



どうです。パッと見る限り特別に毎年円高になるアノマリーは感じられません。それどころか2001年は8円以上ドル高ですね。でも,いくつか気づかされることがあります。

■ だいたい3月10日までは小動きである。
■ 3月の第2週以降に円高あるいはドル高の趨勢がはっきりする。
■ 円高になる年には周期がある。(2000年・2004年・2008年)
※月足始値よりマイナスの年のグラフを暖色系,プラスの年のグラフを寒色系で表示してこの傾向がわかりました。

円高だった2000年や2004年の翌年の2001年や2005年の3月は円高どころかドル高の方向に振れています。ですから2008年(ピンク色)の3月は確かに円高に振れましたが,今年(薄緑色)の3月も円高になるとは限りません。もちろん下旬以降に円高になると元に戻らない別のアノマリーもあるのですが…

2000年が特別だと考えると,2004年・2008年のケースでも4-5円の円高です。結論として,4年周期のアノマリーから外れる今年は昨年ほど円高傾向になく,かつ円高だとしても陰線の幅は4円以下と考えて,悪くとも93円台でとどまる(=月足始値97.53円-4.00円)と大胆な予想をしています。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/03/23の週】

EU諸国の財政出動合意は当然のことながら不発で規制強化発言だけが目立つとは,欧米の財政政策がますます対照的だと思われた1週間でした。AIGのボーナス取り返し法案は迅速に可決されましたが,こういうことをやると本当は公的資金をぎりぎりまで投入しない企業が増えて手遅れになりそうですから,ほどほどのほうが良いですね。一方,株式市場にはプラスに働いたFOMC前後を境にして,為替市場では大幅にドル安にふれました。



ドル円は,予想が99.50円-96.10円で,実際は98.96円-93.54円(終値95.89円)でした。ドル安のため懸念していた96円割れは一気に通り越し93円台に突入です。終値で96円近くまで上昇しましたが,これは96円以上でロングした連中の最後のあがきでしょう。早いうちに96円台に乗らないと,以前にも述べた94円台前半のサポート(今回も-50PIP以内の割れ)さえ怪しくなってきます。下値はしっかり94円台前半を守れるかどうか不明ですので,93円台前半までのゆらぎを想定しています。また,上値は3月19日の高値のメドを上限と考えています。よって,今週の上値は96.60円程度と予測し,下値は93.10円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.2990ドル-1.2610ドルで,実際は1.3737ドル-1.2868ドル(終値1.3625ドル)でしたので,ユーロドルの上限のシナリオが完全に崩れた週でした。現在の1.36ドル台は今年1月5日の1.40ドル直下からの下落以降に5日連続でもみ合ったレベルにあります。完全に上抜けするには1月8日の戻り高値1.3799ドルを明確に越えないといけないでしょう。さらに下のもみ合い場所は1.33ドル前半ですので1.32ドル台後半がゆらいだレベルでの下限でしょう。一方,しばらく見ないうちに原油価格が52ドル台になってきたことも見逃せませんので,上限を少し上へシフトした形で予想したいと思います。よって,今週の上値は1.3850ドル程度と予測し,下値は1.3280ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.2040フラン-1.1680フランで,実際は1.1910フラン-1.1158フラン(終値1.1229フラン)でした。こちらもドルスイスの下限のシナリオが完全に崩れた週でした。今年1月12日から17日に1.1170フランあたりを中心にもみ合いましたので現在はそこで下げ止まっているということです。このまま収まる保証はありませんので,1月9日からの上昇の基点となる1.09フラン半ばを下限と考えておきましょう。一方,上限は戻り高値の予想ですのでもう少し簡単です。1月19日の高値1.14フラン半ばを越えるエネルギーはまだないと考えています。よって,今週の上値は1.1450フラン程度と予測し,下値は1.0950フラン程度と予測します。

今週はなぜか英国関連の指標が多いようです。(ネーションワイド住宅価格・消費者物価指数・小売売上高・経常収支・GDP確報値など)なので,ポンドがらみおよびポンドによって強弱が相対的に変わるクロス円がらみは要注意かもしれません。

ユーロドルの強気相場

ユーロドルの強気相場はオプション・トレーダーに顕著なんだそうです。

Currency Options Signal Traders Most Bullish on Euro This Year

たいていの定性的な情報は後付けで根拠がいい加減なものが多いのですが,
オプションのリスク・リバーサルは定量的に数字として挙げられるものとしては確かな部類に入ります。

とはいっても,2009年第2四半期末時点のユーロドルの対照的な予測が出ています。

BNP Paribas: EUR/USDが1.23ドル
Deutsche Bank AG: EUR/USDが1.50ドル
54人の為替ストラテジスト: EUR/USDが1.25ドル(2009年第2四半期末)
54人の為替ストラテジスト: EUR/USDが1.30ドル(2009年末)

短期のオプションの買われ方は十分に尊重する必要がありますが,長期予想はやっぱりあてになりません。また本文にも書いてあるように,長期のオプションはかえってスポット市場のヘッジのために逆のポジションを持つこともあるので要注意です。

FOMC statement, March 18, 2009

FOMC statement

(今回の概要)
1.いつもはレートを最初に持ってくるのに前回のFOMCからの概況を先に持ってきた。(※1下線)
2.レートは今回も0.25%で据え置きであったが,据え置き予想で市場の関心が低いことを考慮したか最初のパラグラフにはない。(※2下線)
3.MBSの買い取り拡大など今回は声明に珍しく数字を持ってきた。わざわざFEDのバランス・シートの拡大までFOMCの声明で明記しているというのはあまり記憶になく衝撃的かもしれない。(※3下線)
4.とうとう長期国債の買い取りも明言した。(※4下線)
5.TALFの適用範囲も個人およびスモール・ビジネス市場に拡大した。(※5下線)

※こりゃあFRBが思い切って動きすぎたために,ドルへの不安が一時的に増して各国通貨に対してドル安となる模様ですね。

Release Date: March 18, 2009

For immediate release

※1Information received since the Federal Open Market Committee met in January indicates that the economy continues to contract. Job losses, declining equity and housing wealth, and tight credit conditions have weighed on consumer sentiment and spending. Weaker sales prospects and difficulties in obtaining credit have led businesses to cut back on inventories and fixed investment. U.S. exports have slumped as a number of major trading partners have also fallen into recession. Although the near-term economic outlook is weak, the Committee anticipates that policy actions to stabilize financial markets and institutions, together with fiscal and monetary stimulus, will contribute to a gradual resumption of sustainable economic growth.

In light of increasing economic slack here and abroad, the Committee expects that inflation will remain subdued. Moreover, the Committee sees some risk that inflation could persist for a time below rates that best foster economic growth and price stability in the longer term.

In these circumstances, the Federal Reserve will employ all available tools to promote economic recovery and to preserve price stability. ※2The Committee will maintain the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and anticipates that economic conditions are likely to warrant exceptionally low levels of the federal funds rate for an extended period. To provide greater support to mortgage lending and housing markets, ※3the Committee decided today to increase the size of the Federal Reserve’s balance sheet further by purchasing up to an additional $750 billion of agency mortgage-backed securities, bringing its total purchases of these securities to up to $1.25 trillion this year, and to increase its purchases of agency debt this year by up to $100 billion to a total of up to $200 billion. Moreover, to help improve conditions in private credit markets, ※4the Committee decided to purchase up to $300 billion of longer-term Treasury securities over the next six months. ※5The Federal Reserve has launched the Term Asset-Backed Securities Loan Facility to facilitate the extension of credit to households and small businesses and anticipates that the range of eligible collateral for this facility is likely to be expanded to include other financial assets. The Committee will continue to carefully monitor the size and composition of the Federal Reserve's balance sheet in light of evolving financial and economic developments

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; Elizabeth A. Duke; Charles L. Evans; Donald L. Kohn; Jeffrey M. Lacker; Dennis P. Lockhart; Daniel K. Tarullo; Kevin M. Warsh; and Janet L. Yellen.

FOMC前としては不思議なブレイク

FOMC前にだらだらとポジション調整がなされることはよくあるのですが,大してサプライズでもない経済指標の発表される一時間の間にユーロドルが上抜けするとは意外でした。



3月16日12:00 GMTにいったんつけた1.3071ドルの高値はそれ自身が直近の高値更新ではあったのですが,さらに上にブレイクしたので1.29ドル台半ば以下のショートポジションは損切りさせられたと思われます。この瞬間に週の初めに予測していた1.2990-1.2610ドル程度のレンジ相場のシナリオは消滅しました。

3月17日13:00台にかけて1.2931ドルまでショーターの最後の抵抗はありましたが,それも息の根が止まったことでしょう。

週の半ばでシナリオが狂ったときは,うかつにポジションを取らないことです。少なくともFOMCはノーポジで様子見を決め込まないといけません。

予想が違った場合の対応は,

1.ストップを越えたら躊躇なく損切りする
2.冷静に次のシナリオを導き出すまではノーポジション

が必要です。1の損切りは言わずもがなですが,損をした後のシナリオ自体が冷静なものになりにくいので2もとても大切なことです。通常週末に頭を冷やして対策を練るまでは何もしないほうがいいのです。その週のうちに取り返そうとして下手な鉄砲を撃ち続けてはいけません。

金融政策決定会合とWBC日韓戦

WBCの日韓戦を気にしながら,日銀の政策決定会合の取材をしている皆様および日銀の中の皆様へ:

一仕事終えた後で朗報が届くことを願っています。

ところで,BOJのHPを見ると当初の決定会合の予定は,3月 16日(月)・17日(火)だったのが3月 17日(火)・18日(水)に変更になっていますが,どんな理由で変更があったのでしょうか。審議委員の誰かの都合とかあるのでしょうか。


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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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