EURO SELLERの為替・投資戦略ブログ

2005年6月の欧州憲法否決の際にユーロを売りまくった管理人の【新】為替・投資日記ブログです。くれぐれも投資行動は自己責任でお願いします。

相場のボラティリティについて

統計の世界ではよく平均値Mや標準偏差SDが使われることはご存知だと思います。そして,テクニカル分析ではチャート上のエントリを考慮するのに,移動平均SMAに対しての終値の変動も標準偏差σとして表現することがあります。(この2σなどをバンドにして描いたものがボリンジャーバンドです。)

この統計におけるSDとチャート分析におけるσは実は似て非なるものです。

まず,統計の世界では平均値Mを中心に値が正規分布していることを前提としています。ですから,基本的に平均値より上の値も下の値も同程度に存在すると仮定できます。このような時には平均値Mは一定と考えられるので,変動係数Cは,

C=SD / M

で表わされ,これを計算することには意味があります。

一方,チャートの世界では移動平均SMAを計算するとしても,トレンドがある限り,その名の通り時間と共に平均値が変化するのです。そして,上昇トレンドであれば移動平均SMAよりレートが上昇してくるのでSMAがさらに上がり,下降トレンドではその逆のことが起きます。このような時に,変動係数Cを計算しても…

C=σ/ SMA

SMAが変化するので,計算値にあまり意味がないのです。



このことを説明するのに,図1をご覧ください。

もし,(a)のようにドル円が95円を中心にしてレンジ相場を形成し,移動平均線が95円あたりで水平ならば,移動平均SMAは一定で,これは統計の世界と同じに考えられます。

一方,(b)のようにドル円が90円から100円まで上昇トレンドにある場合は,分母の95円が各期間で変化するので,移動平均が95円である期間しかCには意味がありません。

こういう場合は,

V=σ/(SMA(Q) - SMA(P))

を計算したほうがいいです。分母は期間の移動平均の値幅ですから,いわば,標準偏差というばらつきを平均の上昇幅で割ったものです。(分母がゼロの時は極小値で置き換える。)

この値Vには特に名前はついていませんが,期間の平均の上昇幅に対しての変動幅の大小は,逆張り(V無限大)か順張り(Vほどほど)かノーポジ(V極小)かを決定するのに重要なパラメータです。ちょっとテクニカル分析的な話になりましたが,「相場のトレンドの強さに対してボラティリティは高すぎてもいけないし,低すぎてもいけない」と言う意味でエントリを立てました。

BOE利下げでポンドが上がりました

Pound Gains as BOE Reduces Rate to Record Low to Revive Economy

BOEは従来から各国中銀に比べて政策金利は高いほうなのですが,それでも史上最低金利の1.5%まで下げてきました。これで,10月から4回続いた連続利下げで本当に急激な低下と言えます。



普通に考えればこの利下げは対ドルでポンド安につながりそうですが,逆にポンドドルは上がってきました。さて,原因として考えられる適切な理由は何でしょうか。

■ FRBもほとんどゼロ金利ですから,「それでも高い」と言う評価を受けたから。
■ 米国の失業率の高さのほうが現時点では注目されているから。
■ もっと利下げしてもいいのに下げなかったから,やけくそでポンドが買われたから。
■ ポンドの下げが利下げより早過ぎて,さすがに割安感が出てきたから。

正解は,「全部後付けだから本当の理由は分からない」でしょう。上記の複合的な要因だとしても,何がドミナントなのかは誰にも分かりませんから。

重要なのは,ポンドドルは1月2日に安値の1.4373ドルを付けてから1週間ずっと下値を切り上げているという事実のみです。2001年6月に1.3680ドルの安値を付けましたが,そこまで達することなく切り替えしているので,1.54ドルを越えてきたらさらにしばらく反転が続くと考えています。でも,これは綾戻しとしての悪いポンド高でしょうね。

BOEのインフレターゲット政策は,2008年秋以降物価が上がらずに全く無効になってしまいました。今は惰性で利下げしているようなものです。雇用を創出することを目標としない中銀は,デフレ退治や景気刺激が苦手なんだと思います。同じことがECBにも言えますので,大西洋をはさんだ通貨ペアの相場は,2009年第一四半期は退屈な相場かもしれませんね。

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管理人のニックネームEURO SELLERの由来は,2005年6月の欧州憲法の否決の際にユーロを売りまくったことからきています。もう一つのシステムトレードのブログはこちらです。

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