EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

今週ブレイクした円安について

あれよあれよと言う間に96円,97円あたりまでドル円は上昇していますが,今週はクロス円全般で円が安いようです。(図1は日足です。)



巷では「中川辞任で円高を未然に防いだ・為替介入するより安上がりであった」などという笑えない話もあるくらいですが,円安の真の理由など誰にもわかりません。しかし,今の円安についていくべきかどうかは誰にも気になるところでしょう。

こういう予期しない上昇に乗るときには,皆がどのあたりで買い始めたかというのを気にしていないといけません。相場の大勢が投げたときに買いあがることなどはできませんから…(図2は時間足です。)



■ 2月19日の高値94.45円を明確に上抜けし95円台に達した時点で最初のロンガーが買いに走ります。月曜日はまだ94円台にとどまっていましたから,正確には24日火曜日GMT 03:00ごろです。このロンガーは闇雲に買ったのではなく,月曜日に対抗するショート筋ががんばっても94.13円を底として,それ以上相場が下がらなかったことを根拠に買っています。この94円台前半は2度のトライでサポートされたので,比較的ロンガーが頼れるサポートと言えます。
■ 24日GMT 14:00に96円越えを狙ったロンガーが仕掛けの第2陣のロンガーです。最初のロンガーとかぶる可能性もありますが,この仕掛けのロンガーはストップがついて踏みあがった相場で利益を得ていくタイプですので,オプション・バリヤーがあり防戦売りが発生する場合は,まとまった玉をぶつけてくるのです。
■ その後,96円を越えると一気に吹き上がります。ショーターの投げと第3陣として買い始めた連中が,ここからの主役です。気をつけるべきことは,第2陣の短期のロンガーは変わり身が早いですから,現時点では96円は堅いサポートレベルにはなりません。
■ さらに25日GMT 05:00に97.32円をつけましたが,マーケットも半信半疑で「いくらなんでも今の時点で98円はないよね」という気分で現在は96円後半です。しかし,ファンダメンタルで説明のつかない上げでしたので何がおきても不思議ではありません。

【そして取るべきスタンスは…】
もし,昨日ポジションを取れなかったとしてもあせってはいけません。当面の底の94円台にいかに近いところで押し目を拾うか,次なる98円越えのブレイクアウトを狙うかのどちらかです。96円台ではしばらく様子見で,96円下抜けのトライが複数回失敗してからでも遅くはありません。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/02/23の週】

先週は週前半は,ドル堅調で欧州通貨に対して続伸していたのですが,金曜日にはCitiやBOAなどの銀行国有化観測が流れて米国株式が続落し,一転してドル安の展開でした。引退してもなお不規則発言で市場を動かすグリーンスパン元FRB議長の存在で,「中川酒禍」による円安も「緑爺舌禍」によるドル安で多少帳消しになったようです。さらに,フィラデルフィア連銀製造業景況指数も最悪(-41.3)でした。

おまけに,Bloomberg Videoが見れなくなっているし,左サイドバーに表示していたAKMETERのFX Tableも正しくFeedを出さなくなったので変更が必要でしたし,ネット的にもDoblogからの移転以外にいろいろありました。(新しいFeed Tableは定期的に自社HPのポップアップを出すのでブラウザでブロックできる人はしておいてください。160pxのサイドバーに入るすっきりとしたカスタマイズ可能なFeed Tableがほかに見つかっていないので自前で作成することも検討中です。)



ドル円は,予想が92.60円-89.50円で,実際は94.45円-91.40円(終値93.03円)でした。今週の中川円は弱かったですね。結局週の安値は月曜日につけたもので,月曜日から木曜日まで陽線で連続して下値を切り上げて,金曜日の下落の影響は限定的でした。ともかく93円台をキープして週の金曜日終値を迎えたのは大きいです。クリントン国務長官が行った日中を含む極東歴訪の外交によって米国債が引き続き買われ続ける担保を得たのでしょうか?少なくとも昨年までの円への質への退避はなくなっているような気がします。当面の上値の目標は木曜日に越えられなかった1月6日の高値94.61円を明確に越えるかどうかに注目します。一方,下値は92円前半のサポートと91円台半ばの両方のサポートがあります。よって,今週の上値は94.50円程度と予測し,下値は91.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3160ドル-1.2720ドルで,実際は1.2883ドル-1.2513ドル(終値1.2835ドル)でした。ユーロの弱さは一時1.25ドルを割って昨年11月の安値に迫る勢いでしたが,金曜日の米国株安の流れによって反転しました。とはいっても,1.29ドルを実は越えずに週の終値を迎えたので根本的に欧州通貨の弱さが解消されたのではなく,ドルが自分からこけたといえるでしょう。上値は1.30ドルには届かず推移し,下値はもう一度1.25ドル台を伺うと考えます。よって,今週の上値は1.2980ドル程度と予測し,下値は1.2550ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1830フラン-1.1510フランで,実際は1.1884フラン-1.1460フラン(終値1.1525フラン)でした。上にも下にも少しレンジをはみ出しましたが,まずまずの予想通りの動きです。先週の上値についていく戦略は木曜日までは完璧でしたが金曜日に崩れました。金曜日の400PIPSを越える一日の値幅は1月5日以来のことです。下値については1.15フラン台を割れても終値で戻したのが支えです。一方,上値は直近高値をつけたものの下落幅が激しかったので,1.17フラン台で戻り売りの強い抵抗にあうと思われます。今週の上値は1.1780フラン程度と予測し,下値は1.1530フラン程度と予測します。

それにしても,最近のテレビメディアは,

大物出演者やドラマ予算のカット
インフォマーシャルの増加
深夜のフィラーの増加と放送時間の短縮
パチンコとサラ金のCMの増加
内食志向番組
クイズ番組の増加

などに象徴される動きで,広告減少によるコスト削減戦略をはっきりと打ち出していますねえ。見るべきドラマや番組が減ってきて,NHKだけがかろうじて見られる形になるのでしょうか。このままでは広告媒体としては完全にネットに負けてしまうでしょう。本当に不況のときは,広告出稿の費用対効果がわかるネットのほうがクライアントにとっては最良だからです。

日本経済は内向きシュリンクに向けて正念場を迎えています。ドル円が猛烈な円高にならないのは,そういう状況でも対策を打ち出せない政府への不信感から退避通貨として円を買うことはできずにいるのでしょう。代わりに通貨から金にシフトしているのは金相場を見てもよくわかります。

米連銀のホームページデータ

本石町さんのところのエントリで,アトランタ連銀のブログの紹介がありましたが,米国のFRB(通常のFRBはFederal Reserve Boardのことで,連銀の意味で使うときはFederal Reserve Banks)の12連銀は,

第1地区  ボストン連邦準備銀行
第2地区  ニューヨーク連邦準備銀行 (統括連銀)
第3地区  フィラデルフィア連邦準備銀行
第4地区  クリーブランド連邦準備銀行
第5地区  リッチモンド連邦準備銀行
第6地区  アトランタ連邦準備銀行
第7地区  シカゴ連邦準備銀行
第8地区  セントルイス連邦準備銀行
第9地区  ミネアポリス連邦準備銀行
第10地区 カンザスシティ連邦準備銀行
第11地区 ダラス連邦準備銀行
第12地区 サンフランシスコ連邦準備銀行

ですが,それぞれの連銀に特徴がありホームページにも差があります。いくつかのHPの活用方法を考えてみたいと思います。

【ボードのHP】まず,FOMCを見るのは当然のことながらボードのHPです。
FOMC Meeting calendars, statements, and minutes (2003-2009)
ここでは,次回のFOMCの日程を知ったり,過去のFOMCの声明文を見ることができます。

【ニューヨーク連銀のHP】この統括連銀のHPでは,ニューヨーク連銀製造業景況指数が見られます。
Empire State Manufacturing Survey
ニューヨーク州の製造業景況指数として業況の改善・悪化,雇用指数,仕入れ価格指数などが見ることができます。リンクをたどると過去データのCSVファイルのページなどもあり,データを加工して使うことができます。東京が日本の中心であるように,ニューヨーク州の米国を代表的する企業の景況感を知ることができます。(毎月15日発表)

【フィラデルフィア連銀のHP】このHPでは,フィラデルフィア連銀製造業景況指数が見られます。
Business Outlook Survey
ペンシルベニア,ニュージャージー,デラウエア州の製造業における景況感や経済活動の現状を示したもので,非農業部門の就業者数,失業率,製造業の新規受注・在庫,平均賃金,個人所得などの11項目について1か月前と比較した現状と6か月後の期待を「良い」「同じ」「悪い」の中から選択させたデータです。こちらの指数のほうが項目が多くまた米国のより広範囲な州の経済状態をあらわしていると言えるので,ニューヨーク連銀製造業景況指数より重要です。(毎月第3木曜日発表)

時系列的には(ニューヨーク連銀製造業景況指数)→(フィラデルフィア連銀製造業景況指数)→(ISM製造業景況指数:毎月第1営業日発表)で,一番重要なISM製造業景況指数より重要度は低いものの,雇用統計の先行指標としての価値が大きいです。こちらもCSV/XLSファイルのページがあり,エクセルに取り込んでグラフなどを書いてみると良いですね。



このグラフは,フィラデルフィア連銀製造業景況指数(のGeneral Activities Current)とS&P500の関係を,2001年3月から2003年2月と2007年8月から2009年7月までを重ねてみたもののです。(画像をクリックすると拡大できます。)2008年8月まではGACはなんとなく相似形で重なるように推移していますが,2008年9月以降急速に悪化しており,2009年2月の今月は-41.3ととんでもなく低い数値です。

この結果,300ドル以上2001年3月からの推移に比べてプラスだったS&P500も同程度まで下落してきました。GACの低迷が続いており,加えてGAF(General Activities Future)は先行指標としてまだそれほど上がって来ていませんので,S&P500の底抜けも視野に入ってきていると考えます。

為替ではロングもショートもポジションを取りやすいですが,株についてはまだまだ春は遠いでしょう。

では,後の連銀のページはまた別の機会に紹介します。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/02/16の週】

まさかこちらのブログから今週の展望を発信するとは夢にも思いませんでした。こちらのブログはエントリの上に発信日付が出ませんので,エントリの週の日付を追加しました。
先週は原油価格が10%以上上がったり,米国政府による住宅ローン補助の報道などもありましたが,為替は比較的狭いレンジで推移しました。週末のG7も各国政府の経済対策・景気刺激策に焦点が集まり,為替レートについての言及はポンド安なども含めて議論されませんでした。それより,中川昭一財務大臣は,G7というたぶん自身にとって最初で最後になる経済会議の会見で眠るとはひどすぎますね。国会で居眠りするのとはわけが違いますよ。(笑)
それに自国の政策金利を間違えるなよ!




ドル円は,予想が93.20円-89.50円で,実際は92.10円-89.69円(終値91.50円)でした。89円台の下値固めは行われているようですが,上値が重く92.10円の高値も月曜日につけたもので93円に達する気配はありませんでした。当面の上値の目標は2月1日の週の金曜日の高値92.37円を明確に越えるかどうかに軌道修正です。よって,今週の上値は92.60円程度と予測し,下値は89.50円程度と引き続き予測します。



ユーロドルは,予想が1.3120ドル-1.2720ドルで,実際は1.3093ドル-1.2721ドル(終値1.2789ドル)でした。ほぼ予想の範囲で,ユーロドルの下値のメドは先週と変わりません。ドル円の下値とユーロドルの下値が固まっているということは,ドルは一方的に(円に対して)弱くも(ユーロに対して)強くもならないことですから,円の強さおよびユーロの弱さも小康状態にあるのでしょう。市場の期待としては,固まっていないほうの動きつまり円安およびユーロ高の方向でしょうが,1.3150ドルあたりからショートポジションを取ってきた人たちががんばっているのと,引き続きそれを見越して戻り売りしている人たちがいますので,今回も上値のみの若干の上方修正にします。よって,今週の上値は1.3160ドル程度と予測し,下値は1.2720ドル程度と引き続き予測します。



ドルスイスは,予想が1.1880フラン-1.1380フランで,実際は1.1779フラン-1.1501フラン(終値1.1633フラン)でした。ますます狭いレンジで固まってきました。とはいえ,6週連続で下値を切り上げ,2週連続で上値も切り上げている事実がありますので,この通貨ペアはやはり上値についていきたいです。下値については1.15フラン台を割れなかったのが当面の支えです。一方,上値は先週言及した昨年12月14日の週の高値1.1747フランをなんとか越えてきましたので,今後は1.18フラン台に突入して戻り売りの抵抗にあうと思われますが先週の予測が高過ぎでしたので,今週の上値は1.1830フラン程度と予測し,下値は1.1510フラン程度と予測します。

ところで,今週中にDoblogは復帰できるのでしょうか。そして,復帰しても過去ログは全部キープできるのでしょうか。市場の動きも気になりますが,こちらも生暖かく見守って行きたいと思います。

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望【09/02/09の週】

先週はBOEが利下げして1.0%の政策金利になりましたが,ECBはしぶとく据え置いて2.0%の政策金利のままでした。米国では景気対策法案が上院で共和党の抵抗にあい,若干の規模の縮小を見ていますがなんとか成立する気配を見せています。特に木曜日と金曜日にはそれが好感されてドル円は約一週間ぶりの久々の90円台を回復しています。米1月雇用統計は市場予想を大幅に下回りましたが完全に無視されました。



ドル円は,予想が91.50円-88.70円で,実際は92.24円-88.58円(終値92.00円)でした。まあ,木曜日の金曜日の上昇がなければこのレンジ予想の上限突破は難しいものでした。ですから,今は経済指標と言うより政府の行う景気対策や金融安定化策に市場の焦点が移っていることをよく表わしています。現在の92円まで上昇した相場では90.50円を越えてからロングポジションを取った人たちが投げなければ底堅いといえるでしょう。そこで,下限は89.50円あたりに置き,上値は1月8日の92.91円を越えるかどうかつまり93円のバリアー越えに注目です。よって,今週の上値は93.20円程度と予測し,下値は89.50円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3050ドル-1.2530ドルで,実際は1.3070ドル-1.2706ドル(終値1.2924ドル)でした。つまり上限は予想通りでしたが,一方的なユーロ安・ドル高にはならずに昨年12月7日の週のユーロ買い上がりの安値1.2729ドルを一応の下値のメドとしています。2月2日と2月6日の両方で1.27ドル台で支えられたのはそれを表わす象徴的な展開です。一方,上値は1.3050ドルを越えてからが重いのです。それは,1.3150ドルあたりからショートポジションを取ってきた人たちががんばっているのと,それを見越して戻り売りしている人たちが発生しているからです。それで,その手前で上値は抑えつけられるのではないかと思います。よって,今週の上値は1.3120ドル程度と予測し,下値は1.2720ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1830フラン-1.1350フランで,実際は1.1744フラン-1.1399フラン(終値1.1635フラン)でした。週の始値と終値が6PIPSしか違わないので,この通貨ペアは完全に上にも下にも行きたくない相場になっているのでしょう。下値については,1.13フラン台の底堅さは証明済みですので,3週続けて同じにしてもよいくらいです。上値については昨年12月14日の週の高値1.1747フランが上昇の蓋になっていますが,それを越えても,1.20フランの大台に行く前に1.1850フランあたりで抵抗が強くなり失速すると思います。よって,今週の上値は1.1880フラン程度と予測し,下値は1.1380フラン程度と予測します。でも,波乱要因としては今週はUBSとクレディ・スイスの決算発表があるので,十分お気をつけください。

週明け月曜日にまとめられそうな米法案採決・日本の悪い機械受注などで,今週の相場の雰囲気は変わりそうです。私もほとんどシステム任せですが,月曜日の流れだけは横目で見ておきたいと思います。

※ところで,最近めっきりバーナンキFRB議長の面影が薄いので,ガイトナー新財務長官を入れたトップ絵にしました。Doblogでは横幅にゆとりがないので縦横ともやや縮小しています。バックアップサイト(ここ)では今までと同じスケールで見られます。

人間は「市場規範」より「社会規範」を優先させる生き物

今週は市場観察はしていないのですが,週末にある本を読み返す機会があったので…

ダン アリエリー(著)「予想どおりに不合理―行動経済学が明かす『あなたがそれを選ぶわけ』」を読むととても面白い事例が書いてありました。

■ 全米退職者協会は複数の弁護士に,困窮している退職者の相談を30ドルで引き受けてくれないかと頼んだら弁護士たちは断った。でも,その協会の責任者がボランティアでお願いしたら圧倒的多数の弁護士が依頼を引き受けた。

■ イスラエルの託児所で,子供の迎えに来るのに遅刻する親が多かったので罰金を科すことにした。そうしたら罰金を払っても良いと考える親が増えて,かえって遅刻が増加した。

著者はこれらの事例を出して,人は誰かのためになる「社会規範」のためなら無償でも何かを引き受けるが,労働をお金に換算した「市場規範」の考えに従うと,同じことを実際に行ってもらうためには高価な対価が必要になると結論付けています。

言い換えると,「社会規範」に訴えるとコストはかからないが,いったん「市場規範」の考えに従ってお金で考えるように人を誘導するとコストが膨大にかかる
ということです。

例1: 住宅ローンを証券化すると,債権者も債務者も考え方が「市場規範」に従ってしまうため,劣悪な条件で高利のローンを組ませるようになり結果的に信用コストが増大する。相手を見て個別にローンを設定していた時代は「社会規範」が働くために,比較的安全なローンに限りリーズナブルな利率でローンを組ませるので信用コストは増大しない。

例2: 「景気回復のために定額給付金を受け取って使ってください」と言うと,人々の考えが「市場規範」に従ってしまうため,相当高額な給付金をバラまかないと景気回復には貢献しない。お金をバラまく代わりに,人々の必要にかなった事業分野の業種への転換を推奨するほうが,人々の「社会規範」に訴えるためにコストが安い。

さらに言い換えると,「市場規範」より「社会規範」に訴えてセールスや経営を行う企業の戦略もある
のですね。

例3: 高級感や快適感を前面に出すより,エコを前面に出して車を売る

例4: 伝統的な優良企業は臨時ボーナスより福利厚生を行き届かせて社員の忠誠心を育てる

なるほど,人間は「社会規範」を優先させる生き物です。破綻した「投資銀行」モデルは「市場規範」で全ての経済論理を組み立てていきましたが,未曾有の金融危機と不況に対抗していくためには,政治家も国民の「社会規範」に訴える政策をしないとダメかもしれませんね。

今週から来週にかけて更新が遅れます…



今週から来週にかけて本業が大変忙しく,ブログ更新が遅れますのでご了承ください。相場も同期したように小動きなのが幸いですが…

雑感を書くにもそれなりの市場観察と考察の時間が必要ですからね。なおシステム・トレードのほうは動かしています。あと,ブログパーツの改良は総合ブログで今週もやっているはなぜだという突っ込みはしないようにね。(笑)

ドル円・ユーロドル・ドルスイスの展望

先週はFOMCがあったのに政策的な手詰まり感が否めず市場の反応は高くありませんでした。また,週末の米2008年4QGDP発表は-3.8%と壊滅的であったのに,事前予想-5.4%よりはましというどう反応したらよいか分からない経済指標でした。市場全般では,米国のほうが政策的にも迅速に動いているので「ひょっとしたら欧州よりはましだろう。」と思われていて,欧州通貨のユーロおよびポンドは引き続き弱いです。(久々に週末持越しのユーロ円ショートがいい感じです。)



ドル円は,予想が91.80円-87.50円で,実際は90.74円-88.40円(終値89.66円)でした。つまり,予想も少なめでしたがさらに小動きとなっており,1ドル90円近傍は日米両国にとってまあ,現状を維持するのにちょうど良いレートなんでしょう。月足で見ると12月と1月で2か月連続で87円台で踏みとどまっており,ここが円高の大底とするならばあと2か月はこのレートを割らないで87円台をサポートできないといけません。今週はまだG7もありませんし,先週に引き続いて小動きと予想します。よって,今週の上値は91.50円程度と予測し,下値は88.70円程度と予測します。



ユーロドルは,予想が1.3100ドル-1.2580ドルで,実際は1.3329ドル-1.2745ドル(終値1.2748ドル)でした。振幅は予想と同じでしたがやや上方シフトの感じで,週の前半で高値をつけたのち,後半は一転して下落し安値圏で推移しました。注目は,1月23日の安値1.2765ドルを既に割ってきている状況で,昨年11月13日の1.2388ドル,10月28日の1.2329ドルを目指す動きになるかどうかです。1.2600ドル-1.2550ドルの範囲で下落が止まればよいのですがそこを抜けると,1.24ドル台,1.23ドル台を再び伺うことになります。現在も直近安値を更新している状況では,上値は先週以上に期待できません。よって,今週の上値は1.3050ドル程度と予測し,下値は1.2530ドル程度と予測します。



ドルスイスは,予想が1.1790フラン-1.1350フランで,実際は1.1658フラン-1.1312フラン(終値1.1625フラン)でした。ユーロドルとは逆にこちらは高値圏で推移しています。こちらも1月23日の高値1.1714フランを射程圏にとらえ上抜けを狙っていると思ってよいでしょう。ただし,1.1850フラン手前では前回の下落のショート筋がまだ抵抗を試みるので,それ以上の上値は重くなると思います。一方,先週の動きから1.13フラン台でのサポートは比較的しっかりしていて底は安心と思えます。よって,今週の上値は1.1830フラン程度と予測し,下値は1.1350フラン程度と予測します。

なんだか最近は,経済指標に対する興味が薄れてしまっています。指標に連動して動かないからです。それに,アナリストの予想が悲観的なのもあるかもしれませんが,指標自体は悪いけど予想よりは良いという状況で市場も戸惑っているイメージがありますね。

G7までは中銀や政府首脳の発言を材料に相場は動いていくことになるのでしょうか。

追記:そう言えば,欧州金融機関の決算発表は来週以降の2月に集中です。
02/10/09 UBS UBS
02/11/09 CS Credit Suisse Group
02/17/09 BCS Barclays PLC
02/19/09 BNP.PA BNP Paribas
03/02/09 HBC HSBC Holdings plc

ダボス会議での麻生首相の演説



こんな演説なら,麻生首相は行かないほうが良かったです。

ダボス会議:麻生首相演説…中長期構想示せず

第一次湾岸戦争で金さえ出せば貢献したことになると考えていた日本政府と同じ発想でしょう。どうせ外務省が準備した原稿なんだろうけど,外務官僚たちも実体経済と金融経済についてもう少し勉強したほうがいいと思いますよ。

サブプライム問題後の課題は,
第一段階) 信用不安に基づく短期金融市場を中心とした資金供給の問題
第二段階) 証券化証券の価値の毀損によりバランスシートが悪化した金融機関の救済の問題
第三段階) 証券化証券によって過大にレバレッジを掛けられた金融経済に引きずられて,実際の消費以上に生産過剰になってしまった製造業の縮小再生産による失業の受け皿をどこに求めるのかと言う問題

に徐々に進展してきました。前2つは中銀や政府の公的資金供給により,少しずつ正常化するとは思いますが,昨年の秋以降は日本も含む世界経済の最大の問題は3番目になってきました。なのに,麻生首相や原稿を準備した官僚の頭の中は,まだ洞爺湖サミットのままなのでしょうか。

環境問題が少しだけ盛り上がった昨年のサミットのころは,原油価格や他の商品価格の高騰していたし,資源消費を減らしながら「余裕を持って環境に配慮する」というスタンスも世界の経済界の共感を得られたかもしれません。

しかし,各国企業は幻想に過ぎなかった需要に基づいて生産計画を立てていたので,現在では必要のない雇用は切らざるを得ない状況です。民間企業は慈善事業ではないので「食べていくためには環境より低コストを優先させる」方向に舵を切っています。唯一政府は財政出動が出来るのですが,それとて既存の事業の範囲内で内需を拡大しても必要以上に拡大した生産体制を稼動させるのには不十分です。必要のない生産設備のスクラップと新しい需要を生み出す事業分野のビルドの両方が必要です。

「『新しい雇用を生む事業分野の開発と人々の労働生産性を上げること』これが我々の当面の目標であり,それによる方法しか世界経済を再び活性化することはできません。日本はそのためにお金を出し,環境分野がその新しい事業分野となるために全力を注ぎます。」という言い方なら欧米の各国指導者も納得すると思いますがね。

お金を出すと言うことや環境のことを手段として口に出すこと自体は構わないのですが,これまでにこうやったじゃなくて,これからこうするというビジョンや目標をもっと前面に出すべきでした。そして,オバマの就任演説じゃないので,外交政策より経済政策に論点を絞るべきでした。World Economic Forumだよね。この会議は…

あの演説では,闇雲に金を出しても誰が消費するんだと言う話になると思いますよ。金の使い方の具体性が乏しいんだよね。残念ながら「定額給付金」と発想が同じです。金さえばら撒けば景気は良くなると言うオールド・ケインジアンの最たるものですね…残念!

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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